【桜花賞】プレサージュリフトは消し! ハイブリッド式消去法が導く本命候補は二桁人気!?

八木遊

過去10年の桜花賞『前走4番人気以下』かつ『非サンデーサイレンス系』の成績,ⒸSPAIA

ⒸSPAIA

5つのデータから絞れた馬は?

先週の『大阪杯』はエフフォーリアとジャックドールの2頭で堅いと思われたが、思いもよらぬ結果に終わった。3番手に評価したアリーヴォが3着に突っ込んだが、2強とのワイドしか押さえていなかった。

今週は牝馬クラシック第1弾の『桜花賞』を予想する。いつも通り過去10年のデータから、複勝率10%未満の「凡走データ」を5つピックアップ。当てはまった馬を順番に消していく。収得賞金400万円の抽選対象馬を含めた登録馬22頭を対象に進めていきたい。

『前走4番人気以下』×『非サンデーサイレンス系』★0.0%★

まず取り上げたいのは前走の人気順だ。前走1~3番人気の【9-8-6-77】(複勝率23.0%)に対し、同4番人気以下は【1-2-4-71】(同9.0%)とかなり劣勢。複勝率は10%を割り込んでいるが、ハイブリッド式消去法ではこれにもう一つの条件を掛け合わせる。今回は血統データから。父がサンデーサイレンス系以外の馬を選ぶと、全34頭が馬券圏外に消えていた。1つ目はこのデータを採用したい。

今年これに当てはまったのは3頭。抽選対象の2頭に加えて、前走の阪神JFで2着に好走したラブリイユアアイズが消去対象となった。

【今年の該当馬】
・アリシアン*
・カランセ*
・ラブリイユアアイズ

『関東馬』×『美浦所属騎手』★2.6%★

続いては過去10年の成績が【3-1-5-55】(複勝率14.1%)の関東馬をピックアップした。トータルでは関西馬の【7-9‐5-93】(同18.4%)にはやや劣る程度だったが、美浦所属騎手が騎乗した関東馬は【0-0-1-38】(同2.6%)。馬券圏内に入ったのは20年3着のスマイルカナだけだった。

今年この条件に該当したのは2頭。アネモネS覇者クロスマジェスティとクイーンC覇者プレサージュリフトを消去する。

【今年の該当馬】
・クロスマジェスティ
・プレサージュリフト

『1~2月生まれ』×『前走から騎手乗り替わり』★4.8%★

続いての消去データは生まれ月に注目した。1~2月の比較的早い誕生月の馬は【4-4-3‐54】(複勝率16.9%)と決して悪くない成績。早生まれの馬にとって重要なのが鞍上の乗り替わり有無だ。前走と同じ騎手が桜花賞でも騎乗した場合は【3-4-3-34】(同22.7%)。一方、乗り替わりが発生した馬は【1-0-0-20】(同4.8%)と苦戦していた。

今年この条件に当てはまったのは以下の4頭。フィリーズレビュー覇者のサブライムアンセム、重賞で連続2着のスターズオンアース、そして昨年のアルテミスSでサークルオブライフと接戦を演じたベルクレスタなどを消去する。

【今年の該当馬】
・サブライムアンセム
・スターズオンアース
・ベルクレスタ
・ラズベリームース

『非社台系生産』×『前走初角先頭 or 同10番手以下』★6.1%★

4つ目は生産者別データから社台系以外の生産馬を取り上げたい。いわゆる非社台系生産馬は過去10年で【4-1-2-77】(複勝率8.3%)と、かなり苦戦している。これに掛け合わせるのは、前走時の初角通過順だ。これが1番手もしくは10番手以下と極端だった馬は【1-1-0-31】(同6.1%)と、複勝率はさらに低下した。

今年この網に引っ掛かったのはカフジテトラゴン(抽選対象)、ピンハイ、ライラックの3頭。最後の条件を残して22頭中12頭の消去に成功した。

【今年の該当馬】
・カフジテトラゴン*
・ピンハイ
・ライラック

『前走時馬体重増』×『今回馬体重増』★0.0%★

最後は前走時と桜花賞当日の馬体重増減の組み合わせから、複勝率10%未満のデータを探した。該当したのは前走時、今回ともに馬体重が増えていた馬だ。過去10年で11頭しか該当馬はいなかったが、すべて4着以下に沈んでいた。

残っている10頭のうち前走時がプラス馬体重だったのは以下の5頭。もし桜花賞でも増えていれば消しとしたい。

【今年の該当候補】
・ウォーターナビレラ
・ナムラクレア
・パーソナルハイ*
・ビジン*
・フォラブリューテ

5つの条件を終えて確実に残るのは、アネゴハダ、アルーリングウェイ、グランスラムアスク*、サークルオブライフ、ナミュールの5頭。1~2番人気が予想されるナミュールとサークルオブライフはもちろん有力候補だが、この春は一筋縄ではいかないGⅠが続いている。今週も一波乱あるとみて、前走エルフィンSを好内容で勝利したアルーリングウェイを本命に抜擢したい。また、抽選突破が条件となるが、グランスラムアスクもぜひ押さえておきたい1頭だ。

【ライタープロフィール】
八木 遊
野球兼競馬ライター。スポーツデータ会社やテレビ局の校閲職などを経てフリーに。2021年には全重賞の予想、買い目、年間収支をTwitterに掲載したが、回収率は自己ワーストの46.4%に終わる。今年はトリガミ覚悟で単複ワイドに絞り、コツコツと当てて回収率は75.6%(4月3日現在)。

《関連記事》
【桜花賞】ナミュール、サークルオブライフ中心 一発なら未対戦アルーリングウェイ!
【阪神牝馬S】アカイトリノムスメ始動 マジックキャッスル、デゼル、アンドヴァラナウトの逆襲注意!
【ニュージーランドT】マテンロウオリオン一歩リードも、注目はティーガーデンと前走関西圏の昇級組!

おすすめ記事