【セントウルS】メイケイエールは消し! ハイブリッド式消去法で残ったのはソングラインなど3頭

八木遊

過去10年のセントウルS『前走ローカル』かつ『前走9番人気以下』の成績,ⒸSPAIA

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5つのデータから絞れた馬は?

先週は『新潟記念』を予想し、エヒト、スカーフェイス、ヒートオンビートの3頭を本命候補に挙げた。最終的に◎を打ったのはエヒトだったが、結果は14着。他の2頭も人気を大きく裏切る結果に終わった。札幌2歳Sと小倉2歳Sもかすりもせず……。いよいよ今年の回収率は60%を切ってしまった。

不振の春競馬と大不振の夏競馬を終え、今週からはいよいよ秋競馬。今週は日曜に中京競馬場で開催される『セントウルS』を担当する。いつも通り複勝率10%未満の「凡走データ」を5つピックアップするが、4つ目までは阪神開催時を含めた過去10年の当該レースを対象にする。最後のデータは2018年以降に中京芝1200mで行われた重賞13レースを対象に、消去条件に当てはまった馬を消していく。

『前走ローカル』×『前走9番人気以下』★4.8%★

まず取り上げたいのは前走でローカルを走っていた馬。過去10年のセントウルSではのべ118頭が出走し、【6-9-7-96】(複勝率18.6%)という成績が残っている。このうち前走で9番人気以下だった馬は【0-1-1-40】(同4.8%)と苦戦していた。

今年このデータに当てはまったのは以下の4頭。16番人気で北九州記念を制したボンボヤージは3kgの斤量増も大きなマイナス要素になるとみて消去する。

【今年の該当馬】
・チェアリングソング
・ボンボヤージ
・メイショウケイメイ
・モントライゼ

『前走1200m』×『前走8着以下』★4.9%★

2つ目は前走で同距離1200mを走っていた馬を取り上げたい。その成績は【6-6-6-86】(複勝率17.3%)だが、8着以下に終わっていた場合は【0-1-1-39】(同4.9%)と、馬券に絡んだのは2頭だけだった(16年3着ラヴァーズポイント、19年2着ファンタジスト)。

今年は登録馬15頭中半数近い7頭がこのデータに当てはまった。新たに消去リストに追加されるのは昨年のCBC賞勝ち馬ファストフォースら5頭だ。

【今年の該当馬】
・シャンデリアムーン
・ジャスパープリンス
・タイセイアベニール
・(チェアリングソング)
・ファストフォース
・(メイショウケイメイ)
・ラヴィングアンサー

『前走人気<前走着順』×『前走時馬体重460kg未満』★6.7%★

3つ目は前走で人気より下の着順に終わった馬をピックアップ。過去10年で【3-3-4-54】(複勝率15.6%)と平凡な成績が残っている。このうち凡走傾向がより強かったのが軽量馬。具体的には、前走時の馬体重が460kg未満だった馬は【0-0-1-14】(同6.7%)で、馬券に絡んだのは19年3着のイベリスだけだった。

今年この条件に当てはまったのは、京成杯AHにも登録しているコムストックロードだけ。もしセントウルSに回ってきても消去対象となる。

【今年の該当馬】
・コムストックロード

『4歳』×『前走から斤量増』★9.1%★

4つ目は年齢別データから過去10年の成績が【4-1-0-20】(複勝率20.0%)の4歳馬を取り上げたい。組み合わせるのは前走からの斤量増減。前走から斤量減で臨む馬は【2-0-0-5】(同28.6%)、同斤量だと【1-1-0-5】(同28.6%)だが、斤量増は【1-0-0-10】(同9.1%)とやや苦戦している。

今年は前走の京王杯SCから1kg増となるメイケイエールと北九州記念から同じく1kg増のモントライゼが当てはまった。後者はすでに消去済みのため、メイケイエールを新たに消去リストに加える。

【今年の該当馬】
・メイケイエール
・(モントライゼ)

『ディープインパクト系除くサンデーサイレンス系』×『今回1~3枠』★4.5%★

最後のデータは2018年以降に行われた中京芝1200mの重賞13レース(高松宮記念、シルクロードS、セントウルS、CBC賞、葵S)を対象とする。

取り上げるのは血統と枠順データの組み合わせだ。ディープインパクト系を除くサンデーサイレンス(SS)系は該当する13レースで【3-3-3-54】(複勝率14.3%)だった。これらの馬が1~3枠から発走した場合、その成績は【1-0-0-21】(同4.5%)とさっぱり。最後はこの条件を用いたい。

4つのデータを終えて4頭が残っているが、このうちSS系はサンライズオネスト、ソングライン、ダディーズビビッドの3頭。ただし、ソングラインとダディーズビビッドはともにキズナ産駒で、消去対象外のディープインパクト系である。つまり、消去の可能性が残るのは1~3枠に入ったときのサンライズオネストだけということになった。

【今年の該当候補】
・サンライズオネスト

5つの条件を終えて、確実に残るのはジャングロ、ソングライン、ダディーズビビッドの3頭となった。いずれも中京実績がある実力馬で、現時点では3頭の評価はほぼイコール。いつも通り、最終的な印は調教や枠順などを見てから決めたい。

【ライタープロフィール】
八木 遊
野球兼競馬ライター。スポーツデータ会社やテレビ局の校閲職などを経てフリーに。2021年には全重賞の予想、買い目、年間収支をTwitterに掲載したが、回収率は自己ワーストの46.4%に終わる。単複ワイドに絞った今年の回収率は59.1%(9月4日現在)。

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