【京成杯AH】「前走連対×ノーザンF生産馬」を素直に信頼 東大HCの本命はベレヌス

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京成杯AHインフォグラフィック,ⒸSPAIA

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サマーマイルシリーズ最終戦

今週日曜、中山競馬場を舞台にGⅢ京成杯AHが行われる。サマーマイルシリーズ最終戦という大一番であり、同時に秋競馬への扉を開く風物詩的な一戦。ここ2戦の重賞で連続3着のダーリントンホールとファルコニア、同コースのターコイズSを制した実績のあるミスニューヨーク、前走の中京記念を逃げ切ったベレヌスなど粒ぞろいのメンバー構成となった。

実力が抜けている馬が不在、かつ夏のフィナーレとあって、連戦となる馬たちのコンディションなどにも気を配りたい一戦。今週も過去のデータを参考に馬券戦略を考えていく。


勢いを素直に支持

過去10年京成杯AH前走着順別成績,ⒸSPAIA


<過去10年の京成杯AH 前走着順別成績>
1・2着【8-2-1-24】勝率22.9%/連対率28.6%/複勝率31.4%
3~5着【0-3-5-28】勝率0.0%/連対率8.3%/複勝率22.2%
6~9着【0-4-1-30】勝率0.0%/連対率11.4%/複勝率14.3%
10着以下【2-1-3-42】勝率4.2%/連対率6.3%/複勝率12.5%

京成杯AHは前走連対馬が好調なレースで、過去10年で8勝をマーク。例外は2015年のロードクエスト、2016年のフラアンジェリコのみで、前者は前走がマカヒキが勝ったダービー(11着)と超ハイレベルのレースに出ていたもので、後者は3連単200万馬券の大波乱となったようなレアケースだ。仮に夏から連戦となるタフなローテーションを踏んでいたとしても、素直に近走の勢いを支持したい。また、ノーザンファーム・社台ファーム生産馬に限ると【5-1-1-7】と期待値が上がり、2019年から3連勝中。今年の前走連対馬はベレヌス(中京記念1着)とシュリ(関屋記念2着)だが、ノーザンファーム生産のベレヌスに食指が動く。

前走3着以下から馬券に絡んだ19頭は、そのうち18頭が前走重賞組。その中でも前走比で斤量減となる馬が【2-4-3-32】、前走GⅠ組が【1-2-2-14】など数字を伸ばしている。ハンデや相手関係の緩和など、条件が好転する組を見直したいところだ。


夏のマイル王者へ

◎ベレヌス
前走の中京記念で待望の重賞初制覇を飾ったベレヌスを本命とする。スタートダッシュを決めて淡々とレースを進める内容で、後半4F11.4-11.3-11.4-11.9のラップを刻んで勝利、2・5・6着に後方一気組が並ぶ中での価値ある走りだった。同馬をおびやかす徹底的な逃げ馬が他に見当たらないメンバー、加えて中山開幕週で確実に恵まれるタイプ。マイペースに持ち込んで再度の好走に期待したい。

◯クリノプレミアム
15番人気での勝利となった中山牝馬S以降、操縦性が格段に増した印象。次走の福島牝馬Sでも2着にまとめ、小回りコースへの適性は折り紙付きだ。前走のヴィクトリアマイルではさすがに相手のレベルが一枚上で完敗に終わったものの、脚力だけの勝負にはならない中山マイル、メンバーレベルが落ちる今回は見直したい。前走から1kg斤量減かつ前走GⅠ組とあって春に見せた走りが見込めそうだ。

▲ミスニューヨーク
ターコイズSと中山牝馬Sを連続で好走しており、中山の舞台はバッチリ。前走中京記念はゴール前で若干の不利があって伸びきれずの4着で、まともなら馬券圏内は堅かった。後方からレースを進めるスタイルのため開幕週が不安ではあるものの、GⅢでは間違いなく上位の実力馬とあって3番手とした。

以下シュリ、ファルコニア、シャーレイポピーまで印を回す。馬券は◎から印に流す馬連とする。

▽京成杯AH予想▽
◎ベレヌス
◯クリノプレミアム
▲ミスニューヨーク
△シュリ
×ファルコニア
×シャーレイポピー

《ライタープロフィール》
東大ホースメンクラブ
約30年にわたる伝統をもつ東京大学の競馬サークル。現役東大生が日夜さまざまな角度から競馬を研究している。現在「東大ホースメンクラブの愉快な仲間たちのブログ」で予想を公開中。



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