【レパードS】ダート1800m大勝の経験が追い風 東大HCの本命はホウオウルーレット
東大ホースメンクラブ
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独特の距離設定、1800m
今週日曜、新潟競馬場でGⅢレパードSが行われる。GⅢユニコーンSに続き、3歳ダートの強豪がひしめく一戦。前走の弥富特別を1秒3差で制したタイセイドレフォン、ジャパンダートダービー4着馬ハピ、いわき特別を快勝したホウオウルーレットなど、砂の未来を担うにふさわしい大器たちが出揃った。
マイル戦のユニコーンS、2000m戦のジャパンダートダービーのちょうど中間、1800mで施行されるレース。データも参照しながら、この舞台でこそ輝く馬を探していきたい。
同距離を圧勝した経験が生きる
<JRAダート1800m勝利経験がある馬 条件別成績>
全体成績【11-12-11-94】勝率8.6%/連対率18.0%/複勝率26.6%
0秒6差以上勝ち【9-8-6-35】勝率15.5%/連対率29.3%/複勝率39.7%
※過去13年
過去のレパードSで安定した成績を残しているのが「JRAでダ1800m戦の勝利経験がある馬」。過去13回中、該当馬が馬券圏内を独占したのは実に8回、単複回収率がともに100%を超えるなど妙味もある。今年は15頭中10頭が条件を満たしており、ここから軸馬を検討していきたい。
前述した通り全体でも優秀なデータが揃うが、さらに信頼度が高まるのはこの距離で「着差0秒6以上」の勝利経験がある馬。複勝率は4割近くまで上昇し、昨年2着だったスウィープザボード(10番人気)など穴馬の激走も少なくない。この条件まで絞ると、今年の該当馬はカフジオクタゴン、タイセイドレフォン、ビヨンドザファザー、ヘラルドバローズ、ホウオウルーレットの5頭となる。
さらに「1勝クラス以上で0秒6差以上の勝利経験あり」とすると【6-4-2-8】複勝率6割、単勝回収率195%、複勝回収率192%まで跳ね上がる。昨年はメイショウムラクモ、スウィープザボード、レプンカムイの3頭が該当し、ワンツースリー決着となった。ここまで狭くするとタイセイドレフォンとホウオウルーレットだけが生き残る。
偉大な兄へ近づく一戦に
◎ホウオウルーレット
オメガパフュームの半弟という血統背景にふさわしく、2歳時から素晴らしい走りを見せてきた馬。口向きの悪さを見せた伏竜Sこそ5着に敗れたものの、ここ2走では左回りや差す競馬、砂を被る展開にも対応して着実にスケールアップを果たしている。偉大な兄に少しでも近づくため、まずは重賞タイトルをつかみ取ってほしい。
◯タイセイドレフォン
今回と同じ左回り1800mだった前走の弥富特別で大勝を決めた実績を評価。1分51秒1の勝ち時計も上々で、適舞台で見せるパフォーマンスは重賞級とみる。小回りコースで安定感のある先行馬という点もプラスで、大崩れは想定しにくい。
▲ヘラルドバローズ
カトレアSでの追込、他レースでの優等生的逃げ先行とどのようなスタイルでも堅実に好走してきた馬。前走の1勝クラスはこちらも器が違うといった勝ちっぷり。過去10年の同レースで、前走中京ダート1800mを勝った馬は【1-4-0-3】で、新潟ダート1800mとのリンクが認められる。昨年は同ローテのスウィープザボードが10番人気2着、2年連続の好走に期待したい。
以下、中京未勝利戦の勝ちっぷりが強かったインディゴブラック、2歳時に実力馬デリカダと接戦を演じているカフジオクタゴンを押さえる。ハピは時計面での裏付けが薄く消しとした。馬券は◎から印に流す馬連とする。
▽レパードS予想▽
◎ホウオウルーレット
◯タイセイドレフォン
▲ヘラルドバローズ
△インディゴブラック
×カフジオクタゴン
《ライタープロフィール》
東大ホースメンクラブ
約30年にわたる伝統をもつ東京大学の競馬サークル。現役東大生が日夜さまざまな角度から競馬を研究している。現在「東大ホースメンクラブの愉快な仲間たちのブログ」で予想を公開中。
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