【香港国際競走】パンサラッサは8番ゲートに決定 「やることは一つ」矢作芳人調教師が強い覚悟を見せる
三木俊幸
ⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)
出走馬の枠順が決定
今週末に香港・シャティン競馬場で行われる香港国際競走の取材のため、水曜日に香港入り。木曜日の調教の様子と調教終了後に行われた枠番抽選会の結果を中心にレポートしていく。
日ごとに環境に適応
木曜日の朝はシャティン競馬場での調教取材へ。日本馬の多くは前日の水曜日に追い切りを行ったため、コース入りしたのは4頭のみだった。
まず香港カップに出走予定のレイパパレとジオグリフの2頭が芝コースに登場。レイパパレはレースで騎乗予定のJ.モレイラ騎手が騎乗、続いてジオグリフも芝コースで追い切られた。
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ジオグリフは1000mを81.7、ラスト400mが22.0。管理する木村哲也調教師によると、香港に到着後は日ごとに環境に適応している様子で、火曜日の夕方に馬が環境を受け入れてくれていると感じたそうだ。追い切りを見守った感想としては、「いつも通り順調に来ている」とコメントした。
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その後は香港マイル出走予定のサリオスがR.ムーア騎手を背に芝コースで800m55.0(ラスト400mは25.4)と強めの調教を行った。香港ヴァーズに出走予定の日本馬グローリーヴェイズはJ.モレイラ騎手騎乗でともに単走、芝コースでラスト400mで23.3をマークした。
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日本馬の枠順は
調教後はパドックで枠番抽選会が行われた。
10頭立ての香港ヴァーズは3度目の制覇を狙うグローリーヴェイズが4番ゲート、ウインマリリンは3番ゲート、武豊騎手が騎乗するアイルランドのブルームは6番ゲートからスタートすることが決まった。
14頭立ての香港スプリントは、ジャンダルムが8番ゲート、ナランフレグが2番ゲート、メイケイエールは大外14番ゲート、レシステンシアは最内の1番ゲートに入った。
香港マイルは10頭立て。サリオスは8番ゲート、シュネルマイスターは1番ゲート、ダノンスコーピオンは6番ゲート、強力な地元香港勢・ゴールデンシックスティは4番ゲート、4歳のカリフォルニアスパングルは2番ゲートとなった。
そしてメインレース、12頭によって争われる香港カップには日本馬5頭が出走。パンサラッサは8番ゲート、ジャックドールは2番ゲート、ダノンザキッドは6番ゲート、ジオグリフは3番ゲート、レイパパレは1番ゲートに決定した。
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前走の天皇賞(秋)はハイペースの逃げで見せ場たっぷりの2着だったパンサラッサ。同馬を管理する矢作芳人調教師は抽選結果を受けて、「もし出遅れたことを考えてもいい枠」だと語った。
水曜日の追い切りの疲れもないとのことで、木曜日朝の時点で鞍をつけて馬体重488kg。30分のウォーキングマシンと30分角馬場でのウォーキングをこなした。体重が大きく減ったり、コンディションを崩すことはないとのこと。
状態についても、前走の天皇賞(秋)はまだ良化途上で当時に比べると良い状態とジャッジ。再び大逃げを打つのか、溜めて逃げるのかは吉田豊騎手の判断に委ねるそうだ。
最後に語ったのは「やることは一つ」ということ。「失うものはなく、それで負けたら仕方ない」という強い覚悟が伝わってきた。
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マーカンド騎手、デソウサ騎手が優勝
水曜日にはハッピーバレー競馬場ではインターナショナル・ジョッキー・チャンピオンシップが行われた。
日本から参加予定だった川田将雅騎手はコロナウイルス陽性判定が出たため、残念ながら欠場となった。しかし、R.ムーア騎手、T.マーカンド騎手、H.ドイル騎手など日本でもお馴染みの騎手を含む12名が参加した。
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4戦ともに異なる騎手が勝利し、規定によりT.マーカンド騎手とS.デソウサ騎手が同点優勝。地元香港のC.ホー、K.リョンの両騎手が3位タイという結果に終わった。
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ライタープロフィール
三木俊幸
編集者として競馬に携わった後、フリーランスとなる。現在はカメラマンとしてJRAや地方競馬など国内外の競馬場を飛び回りつつ、ライターとしても執筆している。
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