【アルゼンチン共和国杯】テーオーロイヤルは消し! ハイブリッド式消去法で残ったのはヒートオンビートら4頭

八木遊

過去10年のアルゼンチン共和国杯『関東馬』かつ『6歳以上』の成績,ⒸSPAIA

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5つのデータから絞れた馬は?

先週は土曜阪神のスワンSで単勝、ワイドをそれぞれ的中させたものの、肝心の天皇賞(秋)は、本命ノースブリッジが馬群に沈み外れ。3歳勢の評価を低く見積もったことは素直に反省したい。

今週はGⅠの中休み。土日には計4重賞が開催されるが、担当するのは日曜の東京メイン『アルゼンチン共和国杯』だ。いつも通り、過去10年のデータを対象に複勝率10%未満の「凡走データ」を5つピックアップし、条件に当てはまった馬を消していく。今週は除外対象のアドマイヤアルバ以外の21頭で進めていきたい。

『関東馬』×『6歳以上』★0.0%★

最初の消去データは、過去10年で【5-4-5-60】(複勝率18.9%)の関東馬を取り上げる。複勝率では【5-6-5-68】(同19.0%)の関西馬とほぼ同じだったが、6歳以上で絞り込むと関東馬は【0-0-0-35】(同0.0%)と馬券に絡むケースが一度もなかった。

対象21頭のうち、消去データに当てはまったのは以下の7頭。マイネルファンロンとラストドラフトといった重賞ウイナーに加え、トラストケンシンら4分の1の抽選対象の馬も含めてバッサリ消去する。

【今年の該当馬】
・トラストケンシン*
・ハーツイストワール
・プレシャスブルー
・ボスジラ
・マイネルファンロン
・ラストドラフト
・レッドサイオン*

『前走ローカル』×『母父ノーザンダンサー系』★0.0%★

続いては、前走でローカルを走っていた馬に注目。組み合わせるのは母の父がノーザンダンサー系の馬だ。過去10年で【0-0-0-17】と、この条件に当てはまった17頭は全て馬券圏外に敗れていた。

今年は重賞初挑戦となるレインカルナティオただ1頭がこのデータに該当。3勝クラスを勝ち上がった勢いはあるが、戦績を見ても東京コースを苦手としており、ここは消しの一択だ。

【今年の該当馬】
・レインカルナティオ


『前走から500m以上距離延長』×『前走4番人気以下』★4.0%★

続いては距離変動別データを取り上げたい。具体的には前走から500m以上の距離延長で臨む馬。過去10年で該当馬は【1-2-3-33】(複勝率15.4%)と、やや苦戦している。特に前走で4番人気以下だった馬は【0-1-0-24】(同4.0%)。好走したのは昨年4番人気で2着のマイネルウィルトスだけだった。3つ目の消去データはこの組み合わせを取り上げたい。

今年は7頭がこの条件に当てはまったが、うち4頭はすでに消去済み。新たに消しの対象となったのはカントル、サクラアリュール、ユーキャンスマイルの3頭だった。

【今年の該当馬】
・カントル
・サクラアリュール
・(トラストケンシン*)
・(プレシャスブルー)
・ユーキャンスマイル
・(ラストドラフト)
・(レッドサイオン*)

『非社台系生産』×『前走上がり4位以下』★5.0%★

4つ目は生産者別データを取り上げる。今回は過去10年で【2-3-4-73】(複勝率11.0%)の非社台系生産馬。【8-7-6-55】(同27.6%)の社台系生産馬と比べると苦戦していることがよく分かる。組み合わせるのは、前走時の上がり3ハロン順位。これが4位以下だった馬は【0-2-1-57】(同5.0%)で、複勝率は半分以下まで下がる。

今年このデータに当てはまったのは以下の6頭。実績的に1番人気濃厚のテーオーロイヤルはここで消去対象となった。

【今年の該当馬】
・アフリカンゴールド
・(サクラアリュール)
・テーオーロイヤル
・ディアマンミノル
・(トラストケンシン*)
・(マイネルファンロン)

『前走4角7番手以下』×『今回馬番1~2番 or 13~18番』★3.4%★

最後の条件は前走時の4角通過順。これが7番手以下だった馬は【6-3-4-72】(複勝率15.3%)とまずまずの成績を残しているが、今回の枠順次第で取捨が決まる。馬番が内目1~2番、もしくは外目の13~18番枠に入った時は【0-0-1-28】(同3.4%)と凡走が目立った。5つ目の消去条件はこの組み合わせを用いる。

残っている7頭のうち、前走4角7番手以下だったのは以下の3頭。金曜日の枠順発表後に3頭の取り扱いが決まる。

【今年の該当候補】
・キラーアビリティ
・コトブキテティス*
・ダンディズム

全ての条件を終えて、確実に残るのはキングオブドラゴン、シルヴァーソニック*、ヒートオンビート、ブレークアップの4頭となった。最終追い切り、枠順、当日の馬体重、気配等を総合的に判断した上で最終結論を出したい。

【ライタープロフィール】
八木 遊
野球兼競馬ライター。スポーツデータ会社やテレビ局の校閲職などを経てフリーに。2021年には全重賞の予想、買い目、年間収支をTwitterに掲載したが、回収率は自己ワーストの46.4%に終わる。単複ワイドに絞った今年の回収率は60.8%(10月30日現在)。

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