東大HCが中山芝2500mを徹底検証 馬券に役立つデータは?

東大ホースメンクラブ

競馬_イメージ画像ⒸSPAIA(撮影三木俊幸)

ⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)

コース紹介

内回りコースが舞台だが、スタート地点を内回りに設定するとすぐコーナーを迎える影響で、外回りコースの3コーナー手前からスタートする。4コーナーを回った後に正面スタンド前で中山名物・高低差2.2mの急坂を上る。その後2コーナー前まで上りが続き、向正面の平坦な直線を迎える。3・4コーナーのきついカーブを下るとわずか310mしかない直線へ(直線距離は中央4場で最短)。最後に待ち受ける2度目の急坂が勝負のカギを握る。コーナーを6回も通過し、器用さが求められるトリッキーなコースレイアウトだ。

施行回数は決して多くなく、2019年は10レースのみ。重賞は天皇賞・春の重要なステップレースとなるGⅡ・日経賞(2011年は東日本大震災により阪神芝2400mで行われた)、年末の風物詩、日本競馬の総決算となるGⅠ・有馬記念の2レースが行われる(使用するデータは2009年12月27日〜2019年12月1日)。

1枠が断然有利

表1_中山芝2500メートル枠別成績ⒸSPAIA


枠別成績では1枠の成績が最もよい。前述した通りコーナーを6回通過するため、ロスのない競馬ができる内枠が有利だ。4・5枠と中ほどの枠も複勝率で1枠に迫る数字を残している。一方、8枠は唯一の複勝率20%未満と厳しく、有馬記念では【0-0-1-19】と連対がない(馬券内は2018年はシュヴァルグランのみ)。ピンク帽を引いてしまった馬は極めて不利だ。

表2_中山芝2500メートル脚質別成績ⒸSPAIA


脚質別成績では圧倒的に先行が有利。この傾向は特に有馬記念で顕著にあらわれており、過去10年の勝ち馬のうち8頭が4コーナーを5番手以内で通過していた。さらに内枠×先行馬となると鬼に金棒で、1枠は【5-7-3-18】複勝率45.5%。4・5枠もそれぞれ4割を超える複勝率を記録と、有利な枠を引いた先行馬は評価できる。特に1枠は単勝回収率が300%を超えており、単系馬券で勝負すると良いだろう。対照的に後方からの追い込みが決まるケースは少なく、有馬記念に限定すると【0-0-2-42】(馬券内は2009年エアシェイディ・2012年ルーラーシップ)。直線で他馬をごぼう抜きするシーンはほとんど見られない。

表3_中山芝2500メートル上がり最速馬成績ⒸSPAIA


関連して上がり最速の馬の成績を見ると、クラスにより大きく好走率に差があることがわかる。3勝クラス、日経賞では複勝率が8割を超えるなど切れ味自慢が台頭する。特に日経賞では唯一の着外も4着(15年サウンズオブアース、しかも3着とはわずかアタマ差)で、掲示板を外した馬は一頭もいない。しかしそれ以外のクラスでは水準以下の数字にとどまっている。特に日経賞と有馬記念の違いは重要で、有馬記念での差しが厳しいイメージを日経賞にあてはめると的中が遠のく。

ステイゴールド産駒の庭

表4_中山芝2500メートル種牡馬別成績ⒸSPAIA


複勝率順の種牡馬別成績ではステイゴールドが他を引き離して堂々の1位。1番人気に限定すると【12-4-5-4】複勝率84%と馬券軸としてこれ以上ない信頼度を誇る。有馬記念でも2011年・2013年のオルフェーヴルなど4勝。逆らうのは禁物だろう。

その他4位までサンデーサイレンス系の種牡馬が名を連ねた。単純に出走頭数が多いものの、全体でも過去10年の95レース中過半数を超える54レースを制している。一方、同じくサンデーサイレンス系種牡馬であるディープインパクトは8位にとどまる。複勝回収率51%では強調材料に乏しい。

表5_中山芝2500メートル騎手別成績ⒸSPAIA


同じく騎手別成績ではルメール騎手が唯一の複勝率6割超え。有馬記念でもハーツクライでディープインパクトを破った2005年など数々の好騎乗で結果を残してきた。この舞台を知り尽くした存在といっていい。2位の岩田康誠騎手は有馬記念こそ2着が最高着順と未勝利ではあるが3勝クラス・日経賞での好成績が光り、当該クラスでは【4-1-1-1】複勝率85.7%を記録している。4・5位に名を連ねた吉田兄弟もこの舞台では買える。

騎乗回数の制限によりランク入りはなかったものの、池添謙一騎手は【4-0-0-6】。勝利は全て有馬記念のもので、グランプリにめっぽう強い。

意外や意外!中山2500mは新潟2400mとリンクする

表6_中山芝2500メートル調教師別成績ⒸSPAIA


サンプル数が少ないが調教師別成績も挙げておく。複勝率トップはマリアライトなどを管理した久保田貴士調教師。単複回収率ともに100%近辺と馬券妙味も後押しする。栗東の名伯楽である須貝・矢作調教師も出走馬の半数が馬券になっている。

ランクインしなかった調教師からは尾関知人調教師を推奨。【4-1-3-11】複勝率42.1%と出走頭数が多い上に全体の数字が優秀なのもさることながら、200%を上回る単勝回収率が強みだ。

表7_中山芝2500メートルで馬券になった馬のコース別成績ⒸSPAIA


最後に中山芝2500mで3着以内に入った馬における、その他全レースの成績をコース別に紹介する。コース形態と距離が似通っている3位・4位は頷けるが、意外にも1位は新潟芝2400m。3番人気以内に限ると【13-6-6-9】複勝率73.5%まで上昇する。単複回収率ともに100%を大きく上回るため、中山芝2500mで好走した馬はここでも狙える。

2位は京都芝2000m。ワーストは【8-5-5-63】複勝率22.2%の東京芝2500mだった。距離こそ同じだが直線の長い東京とは求められる適性が全く違うことがうかがえるだろう。

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