【キーンランドC】ハイブリッド式消去法で浮上したのは4頭! ウインマーベルは内枠なら消し

八木遊

過去10年のキーンランドC『前走9着以下』かつ『前走時馬体重減』の成績,ⒸSPAIA

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5つのデータから絞れた馬は?

8月に入って体調を崩してしまい、長い夏休みを取る羽目になってしまった。休暇中も重賞レースには手を出していたが、北九州記念で“トリガミ”があっただけという散々な結果に……。回収率は何とか60%を維持しているが、秋のGⅠシリーズまでに少しでも盛り返しておきたいところだ。

さて、今週は日曜の札幌メイン『キーンランドC』を予想していく。2013年は函館で開催されたが、その年も含めた過去10年の当該レースを対象とする。いつも通り、複勝率10%未満の「凡走データ」を5つピックアップ。当てはまった馬を消去していく。今年はフルゲート16頭に20頭が登録したが、今回も全頭を対象に進めていきたい。なお、末尾に*がついた馬は特別登録時点で除外対象だ。

『前走9着以下』×『前走時馬体重減』★3.8%★

まず取り上げたいのが前走時の着順。9着以下からキーンランドCに臨んだ馬は【0-1-4-43】(複勝率10.4%)と苦戦していた。特に成績が悪かったのはその前走時がマイナス馬体重だった馬。【0-0-1-25】(同3.8%)と、連対馬は1頭もいなかった。

今年は以下の5頭がこの組み合わせに当てはまった。シゲルピンクルビーとヴェントヴォーチェは好走してもおかしくない実力を持つが、ここでは消去という判断を下したい。

【今年の該当馬】
・シゲルピンクルビー
・ジェネラーレウーノ
・タイセイアベニール*
・メイショウミモザ
・ヴェントヴォーチェ

『非社台系生産』×『キャリア26戦以上』★4.9%★

2つ目のデータは生産牧場。ここでは過去10年で【5-8-7-92】(複勝率17.9%)の非社台系生産馬を取り上げる。成績自体は決して悪くないが、キーンランドCまでに26戦以上していた馬は、【0-0-2-39】(同4.9%)とガクンと落ちる。2つ目はこの条件を用いたい。

今年この条件に当てはまったのは以下の5頭。消去済みのタイセイアベニールとメイショウミモザに加え、エイティーンガールなど3頭を新たに消去リスト行きとする。

【今年の該当馬】
・エイティーンガール
・(タイセイアベニール*)
・ビリーバー
・ミニオンペール*
・(メイショウミモザ)

『前走ハンデ戦』×『前走から斤量増』★5.4%★

続いてピックアップしたいのは前走でハンデ戦を走っていた馬だ。過去10年の成績は【3-5-3-54】(複勝率16.9%)とまずまず。ただし、別定戦のキーンランドCで斤量が増えていた馬は【1-0-1-35】(同5.4%)と複勝率10%を大きく割り込んでいた。

今年は以下の6頭がこの条件に当てはまった。新たにサヴォワールエメ、ロードマックスなど4頭が消去対象となった。

【今年の該当馬】
・サヴォワールエメ
・(ジェネラーレウーノ)
・ビップウインク*
・マイネルジェロディ
・(ミニオンペール*)
・ロードマックス

『父ミスタープロスペクター系』×『前走人気<前走着順』★5.6%★

続いては血統データを取り上げたい。注目したのは父がミスタープロスペクター系の馬だ。過去10年の成績は【4-2-3-37】(複勝率19.6%)と、このデータ単体だと決して悪くない。ただし、前走で人気より下の着順に終わった馬は【0-1-0-17】(同5.6%)と、2着が1頭いただけ。4つ目はこの組み合わせを採用したい。

今年は3頭がこの条件に当てはまった。ジュビリーヘッドは2走前の函館SSでナムラクレアの2着に入るなど洋芝実績も豊富だが、今回は消去することとなった。

【今年の該当馬】
・ジュビリーヘッド
・トキメキ*
・マウンテンムスメ

『前走4角7番手以下』×『今回1~3枠』★0.0%★

ここまで登録馬20頭のうち15頭を消去した。最後は、前走時の4角通過順が7番手以下だった馬を取り上げたい。過去10年の成績は【2-3-6-53】(複勝率17.2%)とまずまずだが、キーンランドCで1~3枠に入った馬は【0-0-0-20】(同0.0%)と全滅していた。差し、追い込み馬は真ん中より外寄りの枠がベターということだろう。

残っている5頭のうち、前走4角7番手以下だったのはウインマーベルだけ。もし3枠から内に入ったときは迷いなく消去する。

【今年の該当候補】
・ウインマーベル

5つの条件を終えて、残ったのはオパールシャルム、トウシンマカオ、レイハリア、ヴァトレニの4頭となった。今のところ最も魅力を感じているのはトウシンマカオだ。調教の動きや枠順、当日の気配等を確かめた上で最終的な印を打ちたい。

【ライタープロフィール】
八木 遊
野球兼競馬ライター。スポーツデータ会社やテレビ局の校閲職などを経てフリーに。2021年には全重賞の予想、買い目、年間収支をTwitterに掲載したが、回収率は自己ワーストの46.4%に終わる。単複ワイドに絞った今年の回収率は62.1%(8月21日現在)。

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