【皐月賞】ハイブリッド式消去法の本命候補は？　「桜花賞V」川田将雅か、「常に人気以上の好走」穴馬か

2022/04/13 06:00

八木遊

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この記事のレース

皐月賞

GⅠ

4月17日(日)　中山11R

5つのデータから絞れた馬は？

先週の『桜花賞』は川田将雅騎手の巧みな手綱さばきでスターズオンアースが優勝。2～3着馬には印を打っていたが、勝ち馬は消去していた。本命アルーリングウェイも8着に終わり、的中ならず。春のGⅠシーズンは不調が続いている。

今週はもちろん『皐月賞』を予想する。いつも通り、過去10年のデータから、複勝率10%未満の「凡走データ」を5つピックアップ。当てはまった馬を順番に消していく。4分の1の抽選を控える馬も含めた登録馬、全21頭を対象に進めていきたい。

『キャリア5戦以上』×『母父がノーザンダンサー系 or ミスタープロスペクター系』★0.0%★

最初に取り上げるのはキャリアと血統の組み合わせだ。皐月賞時点で5戦以上と比較的キャリアを積んだ馬は過去10年で【4-3-3-84】（複勝率10.6%）とやや苦戦傾向。特に母の父がノーザンダンサー系もしくはミスタープロスペクター系の場合、該当する41頭すべてが皐月賞で4着以下に沈んでいた。

今年このデータに当てはまったのは以下の3頭。抽選対象のグランドラインとナニハサテオキに加えて、ラーグルフが消去対象となった。

【今年の該当馬】
・グランドライン*
・ナニハサテオキ*
・ラーグルフ

『前走関西圏』×『前走2番人気以下』★2.3%★

2つ目の消去データは前走の開催場所を取り上げる。前走で関西圏を走っていた馬は過去10年で【1-4-2-56】（複勝率11.1%）という成績。皐月賞で好走したのは、その前走で1番人気に推されていた馬がほとんどだった。前走が2番人気以下だと、【1-0-0-43】（同2.3%）と、ほぼ馬券に絡めていない。

今年は3頭がこの条件に当てはまった。良血馬ダンテスヴュー、3戦3勝のデシエルト、そして抽選対象のメイショウラナキラを迷わず消去する。

【今年の該当馬】
・ダンテスヴュー
・デシエルト
・メイショウラナキラ*

『距離延長』×『前走3着以下』★2.7%★

3つ目のデータは距離延長組を取り上げたい。前走2000m未満を走った馬は皐月賞で【8-3-6-66】（複勝率20.5%）と水準以上の成績を残している。ただし、その前走が3着以下だと【0-0-1-36】（同2.7%）。この条件で唯一馬券に絡んだのは、昨年の3着馬ステラヴェローチェだった。

過去10年で2.7%というレアな事象で2年連続はないとみて、この条件を採用する。消去されるのは以下の4頭。新たに抽選対象のオウケンボルト、サトノヘリオス、そしてトーセンヴァンノを消去リスト行きとする。

【今年の該当馬】
・オウケンボルト*
・（グランドライン*）
・サトノヘリオス
・トーセンヴァンノ

『非社台系生産』×『前走4角5番手以下』★3.2%★

続いては生産牧場が社台系以外の馬を取り上げる。過去10年、非社台系生産馬の成績は【4-2-6-71】（複勝率14.5%）とまずまず健闘している。ただし、前走の位置取りが運命の分かれ道。前走4角4番手以内と前目につけていた馬は本番で【3-2-6-41】（同21.2%）と合格点の成績だった。一方、前走4角5番手以下の馬は【1-0-0-30】（同3.2%）と、1頭しか馬券に絡んでいなかった。

今年これに該当したのは5頭。新たにジャスティンロックとマテンロウレオの重賞勝ち馬2頭を消去する。

【今年の該当馬】
・（オウケンボルト*）
・ジャスティンロック
・（トーセンヴァンノ）
・マテンロウレオ
・（ラーグルフ）

『前走時馬体重490kg未満』×『前走から馬体重増』★0.0%★

4つのデータを終えて、過半数の11頭を消去したが、まだ10頭が残っている。最後に採用するのは馬体重に関するデータだ。ここでは前走時の馬体重が490kg未満の馬を取り上げる。過去10年の成績は【5-4-3-93】（複勝率11.4%）と水準を下回る数字。このうち皐月賞当日の馬体重が「プラス」だった馬は33頭いたが、すべて4着以下に消えていた。

最終判断は当日馬体重の増減次第となるが、残っている10頭のうち前走時の馬体重が490kg未満だったのは6頭。久々の実戦となるイクイノックスとキラーアビリティもプラス馬体重で出てくれば、バッサリ消去するつもりだ。

【今年の該当候補】
・アスクビクターモア
・イクイノックス
・オニャンコポン
・キラーアビリティ
・ジャスティンパレス
・ビーアストニッシド

5つの条件を終えて、確実に残るのは、ジオグリフ、ダノンベルーガ、ドウデュース、ボーンディスウェイの4頭となった。データを出した直後はドウデュースを本命にするつもりでいたが、桜花賞の騎乗を見て、川田騎手騎乗のダノンベルーガに託したい気持ちが強くなっている。

面白いのは人気薄が予想されるボーンディスウェイ。デビューから常に人気以上の着順という馬で、近4走全て中山2000mを走り、大崩れしていない。3着なら十分可能性はあるだろう。追い切り、枠順、当日の馬場などを見て最終判断を下したい。

【ライタープロフィール】
八木遊
野球兼競馬ライター。スポーツデータ会社やテレビ局の校閲職などを経てフリーに。2021年には全重賞の予想、買い目、年間収支をTwitterに掲載したが、回収率は自己ワーストの46.4%に終わる。今年は単複ワイドに絞り、コツコツと当ててはいるものの、トリガミも多く、回収率は70.9%と低空飛行（4月10日現在）。