【ヴィクトリアマイル】ソダシ、ソングラインは消し! 久々でもデアリングタクトが中心!?

八木遊

過去10年のヴィクトリアマイル『5歳馬』かつ『前走初角10番手以下』の成績,ⒸSPAIA

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5つのデータから絞れた馬は?

先週の『NHKマイルC』はトウシンマカオに本命を打ったが、逃げて8着まで。印を回した他の3頭もそろって掲示板外に沈んだ。勝ったダノンスコーピオンは血統データで、2着のマテンロウオリオンは馬体重データでそれぞれ消去していた。

今週は春の女王決定戦『ヴィクトリアマイル』を予想していく。過去10年のデータから、複勝率10%未満の「凡走データ」を5つピックアップ。登録がある22頭を対象に当てはまった馬を消去していく。

『5歳馬』×『前走初角10番手以下』★0.0%★

まず注目したのは年齢別データ。5歳馬は過去10年で【4-3-6-55】(複勝率19.1%)という好成績で、複勝率は4歳馬の17.1%を上回っている。ただし、前走時の最初のコーナー通過順が10番手以下の馬は【0-0-0-18】(同0.0%)だった。最初はこの条件に当てはまった馬を消去する。

登録がある22頭のうちこの条件に当てはまったのは5頭。除外対象のシャインガーネットに加え、GⅠ馬のアカイイト、昨年の3着馬マジックキャッスルなどを消しとする。

【今年の該当馬】
・アカイイト
・アブレイズ
・シャインガーネット*
・テルツェット
・マジックキャッスル

『4歳馬』×『前走1着』★0.0%★

続いては4歳馬からも消去対象をみつけた。掛け合わせるのは前走時の着順だ。過去10年のヴィクトリアマイルにおいて、前走1着から連勝を狙った馬はのべ40頭いたが【0-3-0-37】(複勝率7.5%)と大苦戦。これだけでも消去対象になるが、4歳馬は【0-0-0-17】(同0.0%)で、全17頭が馬券圏外に沈んでいた。2つ目はこれを採用する。

今年この条件に当てはまるのは前走サウジアラビアで重賞を勝利したソングラインと3勝クラス勝ちのディヴィーナ。前者は上位人気の一角を占めそうだが、海外帰りと1351mからの距離延長を嫌って無印としたい。

【今年の該当馬】
・ソングライン
・ディヴィーナ

『前走から斤量増』×『前走時馬体重470kg以上』★3.7%★

3つ目のデータは前走からの斤量増減と馬体重を掛け合わせたもの。本競走は各馬55kgを背負う定量戦だが、前走時の斤量が55kg未満、かつその時の馬体重が470kg以上だった馬は【0-0-1-26】(複勝率3.7%)と苦戦していた。唯一3着に入ったのは、15年に18番人気で3着に逃げ粘ったミナレットだった。これは例外と割り切って、このデータを用いたい。

今年この条件に当てはまったのは6頭。除外対象の2頭と消去済みのアブレイズに加えて、近2走馬券に絡んでいるクリノプレミアム、そして6歳馬の2頭を消去リスト行きとする。

【今年の該当馬】
・(アブレイズ)
・ギルデッドミラー*
・クリノプレミアム
・シャドウディーヴァ
・リフレイム*
・ローザノワール

『社台系生産』×『前走中山・阪神以外』★4.2%★

4つ目は生産者別データから、社台系牧場の生産馬を取り上げたい。過去10年で【7-6-6-68】(複勝率21.8%)と優秀な成績を残しているが、好走馬のほとんどが前走で中山か阪神を走っていた。この2場以外からの参戦だと、【0-0-1-23】(同4.2%)と凡走率は高い。

今年この条件に当てはまったのは消去済みの4頭に加え、新たにソダシ、ファインルージュ、レシステンシア。いずれも上位人気が予想されるが、過去10年のデータを信用。思い切って3頭を消去する。

【今年の該当馬】
・(シャインガーネット)
・(シャドウディーヴァ)
・ソダシ
・(ソングライン)
・(ディヴィーナ)
・ファインルージュ
・レシステンシア

『非社台系生産』×『フジキセキ除くサンデーサイレンス系』★6.3%★

最後は非社台系牧場の生産馬からも消せる条件を探した。ここでは【2-1-3-46】(複勝率11.5%)のサンデーサイレンス(SS)系と組み合わせたが、複勝率は10%を上回っている。複勝率10%未満のデータにするため、特例的にフジキセキ産駒のストレイトガール(2勝、3着1回)を省略。フジキセキ系以外のSS系という括りにすれば、【0-1-2-45】(同6.3%)で、“消せる”データとなる。今年、フジキセキ系の馬は出走していないため、そのまま非社台系牧場で生産されたSS系の馬を消しとする。

当てはまったのは6頭。4頭はすでに消去済みなので、新たに消去対象となったのはエイシンチラーとメイショウミモザの2頭だった。

【今年の該当馬】
・(アカイイト)
・(アブレイズ)
・エイシンチラー*
・(クリノプレミアム)
・メイショウミモザ
・(ローザノワール)

全ての条件を終えて、残ったのはアンドヴァラナウト、デアリングタクト、デゼル、ミスニューヨーク、レイパパレの5頭となった。厳しいのは百も承知だが、久々でもデアリングタクトの復活に一票を投じたい。同馬の単勝に加え、デゼルとミスニューヨークの複勝を押さえる。あとは、デアリングタクトとレイパパレから他の3頭へのワイドをフォーメーションで買うつもりだ。

【ライタープロフィール】
八木 遊
野球兼競馬ライター。スポーツデータ会社やテレビ局の校閲職などを経てフリーに。2021年には全重賞の予想、買い目、年間収支をTwitterに掲載したが、回収率は自己ワーストの46.4%に終わる。単複ワイドに絞った今年の回収率は71.4%(5月8日現在)。

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