【阪神JF】意外に少ない距離短縮組を狙いたい
佐藤永記
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29頭の登録で大激戦の抽選枠
阪神JFの過去20年で複勝回収率が147%を誇る「1戦1勝馬」。筆者はその「1戦1勝馬の複勝」を買う、というのを毎年の楽しみにしており、詳細は昨年も書いていたのだが、今年はちょっとこの狙い方が通用しそうにない。
通用しないというよりも、正確には「1戦1勝馬」が出走できる可能性が単純に低いのである。今年は登録時点で29頭、抽選が14頭中3頭という狭き門で、5頭いる1戦1勝馬(シンリョクカ、モズメイメイ、ライトクオンタム、ルミノメテオール、ヴィエンヌ)が抽選を突破できるかどうかは完全に運頼みといった状況だ。この記事が公開される頃には明らかになっているだろうが……。今年は別の狙いポイントを取り上げておきたい。
案外少ない距離短縮組が実は狙い目
狙いたいのは距離短縮組だ。前走で1600mを超える距離を走っていた馬の成績は直近10年間で【2-1-0-9】。単勝回収率も145%と、純粋にプラスとなっている。ただケースとして少ないのは、やはり牝馬はこのあと桜花賞を目指すことが多いため、1600m超のレースを走ることが少ないという事情もあるだろう。また、ホープフルSがGⅠとなった2017年には一部の牝馬がそちらに向かうというパターンもあった。
ちなみに、前走が1600m超、加えてオープンクラスのレースだった場合は【2-1-0-3】。6例まで絞られてしまうが、連対率5割まで跳ね上がる。連対例としては、2018年2着のクロノジェネシスが前走1800mのアイビーS1着、2016年1着のソウルスターリングもアイビーS1着から、2013年1着のレッドリヴェールは前走が札幌2歳S1着であった。
今年、この希少狙い目パターンに該当するのが3頭。札幌2歳Sにて牡馬勢を蹴散らしワンツーで連対した2頭、1着ドゥーラ、2着ドゥアイズと、そして同じく札幌のコスモス賞でドゥアイズに先着しているモリアーナだ。札幌で吹き荒れた牝馬旋風、その馬たちが一気にGⅠで頂点に立つパターンも充分考えられるだろう。狙うならこちらは単で勝負したい。
<ライタープロフィール>
佐藤永記
20代を公営ギャンブラーとして過ごし、30歳から公営競技の解説配信活動を開始。競馬を始め多くの公営競技ファンに各競技の面白さや予想の楽しみを伝えている。現在はYoutubeで配信活動を続けながらライターとして公営競技の垣根を超えて各所で執筆中。
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