【小倉記念】高速決着への対応が鍵に データからの有力候補はジェラルディーナ

勝木淳

小倉記念インフォグラフィック,ⒸSPAIA

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軽量馬に要注意も決め手重視のスタンス

2週間の中休みを終えた小倉の芝は当日、土砂降りにさえならなければ、間違いなく高速馬場。小倉記念は同じサマー2000シリーズの七夕賞との関係が今年も大きなカギを握る。今年の七夕賞は乾燥気味の馬場で行われ、1.57.8。こちらも時計が出た。果たしてつながるのか。この点を中心に分析したい。なおデータは過去10年間のものを使用する。


過去10年小倉記念人気別成績,ⒸSPAIA


夏のハンデ戦らしく1番人気は【2-1-1-6】勝率20.0%、複勝率40.0%とやや厳しめ。半数以上の6回で馬券圏外に敗れている。以下、2番人気【0-3-1-6】複勝率40.0%、3番人気【3-0-1-6】勝率30.0%、複勝率40.0%と続き、6番人気【2-3-2-3】勝率20.0%、複勝率70.0%まではどこからでも入れる。7~9番人気は落ちるが、10番人気以下は【2-0-1-38】と油断ならない。


過去10年小倉記念年齢別成績,ⒸSPAIA


3歳は【0-2-0-0】で連対パーフェクト。2着2頭は春の牡馬クラシック7着以下だった。ダービー18着ピースオブエイトは3連勝でダービーに進んだ素質馬。力が違う可能性はある。主力は4歳【5-3-0-20】勝率17.9%、複勝率28.6%、5歳【4-5-3-27】勝率10.3%、複勝率30.8%だが、6歳【0-0-6-26】複勝率18.8%は気になる。6歳馬は現在3年連続3着。それも内訳は5、13、8番人気。年齢で軽視するのは危険だ。


過去10年小倉記念斤量別成績,ⒸSPAIA


小倉記念は斤量を背負う実績馬も悪くないが、夏特有の高速馬場で行われる年が多いからか、軽斤量馬の成績がいい。さすがに51キロ以下は【0-0-0-7】だが、53キロ【3-1-2-16】勝率13.6%、複勝率27.3%、54キロ【1-2-2-16】勝率4.8%、複勝率23.8%。特に前走3勝クラス、かつ53キロは【3-0-1-5】勝率33.3%、複勝率44.4%。該当馬がいれば買いたい。53、54キロの牝馬は【0-0-1-3】と少数派なので、イメージとしては牡馬でオープン実績が足りない馬といったところか。


過去10年小倉記念上がり3F順位別成績,ⒸSPAIA


高速馬場という背景を感じるデータとして、上がり3ハロンの順位別成績がある。上がり1位【3-5-1-3】勝率25.0%、複勝率75.0%、2位【5-1-1-1】勝率62.5%、複勝率87.5%。上がり1位は後方から最後だけ脚を使って差を詰めた馬も多く、2位の好成績は現実的。好位からいい脚を使って勝ち切るというイメージが浮かぶ。もちろん、上がり1、2位は結果の数字であり、事前にここを読むのは難しいが、各馬の戦歴から小回りで決め手を使ったレースをピックアップしておきたい。ジェラルディーナはイメージに近い。


昨夏小倉で連勝したジェラルディーナが一歩リード

年齢、斤量、決め手といった傾向をそれぞれみてきたので、ここからはもっと前走成績から具体的に好走パターンを考えてみよう。


過去10年小倉記念前走クラス別成績,ⒸSPAIA


前走クラスからまず前走GⅠ【1-3-1-4】勝率11.1%、複勝率55.6%。ここは前出の3歳GⅠ【0-2-0-0】以外に天皇賞(春)【1-1-0-1】が該当。前走GⅠ全体のなかで10着以下は【0-2-0-2】複勝率50.0%。天皇賞(春)17着タガノディアマンテはスピードで見劣りそうだが、展開次第で面白い。

前走GⅢ【5-5-7-54】勝率7.0%、複勝率23.9%は鳴尾記念【3-0-0-3】、かつ2着以内は【2-0-0-0】。昨夏小倉で連勝したジェラルディーナが該当する。今年も鳴尾記念は中京で行われ、後半1000m11.9-11.4-11.3-11.1-11.9と決め手と持久力が問われ、優秀。ジェラルディーナは最有力だ。


過去10年小倉記念前走七夕賞組着順別成績,ⒸSPAIA


次に出走数が多い前走七夕賞【2-1-4-36】勝率4.7%、複勝率16.3%。その着順別成績を見ると、小倉記念を勝ったのは七夕賞6~9着【2-0-0-11】勝率、複勝率15.4%。七夕賞と小倉記念は成績が反比例する。基本的にはそう考えたい。今年で言えば9着プリマヴィスタ。3走前に中京芝2200mレコードVで高速決着には対応できそうだ。

ほかではカテドラルの中京記念は【0-0-0-4】。中京記念が今年と同じく小倉だった昨年は出走なし。データは鵜呑みにできない。またマリアエレーナのマーメイドSは【0-0-1-2】複勝率33.3%。15年3着ウインプリメーラはマーメイドS4着だった。2着と好走したマリアエレーナも悪くない。

小倉記念インフォグラフィック2,ⒸSPAIA


ライタープロフィール
勝木 淳
競馬ライター。競馬系出版社勤務を経てフリーに。優駿エッセイ賞2016にて『築地と競馬と』でグランプリ受賞。主に競馬のWEBフリーペーパー&ブログ『ウマフリ』や競馬雑誌『優駿』(中央競馬ピーアール・センター)にて記事を執筆。Yahoo!ニュース個人オーサーを務める。共著『競馬 伝説の名勝負』シリーズ全4作(星海社新書)。



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