【スプリンターズS】父ミッキーアイルとシラユキヒメ一族のいいとこどり 快速馬メイケイエール

SPAIA編集部

メイケイエールの血統,インフォグラフィック,ⒸSPAIA

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ダート専門から万能型へ

2022年10月2日に中山競馬場で行われる第56回スプリンターズS。春の高松宮記念と同様、JRAで最も短い距離のGⅠ競走だ。昨年の勝ち馬ピクシーナイトは父が安田記念勝ち馬モーリス、母の父は高松宮記念勝ち馬キングヘイロー、そして祖母の父に1993、1994年のスプリンターズSを連覇したサクラバクシンオーがかけられており、血統の重要さ、そして面白さを再認識させられたレースだった。

メイケイエールの血統,インフォグラフィック,ⒸSPAIA

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メイケイエールの父ミッキーアイルも、2016年のマイルCSを勝ち、高松宮記念、スプリンターズSでも2着の実績がある快速馬だ。

さらに注目したいのが母系。母シロインジャーの名前を見てピンときたファンも多いと思うが、白毛が多いことで有名なシラユキヒメの一族だ。遺伝学上、白毛の母から必ずしも白毛が生まれるわけではないらしく、一つ下のチャレンジャーという馬も、メイケイエールと同様に鹿毛だった。

シロインジャーの母ユキチャンはダートの交流重賞を3勝、そのほかの近親馬でも「芝→ダート」替わりで一変した馬が多く、ダート巧者の一族としても有名だが、最近ではソダシ(2021年桜花賞など)、ハヤヤッコ(2022年函館記念)など、芝の重賞で活躍する馬も増えてきた。

これは世代を経ていろいろな血を取り込むことにより、ダート色が薄まってきているのだと考えられる。それでいて、重賞で勝ち負けできる底力を変わらず伝えているのだから、相当に優秀な母系といえる。この母系にしては珍しく短距離向きに出たのは、父の影響が強く出ているのだろう。父、そして母系からいい面を取り込んだこの馬が今回の主役だ。


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