【スプリンターズS】枠次第でシュネルマイスターが消し ハイブリッド式消去法の本命候補は4頭

八木遊

2022年スプリンターズS消去法データ,ⒸSPAIA

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5つのデータから絞れた馬は?

先週の『オールカマー』は、デアリングタクトに自信の「◎」を打ったが、掲示板も外す予想外の凡走。消去した馬が上位を占める結果となった。悪い流れのまま秋のGⅠシリーズを迎えるが、ここで一矢報いたいところだ。

今週予想するのは日曜中山のメイン『スプリンターズS』。今回も中山競馬場で開催された過去10回(11~13、15~21年)を対象に、複勝率10%未満の「凡走データ」を5つピックアップし、条件に当てはまった馬を消していく。今年はフルゲート16頭に20頭が登録しているが、除外対象(*)の4頭も含めて進めていきたい。

『前走ローカル』×『前走5着以下』★2.6%★

最初に取り上げるのは前走をローカルで走っていた馬だ。過去10回の成績は【3-5-6-74】(複勝率15.9%)とイメージほど悪くはない。ところが着順が5着以下の場合は【0-0-1-37】(同2.6%)。前走ローカルなら4着以内の馬がベターだ。

1つ目のデータに当てはまったのは半数近い9頭。今村聖奈騎手に重賞初制覇をもたらしたテイエムスパーダ、エイティーンガールなどが消去リスト行きとなった。

【今年の該当馬】
・エイティーンガール
・ジャンダルム
・ダイメイフジ*
・テイエムスパーダ
・マリアズハート
・メイショウミモザ
・ラヴィングアンサー
・レイハリア*
・ワールドウインズ*

『非社台系生産』×『前走4角9番手以下』★3.2%★

2つ目は生産者別データで、今回は非社台系の牧場で生産された馬を取り上げたい。過去10回の成績は【5-6-8-97】(複勝率16.4%)とまずまず。ただし、前走時の4角通過順が9番手以下だった馬は【0-1-0-30】(同3.2%)と、本番で大苦戦している。2つ目はこの条件を採用する。

今年この条件に当てはまったのは7頭いたが、うち6頭は消去済みだった。新たに消去対象となったのは春のスプリント王者ナランフレグ。インをうまく突いた高松宮記念の再現があってもおかしくはないが、ある程度マークされる存在となる今回は差し届かずのシーンも想定しておきたい。

【今年の該当馬】
・(エイティーンガール)
・(ダイメイフジ*)
・ナランフレグ
・(マリアズハート)
・(メイショウミモザ)
・(ラヴィングアンサー)
・(ワールドウインズ*)

『6歳以上』×『前走で人気より上の着順』★4.5%★

3つ目は過去10回で【2-1-3-57】(複勝率9.5%)の6歳以上馬を取り上げる。このデータだけで複勝率は10%を割り込んでいるが、ハイブリッド式ではもう一つのデータを掛け合わせる。今回は前走で人気を上回る着順に好走していた馬をピックアップ。そうすると、【0-0-1-21】(同4.5%)まで成績は下がる。この条件下で唯一馬券に絡んだのは、18年に13番人気で3着に激走したラインスピリットだった。

今年この消去条件に当てはまったのは以下の6頭。新たに消えるのはダイアトニック、トゥラヴェスーラ、ファストフォースの3頭となった。

【今年の該当馬】
・ダイアトニック
・(ダイメイフジ*)
・トゥラヴェスーラ
・(ナランフレグ)
・ファストフォース
・(ラヴィングアンサー)

『前走西開催』×『母父サンデーサイレンス系』★5.0%★

続いては、前走の開催場所をチェック。西(京都、阪神、中京、小倉)の4場を使われていた馬は過去10回で【7-7-4-65】(複勝率21.7%)と上々の成績を残している。ただし、母の父がサンデーサイレンス系の馬は【1-0-0-19】(同5.0%)と、好走率は一気にダウン。馬券圏内に入ったのは16年の1着馬レッドファルクスだけだった。

今年この条件には3頭が該当したが、2頭は消去済み。末脚確実なタイセイビジョンを新たに消去する。

【今年の該当馬】
・(ジャンダルム)
・タイセイビジョン
・(ワールドウインズ)

『美浦所属騎手』×『今回4~8枠』★0.0%★

4つの条件を終えて、残っているのは6頭だけ。最後は騎手と枠順の組み合わせで絞り込みを図る。採用するのは美浦所属の騎手がスプリンターズSで4~8枠に入った時。過去10回で29頭がこの条件に当てはまったが3着以内は1頭もいなかった。

6頭のうち今回美浦所属騎手が騎乗を予定しているのは、サンライズオネスト*(横山典弘騎手)とシュネルマイスター(横山武史騎手)。この2頭は枠次第で取捨を決めたい。

【今年の該当候補】
・サンライズオネスト*
・シュネルマイスター

全ての条件を終えて確実に残るのは、ウインマーベル、ナムラクレア、メイケイエール、ヴェントヴォーチェの4頭となった。先週のオールカマーの反省も踏まえて、本命馬を決めるのは枠順や当日の馬場傾向なども加味してからとする。

【ライタープロフィール】
八木 遊
野球兼競馬ライター。スポーツデータ会社やテレビ局の校閲職などを経てフリーに。2021年には全重賞の予想、買い目、年間収支をTwitterに掲載したが、回収率は自己ワーストの46.4%に終わる。単複ワイドに絞った今年の回収率は61.2%(9月25日現在)。

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