【函館記念】ハイブリッド式消去法で浮上したのはスカーフェイス! 大穴は叩き2戦目アドマイヤジャスタ

八木遊

2022年函館記念消去法データ,ⒸSPAIA

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5つのデータから絞れた馬は?

先週予想したのは『七夕賞』。本命のアンティシペイトは3着に入ったが、他に印を回した馬は4着以下に敗れた。的中は本命馬の複勝のみというトリガミで、年間回収率は60%割れが近づいている。

今週は日曜日に函館競馬場で行われる『函館記念』で一矢報いたいところ。いつも通り過去10年のデータから、複勝率10%未満の「凡走データ」を5つピックアップし、当てはまった馬を順番に消していく。11日時点で除外対象の2頭も含めて進めていきたい。

『7歳以上』×『前走4角7番手以内』★0.0%★

まず注目したのは、年齢別データから7歳以上の馬。過去10年の成績は【2-5-0-37】(複勝率15.9%)と上々の数字だった。函館記念で好走できるかどうかは前走時の4角通過順にかかっている。前走4角8番手以下は【2-5-0-19】(同26.9%)だったのに対し、同7番手以内は【0-0-0-18】(同0.0%)と馬券に絡んだ馬は皆無だった。

今年この条件に当てはまったのは、以下の4頭。GⅠでも4着に好走した実績があるサンレイポケットは1つ目のデータで消去となった。

【今年の該当馬】
・ウインイクシード
・サトノクロニクル
・サンレイポケット
・ジェネラーレウーノ

『社台系生産』×『父ミスタープロスペクター系』★0.0%★

続いては生産者別データから社台系牧場の生産馬に注目した。過去10年の成績は【5-4-3-55】(複勝率17.9%)で、非社台系の【5-6-7-74】(同19.6%)よりも複勝率は低い。特に苦戦しているのは、父がミスタープロスペクター系の馬だ。2年前の1番人気カウディーリョなど10頭すべてが4着以下に沈んでいた。

今年この条件に当てはまったのはアラタ、フェアリーポルカなどの5頭。2つ目のデータを終えた時点で対象18頭のうち半数の9頭が早くも消えた。

【今年の該当馬】
・アラタ
・タイセイモンストル
・ハヤヤッコ
・フェアリーポルカ
・ランフォザローゼス

『関東馬』×『前走7着以下』★2.5%★

続いては過去10年の成績が【5-4-2‐63】(複勝率14.9%)の関東馬を見て行きたい。【5-6-8-66】(同22.4%)の関西馬に比べると、やや分が悪い関東馬。特に前走着順が7着以下だった場合は、【0-1-0-39】(同2.5%)と、ほぼ巻き返すことはなかった。一方、前走7着以下の関西馬は【1-5-5-35】(同23.9%)なので、前走大敗している馬を狙うなら関西馬が賢明といえそうだ。

今年この条件に当てはまったのは5頭。消去済みのジェネラーレウーノとハヤヤッコに加えて、スマイル、レッドライデン、除外対象(*)のプレシャスブルーを消しとする。

【今年の該当馬】
・(ジェネラーレウーノ)
・スマイル
・(ハヤヤッコ)
・プレシャスブルー*
・レッドライデン

『キャリア20戦以下』×『前走時との斤量差が1kg以内』★6.1%★

4つ目はキャリアが20戦以下の馬をピックアップ。これと組み合わせたのが前走と今回の斤量差だ。キャリア20戦以下、かつ前走時との斤量差が1kg以内の馬は33頭いたが、【0-2-0-31】(同6.1%)と、複勝率は10%を割り込んでいた。

今年は3頭が当てはまったが、うち2頭は消去済み。もう1頭は除外対象のモンブランテソーロだった。運良く出走できたとしても消去したい。

【今年の該当馬】
・(アラタ)
・(スマイル)
・モンブランテソーロ*

『距離延長』×『今回6~8枠』★0.0%★

4つの条件を終えて、残っているのは5頭。最後は前走からの距離変動と今回の枠順を組み合わせて絞り込みを図る。取り上げるのは距離延長組だ。過去10年の成績は【4-6-4-74】(複勝率15.9%)。このうち函館記念で好走していたのは1~5枠に入っていた馬。その成績は【4-6-4‐44】(同24.1%)だった。これに対して6~8枠に入った馬は【0-0-0-30】(同0.0%)で、1頭も馬券に絡んでいない。

残っている5頭のうち、距離延長で臨むのはアイスバブルだけ。もし該当枠に入ったときは消去対象となる。

【今年の該当候補】
・アイスバブル

全ての条件を終えて確実に残るのは、アドマイヤジャスタ、ギベオン、スカーフェイス、マイネルウィルトスの4頭。最終追い切りや枠順次第だが、今のところ本命に推したいのはスカーフェイスだ。前走・大阪杯6着の内容と、岩田康誠騎手との相性を踏まえて、人気でも単複は買っておきたい。大穴候補として押さえておきたいのは2年前の覇者アドマイヤジャスタ。長期休養明け2戦目で一変があってもおかしくない。

【ライタープロフィール】
八木 遊
野球兼競馬ライター。スポーツデータ会社やテレビ局の校閲職などを経てフリーに。2021年には全重賞の予想、買い目、年間収支をTwitterに掲載したが、回収率は自己ワーストの46.4%に終わる。単複ワイドに絞った今年の回収率は60.4%(7月10日現在)。

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