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【京成杯】新馬戦は文句なしのGⅠ級 東大HCの本命はソールオリエンス

2023/01/15 06:00
東大ホースメンクラブ
京成杯の前走着差別成績,ⒸSPAIA

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新星の出現に期待

今週日曜、中山競馬場を舞台にGⅢ京成杯が行われる。ホープフルS6着セブンマジシャン、9着シーウィザード、サウジアラビアRC2着グラニット、3着シルヴァーデュークといった重賞を経由してきた馬たちに、デビューから2連勝中のシャンパンカラー、新馬戦を好内容で勝ち上がったソールオリエンスなどが挑む構図だ。

ホープフルSで人気馬が軒並み大敗を喫し、にわかに混戦模様となった牡馬クラシック戦線。皐月賞と同じコースで行われる一戦で新星が現れるか注目したい。今週も馬券のヒントを探るべく、過去のデータを参考に検討していく。

分水嶺は前走着差

京成杯前走着差別成績,ⒸSPAIA


<京成杯・前走着差別成績>
勝利か0秒5差以内負け【9-10-10-69】勝率9.2%/連対率19.4%/複勝率29.6%
0秒6差以上で負け【1-0-0-43】勝率2.3%/連対率2.3%/複勝率2.3%
※過去10年

京成杯は前走の着差がひとつの分水嶺となるレースで、過去10年の馬券圏内30頭中29頭が前走を勝利もしくは0秒5差以内の敗戦でまとめている。一方0秒6差以下の敗戦を喫した馬は昨年の勝ち馬オニャンコポン以外が全滅。オニャンコポンはこのレースの前に芝2000m戦を2勝しており(この組に該当する44頭中、ほかに2020年7着ロールオブサンダーのみ)、距離実績の点で例外的な存在だった。

今年の前走0秒6差以下敗戦組はシーウィザード、グラニット、シルバースペード、オメガリッチマンの4頭。芝2000m戦2勝の実績を持つ馬はおらず、評価を下げるべきだろう。

消去を免れたなかでも前走勝ち馬【6-6-7-46】がやはり中心で、特に前走東京のレースを1番人気で制していると【2-2-0-2】、出走例があった年は全て連対馬を輩出している。今年は該当馬がソールオリエンスのみで、この馬を軸として買い目を考えたい。

クラシックの主役を張れる器

◎ソールオリエンス
ヴァンドギャルド(2020年富士S勝ち、2021年ドバイターフ2着など)の半弟。東京芝1800mのデビュー戦ではスローペースを先行、最後はレーベンスティールとの叩き合いを制して勝ち切った。ラスト3F11.5-11.0-11.0は素晴らしい数字で、3着馬を5馬身差離した内容、レーベンスティールが次走で2着に3馬身半差の快勝を決めている点からも評価できる。

東京芝1800mで行われた2歳戦、ラスト5F58秒2以下を記録したレースを逃げずに勝った馬は過去に4頭おり、ニシノデイジー、コントレイル、ジオグリフ、イクイノックスと全て(J・)GⅠ馬。出世が約束されるラップを現3歳世代で唯一叩き出した。今後のクラシック路線への通過点として、強い競馬で勝ち切ってほしい。

◯シャンパンカラー
新馬戦は中団待機から大外を回しての差し切り勝ち。前半5F61秒6のスローペース、ラスト3F11.3-11.1-11.5の瞬発力勝負を仕留めた内容は一定の評価をすべきだろう。ベゴニア賞は好発からハナを切り、迫る2着馬をしのぎ切っており、キャリアは2戦ながら違う形の競馬を経験できている点に魅力を感じる。

京成杯は距離延長組の成績があまり良くない(連対率8.8%)レースではあるが、今回はソールオリエンス以外低調なメンバー構成。加えてここ2戦の内容から2000mでも大きくパフォーマンスを落とすとは考えづらく、上位評価が妥当とみる。

▲セブンマジシャン
デビュー2連勝の内容はともにスローかつ相手が手薄で評価できるポイントは少ないが、ホープフルSは行った行ったの決着を外から差し込んで勝ち馬から0秒4差の6着とまずまずの内容。短期間での関東輸送など懸念要素はあるが、重賞実績がある馬の中から1頭選ぶならここか。

以下シルヴァーデュークに印を回す。馬券は◎をアタマ固定、印に流す3連単とする。

▽京成杯予想▽
◎ソールオリエンス
◯シャンパンカラー
▲セブンマジシャン
△シルヴァーデューク

《ライタープロフィール》
東大ホースメンクラブ
約30年にわたる伝統をもつ東京大学の競馬サークル。現役東大生が日夜さまざまな角度から競馬を研究している。現在「東大ホースメンクラブの愉快な仲間たちのブログ」で予想を公開中。

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