【ローズS】種牡馬×前走着順でレースを攻略　京大競馬研の本命はラリュエル

2022/09/18 06:00

京都大学競馬研究会

ⒸSPAIA

この記事のレース

関西ＴＶローズＳ

GⅡ

9月18日(日)　中京11R

中京芝2000mを種牡馬から攻略

9月18日（日）に中京競馬場でローズSが行われる。昨年はアールドヴィーヴルなどの注目馬が揃うなかアンドヴァラナウトが快勝し、その後の秋華賞では3着に入るなど飛躍を遂げた。今年は、忘れな草賞を快勝したアートハウス、サリオスの半妹サリエラ、フローラS2着馬パーソナルハイなど注目の馬が揃った。以下では、過去のレース傾向などを踏まえて予想していく。

過去10年中京芝2000m種牡馬別成績（良馬場以外）,ⒸSPAIA

執筆時点の予報では、日曜は道悪が予想される。そこで、まず過去10年の中京芝2000m、稍重・重・不良馬場における種牡馬別成績を調べた。注目したいのはエピファネイア産駒、ドゥラメンテ産駒、ディープインパクト産駒だ。

エピファネイア産駒は【4-3-3-14】で勝率16.7%、連対率29.2%、複勝率41.7%とかなりの好成績。ブルトンクールは人気薄でも注意したい一頭になる。セントカメリアが該当するドゥラメンテ産駒は【3-2-1-14】で勝率15.0%、連対率25.0%、複勝率30.0%と上々。今回最多の4頭が出走するディープインパクト産駒も【12-14-15-65】、勝率11.3%は前記2頭と比べるとやや落ちるものの、狙える成績を残している。

一方、サンプルこそ少ないもののアートハウスが該当するスクリーンヒーロー産駒は、同様の条件では過去10年で馬券圏内には入っていない。また良馬場を含めても勝利がなく、相性が悪いコースとなっている。

前走着順に顕著な差

過去10年ローズS前走着順別成績,ⒸSPAIA

次に、過去10年間のローズSの前走着順別成績について調べた。注目したいのは前走掲示板に入った馬とそうでない馬の成績の差だ。前走6着以下の馬は【1-2-1-61】で複勝率すら10%を下回っている。ローズSにはオークスから出走してくる馬も多いが、前走GⅠであっても、着外に沈んでいる馬は評価を割り引いた方がいい。

逆に、前走で上位入線した馬は好調で、中でも前走1着馬は【6-4-3-43】で勝率10%を超えている。また、前走2・3着馬も【1-3-1-13】で連対率22.2%と高い数値を記録しており、こちらもしっかりと評価するべき対象になる。（前走4・5着馬は複勝率44.4%だが、今年は出走なし。）

好走条件を満たすラリュエルが中心

◎ラリュエル
前走はエグランタイン、エーデルブルーメなどのメンバーを抑えて快勝しており、重賞勝ち馬のいない今回のレースであれば地力上位。ディープインパクト産駒で前走1着という好条件もそろっている。どちらかといえばキレで勝負するタイプではあるが、軽い走りをする馬ではなく、道悪でも対応可能。前走は逃げ馬不在だったので逃げる形になったが、新馬戦のように好位から速い上がりを使う競馬もでき、スローで前残りの展開や、直線だけの競馬になっても勝負になる。調教過程も順調で、状態的にもここは勝ち切りたいところ。鞍上も先週紫苑Sを勝って勢いづいている坂井瑠星騎手。オッズ的にもある程度の妙味が期待できそうだ。

◯セントカメリア
ドゥラメンテ産駒。ラーグルフにこそ敗れたものの、前走2着に入ったことは評価できる。前々走は重賞級の力を持っているガイアフォースを重馬場で下しており、道悪でのパフォーマンスにはかなり期待できる。ただ、調教があまりよくなく、状態面は気になるので、当日のパドック次第で判断したい。また、気性的にスローペースへの対応は懸念点。能力の高さからこの評価。

▲エグランタイン
前走は相手関係がかなり楽であったとはいえ、快勝したのは力があるからこそ。前々走辺りから内容がかなり良化しており、今の成長具合なら他の馬を逆転してもおかしくない。比較的キレるタイプだが、位置取り的に後ろになりそうなのは若干のマイナス。なお、キズナ産駒は当コースの道悪で【3-3-1-19】と悪くはない。

△サリエラ
前走は道中絶望的な位置取りであったが、驚異的な末脚で勝利。能力はかなり高いが、まだ粗削りな部分もあり、過剰人気の感も否めない。

以下、ブルトンクールとヒヅルジョウに印を回す。買い目としては、馬連と3連単1頭流し◎-◯▲△×で勝負。

▽ローズS予想印▽
◎ラリュエル
◯セントカメリア
▲エグランタイン
△サリエラ
×ブルトンクール
×ヒヅルジョウ

ライタープロフィール
京都大学競馬研究会
25年以上の歴史がある、京都大学の競馬サークル。馬主や競馬評論家など多くの競馬関係者を輩出した実績を持つ。また書籍やGⅠ予想ブログ等も執筆。回収率100%超えを目指す本格派が揃う。