【中山金杯】フェーングロッテンは消し! 2023年ハイブリッド式消去法は三連複のボックス買いに固執!?

八木遊

過去10年の中山記念『前走ハンデ戦』かつ『前走6着以下』の成績,ⒸSPAIA

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5つのデータから絞れた馬は?

2022年最後に予想したのは2歳中距離王を決める『ホープフルS』だった。本命候補にはセブンマジシャンとセレンディピティの2頭を挙げていたが、そろって馬券圏外に……。3着馬は押さえていたものの、1~2着馬を消去しており、もちろん的中とはならず。22年は最終的に回収率67.0%で着地した。

2023年の予想は、5日に行われる『中山金杯』からスタート。これまで通り過去10年のデータを対象に複勝率10%未満の「凡走データ」を5つピックアップ。条件に当てはまった馬を消去していく。今回は除外対象のグラティアスとサイモンサーマルの2頭を除く22頭を対象に進めていきたい。

『前走ハンデ戦』×『前走6着以下』★0.0%★

最初のデータは前走でハンデ戦を走っていた馬をピックアップする。過去10年の成績は【3-3-5-49】(複勝率18.3%)とほぼ平均値。ただし、その一戦で掲示板を外していた馬は【0-0-0-32】(同0.0%)と苦戦していた。

対象の22頭中、このデータに当てはまったのは以下の7頭。前走で掲示板を外しているだけにほとんどが伏兵で、躊躇することなくまとめて消去したい。

【今年の該当馬】
・ゴールドスミス
・シャムロックヒル
・ヒュミドール
・フォワードアゲン*
・プリマヴィスタ*
・レインカルナティオ
・ワンダフルタウン

『母父ND系』×『前走上がり4位以下』★0.0%★

続いて注目したのは血統データで、母の父がノーザンダンサー(ND)系の馬。過去10年の成績は【2-1-0-37】(複勝率7.5%)と、このデータだけで消去対象となる。ただしハイブリッド式では、精度を高めるため別のデータを組み合わせる。今回は前走で上がり3ハロン4位以下の馬を取り上げる。成績は【0-0-0-30】で30頭がこの条件に当てはまったが、3着以内は1頭もいなかった。

消去済みの2頭を含めた5頭がこの条件に当てはまった。上位人気に推されそうなフェーングロッテンと3連勝中のレッドランメルトも消しとする。

【今年の該当馬】
・クリノプレミアム
・フェーングロッテン
・(プリマヴィスタ*)
・(レインカルナティオ)
・レッドランメルト

『前走から距離短縮』×『前走時4番人気以下』★0.0%★

3つ目は前走からの距離変動別データで、距離短縮組に注目。これに前走時4番人気以下という条件を組み合わせると、【0-0-0-24】という複勝率0.0%のデータが完成した。

このデータに当てはまったのはウインキートスら6頭。うち3頭はすでに消去済みで、新たに3頭が消去リスト行きとなった。

【今年の該当馬】
・ウインキートス
・エヴァーガーデン*
・(クリノプレミアム)
・(フェーングロッテン)
・ラーゴム
・(レインカルナティオ)

『5歳以上』×『前走から中7週以上』★3.8%★

4つ目は年齢に注目。対象はかなり多くなるが、過去10年で【8-7-8-110】(複勝率17.3%)の5歳以上とした。これに組み合わせたのは前走からの間隔だ。中6週以下のある程度詰まった間隔で使われた馬は【7-7-8-85】(同20.6%)と好成績だったが、中7週以上空くと、【1-0-0-25】(同3.8%)。最後に馬券に絡んだのは、13年に2番人気で優勝したタッチミーノットまでさかのぼる。

今年このデータに当てはまったのは以下の4頭。新たにアドマイヤビルゴとカレンルシェルブルの2頭が消去対象となった。

【今年の該当馬】
・アドマイヤビルゴ
・(エヴァーガーデン*)
・カレンルシェルブル
・(レインカルナティオ)

『非社台系生産』×『前走時馬体重470kg未満』★5.3%★

最後は生産者に注目。今回は非社台系生産馬を取り上げたい。過去10年の成績は【3-6-5-76】(複勝率15.6%)とやや苦戦傾向で、特に振るわないのが馬格のない馬だ。具体的には前走時の馬体重が470kg未満だった馬で、その成績は【0-1-0-18】(同5.3%)。1頭しか馬券に絡んでいなかった。

5つ目の条件に当てはまったのは以下の4頭。消去済みの2頭に加えて、エンデュミオンとスカーフェイスの2頭が新たに消去対象となった。

【今年の該当馬】
・エンデュミオン*
・スカーフェイス
・(ヒュミドール)
・(フォワードアゲン*)

全ての条件を終えて最後まで残ったのは、アラタ、コスモカレンドゥラ、サクラトゥジュール*、マテンロウレオ、ラーグルフの5頭。サクラトゥジュールが抽選を通れば5頭の三連複ボックス、もし除外になれば他の4頭の三連複ボックスで勝負する。

【ライタープロフィール】
八木 遊
野球兼競馬ライター。スポーツデータ会社やテレビ局の校閲職などを経てフリーに。2022年の全重賞回収率は67.0%。今年は中山金杯からホープフルSまで、消去を免れた馬の三連複ボックスを買い続ける予定。

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