【阪神C】1400mのスペシャリスト大集合! ダイアトニックに注目もロータスランドに好走データあり
勝木淳
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ダイアトニックは年齢の壁を越えるか
JRA西日本地区最後の重賞阪神Cは1着賞金6700万円の高額GⅡ。賞金も魅力だがそれ以上に貴重なのは芝1400mという距離設定。芝は1400mと1800mは前哨戦ばかりでGⅠがなく、いつの時代も1400、1800mのスペシャリストがいて、そのたびにGⅠがあればという声があがる。現役でいえばここにも出走するダイアトニック。これまで1400mの重賞3勝。1200mのGⅠで3、13、14、4着、マイルGⅠで10、14着。今年もスワンS1着から待機し、ここが最大目標だ。データは過去10年分を使用する。
まずは人気別成績。1番人気【1-0-2-7】勝率10.0%、複勝率30.0%。シーズン末期のGⅡであり、1400mのスペシャリストでなければここが目標という馬は少ない。続戦のついでといってはいけないが、大目標の延長戦的位置づけの参戦も多く、人気はアテにならない側面がある。3番人気【3-2-1-4】勝率30.0%、複勝率60.0%などホットスポットもあるが、9番人気【0-0-0-10】を除き、どこからでも入れる印象。10番人気以下【1-2-2-77】勝率1.2%、複勝率6.1%など油断ならない。
年齢の傾向はもう少しわかりやすく、3歳【3-3-3-22】勝率9.7%、複勝率29.0%が一歩リード。今年もキングエルメス、プルパレイなど注目だ。ただ古馬は4歳【2-1-2-23】勝率7.1%、複勝率17.9%、5歳【2-4-4-39】勝率4.1%、複勝率20.4%、6歳【3-1-0-27】勝率9.7%、複勝率12.9%と横一線で、ダイアトニックの7歳以上【0-1-1-31】複勝率6.1%は気になるも、直前のスワンSを勝利した馬にそのまま当てはめるのは危うい気がする。
マイルでスピードを証明したロータスランド
今年も例年と違わず混戦模様。まして当日は有馬記念前日のクリスマスイブ。大きいのに当たりたいところだ。ではここからは前走成績を参考にし、できるだけ好走候補を絞ろう。
前走クラス別ではさすがに前走GⅠが【6-7-6-43】勝率9.7%、複勝率30.6%と目立つ。このうち前走マイルCSは【4-5-5-28】勝率9.5%、複勝率33.3%。今年は8着ロータスランドなど。ここは前走5着以内【1-2-2-6】、6着以下【3-3-3-22】。
ではマイルCS6着以下だった馬をどの基準で取捨するか。位置取り別成績では先行【2-3-1-5】勝率18.2%、複勝率54.5%、後方【0-0-0-8】。マイルGⅠで通用するスピードがほしいところ。今年はロータスランドがこれに当てはまる。阪神芝1400mは京都牝馬Sと同舞台。スワンSではやや控えて6着。ペースも少し速かった。矢作厩舎快速トリオのキングエルメス、バスラットレオン、エントシャイデンの出方次第だが、スワンSよりペースが落ち着くようなら積極策もあるか。
ダイアトニック、ルプリュフォール、トゥラヴェスーラなどが該当する前走スワンSは【0-0-1-12】。21年ダノンファンタジー3着があるのみ。ダイアトニックにとって気が気でないデータだが、これは京都スワンSとの相性の悪さが影響したものでもある。昨年も今年と同じ阪神スワンSから阪神C。ダノンファンタジーは阪神スワンS1着。ダイアトニックも同じ道なら好走は十分考えられる。
次に前走京阪杯【1-0-1-19】勝率4.8%、複勝率9.5%。ここはライトオンキューなどが当てはまる。着順の内訳は3着以内【1-0-1-7】、4着以下【0-0-0-12】。こちらもスワンSと同じく普段は京都から阪神。その相性の悪さかと思いきや、阪神京阪杯だった直近2年間で前走京阪杯は【0-0-0-6】と機能していない。どうも200mの距離延長が合わないようだ。
距離は前走オープン・L組も明暗くっきり。上記と同じく前走が1400m未満の延長は【0-0-0-11】で好走なし。1400m【1-1-1-18】勝率4.8%、複勝率14.3%、1400m超【1-0-0-16】勝率、複勝率5.9%。格下からここに来るなら、1400m以上の経験がほしい。オーロC2着メイショウチタンが該当。阪神芝1400mとの相性もいい。
ライタープロフィール
勝木 淳
競馬ライター。競馬系出版社勤務を経てフリーに。優駿エッセイ賞2016にて『築地と競馬と』でグランプリ受賞。主に競馬のWEBフリーペーパー&ブログ『ウマフリ』や競馬雑誌『優駿』(中央競馬ピーアール・センター)にて記事を執筆。Yahoo!ニュース個人オーサーを務める。新刊『テイエムオペラオー伝説 世紀末覇王とライバルたち』『競馬 伝説の名勝負 GⅠベストレース』(星海社新書)に寄稿。
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