【オールカマー】穴候補はロバートソンキー 重馬場なら先行有利も1着候補は差し馬

佐藤永記

オールカマー過去10年馬場状態別上がり順位成績、,ⒸSPAIA

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台風が過ぎても秋雨が続く予報

台風14号が過ぎ去っても今週は秋雨模様。25日日曜のオールカマーまでには結構な降雨量となりそうな天気予報となっている。良馬場よりも重馬場を想定して事前予想に取り組みたいところだ。

近年のオールカマーで良馬場ではなかった年は2020年と2012年。2020年は少頭数9頭立ての稍重開催だったが、2~4着は道中も2~4番手の馬で、基本は先行有利。ただ勝ち馬は7番手から上がり最速で追い込んだセンテリュオだった。

2012年は16頭立ての重馬場。こちらも2~4着は先行集団で占めているものの、勝ち馬は7番手から3、4コーナーで捲り上げ、4角2番手から上がり最速で勝ったナカヤマナイトである。

良馬場以外の事例は少ないが、中山外回りらしく馬場が渋れば先行できる力を持つ馬が馬券の基本になるものの、一気の下りで捲り上げ勝つ馬には注意、といったところだ。

渋った馬場を走り続けてきたロバートソンキー

そうなると安定して狙いたい先行馬からの軸候補はソーヴァリアントとなるだろう。これまで2000mと2200mしか使っておらず、未勝利を脱出したレースからはすべて先行策。昨年のセントライト記念2着、そして昨年12月のチャレンジC1着と、無理に消す理由が単純に存在しない成績だといえよう。軸には最適だ。

ただ、勝つ馬となると過去のオールカマーのように速い上がりを使い差す馬を狙って高配当を狙いたい。差しとなるともちろんデアリングタクトが格上ではあるが、確実に上がりで脚を見せてくれているジェラルディーナにも注目が集まるところだろう。

だが、2020年のセンテリュオっぽいのはロバートソンキーだ。どこが近いかといえば、オールカマーを迎えるまでに良馬場以外を走り続け「重耐性」が高そうな点である。

2020年センテリュオの場合、オールカマーまでの3戦は愛知杯(重・5着)、大阪城S(稍重・5着)、マーメイドS(稍重・2着)。渋った馬場ばかり走りつづけており、稍重だったオールカマーの時点でもう「馬場は渋ってるものだろう」くらいの感覚で走っていたかもしれない。

そしてロバートソンキーも御堂筋S(稍重・3着)、天皇賞春(稍重・7着)、日本海S(稍重・1着)と渋った馬場を走り続けた差し、追込馬である。一発狙う穴馬として期待したいところだ。

オールカマー過去10年馬場状態別上がり順位成績、,ⒸSPAIA


<ライタープロフィール>
佐藤永記
20代を公営ギャンブラーとして過ごし、30歳から公営競技の解説配信活動を開始。競馬を始め多くの公営競技ファンに各競技の面白さや予想の楽しみを伝えている。現在はYoutubeで配信活動を続けながらライターとして公営競技の垣根を超えて各所で執筆中。

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