【日本ダービー】人気馬×皐月賞組×前走上がりがポイント 京大競馬研の本命は武豊騎乗ドウデュース
京都大学競馬研究会
ⒸSPAIA
人気馬が好走しやすい
5月29日(日)に日本ダービーが東京競馬場で行われる。昨年はエフフォーリアとシャフリヤールが大接戦を演じ、例年同様白熱したレースを展開した。今年は皐月賞馬ジオグリフ、東スポ杯勝ち馬イクイノックス、共同通信杯勝ち馬ダノンベルーガ、朝日杯FS勝ち馬ドウデュースなど素晴らしいメンバーが揃った。過去のレース傾向などを踏まえて予想していく。
まず、過去10年間の日本ダービーにおける人気別成績について調べた。5番人気以内の馬は【9-10-4-27】なのに対して、6番人気以下は【1-0-6-121】となっており、後者の連対馬は2019年に12番人気で勝利したロジャーバローズのみであった。今回、人気を集めそうな馬は外枠に入ってしまったが、だからといって軽視するのは禁物である。一方、3着には6番人気以下の馬でも入ってきていることから、3連系のヒモであれば人気薄も入れておくのがいいだろう。
皐月賞組中心のレース、別路線組はレースレベルの見極め慎重に
次に前走レース別成績について調べた。中心となりそうなのはやはり皐月賞組【7-8-5-66】で、馬券内に入った30頭のうちの20頭を占めていた。今年も皐月賞のレベルは高く、ダービーでも力を発揮できそうな馬が多いので、やはり予想の中心になる。
一方、京都新聞杯組は【2-1-1-19】、毎日杯組は【1-0-0-5】、青葉賞組は【0-1-3-19】、NHKマイルC組は【0-0-0-22】、プリンシパルS組は【0-0-1-8】と皐月賞組に比べ低調な成績になっている。ちなみに昨年勝ち馬を出した毎日杯だが、今年勝利したピースオブエイトはトラックバイアス・展開ともかなり恵まれての勝利であったことには注意したい。
前走の上がりに要注目
最後に、前走上がりに関するデータを調べた。前走が芝重賞で上がり3位以内だった馬の成績は【8-5-6-48】。勝ち馬の大半が該当し、複勝率3割近い好成績を残している。一定程度レベルの高いレースで速い上がりを使える馬は、直線が長く、瞬発力勝負になりやすいこのレースで好走しやすいのだろう。今回この条件を満たすのは、アスクワイルドモア、マテンロウレオ、ピースオブエイト、プラダリア、マテンロウオリオン、ジャスティンロック、ドウデュースの7頭。反対に、これに該当しない馬は複勝率9.9%に留まっている。
年に一度の競馬の祭典、ドウデュースに夢を託す
◎ドウデュース
「前走皐月賞」「前走重賞上がり最速」と先述した好走条件に合致し、今回も5番人気以内になることが濃厚。前走は位置取りが後ろすぎたが、中山で33.8秒の上がりを使って3着に入る、負けて強しの内容。その時ほど後方にはならないはずだし、中団からでも速い上がりを使える力は持っている。
直線を得意の右手前で走れる左回りの方が合いそうで、特段輸送に問題を抱えているタイプでもなく東京替わりはプラス。「ダービー=前残り」といった考えも見られるが、Cコースであっても差し自体は決まるレースなので展開面での心配はない。距離が懸念ではあるが、3歳牡馬どうしの対戦であればごまかせると判断。もう一つの懸念は隣のデシエルトの制御が効かなくなり接触する可能性がある点だが、それ以外には能力面・展開面・気性面で不安はないので、総合的に判断して本命とする。
◯ダノンベルーガ
こちらも5番人気以内になりそうで、先述した好走条件の中では「前走上がり」以外を満たす。前走は伸びない内を通ったことに加えて、本来得意ではない小回り右回りでのレースで0.3秒差の4着に入って地力の高さを証明した。今回は良馬場での開催が見込めそうで条件も好転し、また状態面も良化しているので前走以上のレースが期待できる。枠順などを見ても、ある程度好位で運べそうだが、ドウデュースと比較した際に決め手に欠けると判断して対抗までの評価。
▲ジャスティンロック
皐月賞で上がり3位という条件は満たす。ただ「5番人気以内」にはならないだろう。前走は位置取りが後ろすぎ、かつ伸びない内を通った中で0.6秒差の7着。高評価。スタートがそこまで良くない馬だが、位置取り意識が強く、イン突きも辞さない松山弘平騎手への乗り替わりはプラス。展開の助けはある程度ほしいが、直線の長い東京であればこの馬の力は十分発揮できるはず。大穴での一発を期待したい。
△ジオグリフ
前走は展開・トラックバイアスや、この馬自体の適性などかなり恵まれた部分は大きかったが、それでも内容としては完勝。共同通信杯ではダノンベルーガよりも向かない条件の中2着に来ているので地力も高い。スタートを決めて上手く先行できれば十分やれるが、出遅れリスクは他馬より高い。
×イクイノックス
中山よりは東京が合いそう。大外枠は前に壁を作りたいこの馬にとってはマイナスで、能力的にこなすかもしれないが、昨年のサトノレイナスのように最後は伸びを欠く可能性が高い。
×プラダリア
好走条件は「前走上がり」しか満たさないが、内から先行でロスなく運べれば、3着なら狙える。
×アスクビクターモア
経済コースでうまく運べれば。
買い目は◎◯-◯▲△への馬連5点、◎軸相手◯▲△×の3連複15点で勝負する。毎年様々なドラマが生まれるダービーですが、今年はどんなものが見られるか楽しみな気持ちで一杯です。(文:國井)
▽日本ダービー予想印▽
◎ドウデュース
◯ダノンベルーガ
▲ジャスティンロック
△ジオグリフ
×イクイノックス
×プラダリア
×アスクビクターモア
ライタープロフィール
京都大学競馬研究会
25年以上の歴史がある、京都大学の競馬サークル。馬主や競馬評論家など多くの競馬関係者を輩出した実績を持つ。また書籍やGⅠ予想ブログ等も執筆。回収率100%超えを目指す本格派が揃う。
《関連記事》
・【日本ダービー】皐月賞「1番人気」「後方待機」に反撃のサイン ドウデュースが戴冠最有力!
・【日本ダービー】ディープインパクト産駒×東京芝2400mは相性抜群 本命はアスクビクターモア
・【日本ダービー】ダノンベルーガとドウデュースは消し! 馬体重次第でイクイノックスもアウト!?
おすすめ記事