トップは47勝の川田将雅騎手で変わらず ルメール騎手は4位にダウン【3月終了時点での騎手リーディング】

三木俊幸

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2位に浮上

2022年3月度の騎手リーディング,ⒸSPAIA



春の大舞台に向けたトライアルレースが続々と行われ、最終週にはGⅠ・高松宮記念も行われた3月の競馬開催。新人騎手もデビューし、早くも存在感を見せつけるなど、様々な話題があった。今回は3月5日〜27日までの開催9日間におけるリーディング上位騎手の成績、節目の記録達成のニュースを紹介していく。

騎手リーディングトップは2月末の時点と変わらず、川田将雅騎手。3月最終週はドバイ遠征のためJRAでは騎乗しなかった。それでも2→0→3→2→1→1→3→0→0という日別の成績で12勝を上積みし、47勝。フラワーCではスタニングローズに騎乗して勝利、今年の重賞2勝目をあげた。

岩田望来騎手は前月の19勝には及ばなかったものの、1日4勝という固め打ちもあり1週を終わった時点で2位に浮上。月間12勝、年間では40勝としている。重賞勝ちはなかったが、スプリングSではサトノヘリオスで3着、高松宮記念ではロータスランドで2着と上位に入ったこともあり、賞金ランキングでも6億3,681万2,000円で2位に浮上した。

続いて横山武史騎手がプラス13勝、合計35勝で3位に浮上。チューリップ賞ではナミュールを見事勝利に導いた。4月はエフフォーリアとともに大阪杯でGⅠタイトル奪取のチャンスあり。どのような活躍を見せるのか非常に楽しみだ。

ルメール騎手は3日間で3勝

2月末にサウジアラビアに遠征し、その後新型コロナウイルスの陽性反応が出たため、前半2週間がお休み。そして最終週もドバイに遠征したルメール騎手は、3週目の3日間のみの騎乗で3勝、年間勝利数は33勝で4位にランクダウンしている。

JRAでは未だ重賞未勝利だが、サウジアラビア遠征に続きドバイでもステイフーリッシュに騎乗しドバイゴールドCを勝利。マノーボが突き抜けるかと思ったところを内から盛り返した騎乗は見事だった。

ステイフーリッシュに騎乗しドバイゴールドC優勝のルメール騎手,ⒸSPAIA


5位に浮上したのは戸崎圭太騎手。2月終了時点では19勝だったが、3月は3→0→1→1→0→0→1→1→2という日別の成績で9勝を上積みして28勝。賞金ランキングでも4位につけている。

2月終了時点では4位と好調を維持していた松山弘平騎手だったが、3月12日の阪神9Rで落馬負傷。戦線離脱となってしまった。危険な落ち方だっただけに復帰には時間がかかる可能性もあるが、1日も早い復帰を待ち望みたい。

26年ぶりの快挙

3月5日にデビューした10人の新人騎手たち。阪神1Rでは角田大河騎手が初騎乗初勝利を達成すると続く2Rでも勝利。デビューからの2連勝は福永祐一騎手以来、26年ぶり3人目という快挙だった。その後も勝ち星を積み重ね、3月終了時点では4勝となっている。

女性騎手の今村聖奈騎手は、3月13日の阪神8Rでブラビオに騎乗して初勝利。以降は3週連続で勝利をあげており、角田大河騎手と4勝で並んでいる。

初騎乗となるレースのパドックでは緊張した姿を見せる騎手も多いなか、2人とも笑顔で登場したのが印象的。このペースで順調に勝ち星を積み重ねていってもらいたい。


阪神1Rで初騎乗初勝利を達成した角田大河騎手,ⒸSPAIA


3月13日阪神8Rでブラビオに騎乗し初勝利を挙げた今村聖奈騎手,ⒸSPAIA

史上最速記録達成!

その他では3月5日の阪神8Rでは幸英明騎手がデビューから「28年0か月1日」、年齢は「46歳1か月22日」でJRA通算22000回騎乗を達成。この記録は武豊騎手を上回る速さで史上最速記録となった。

3月12日には吉田豊騎手がJRA通算17000回騎乗を迎えた。先週末のドバイターフではパンサラッサに騎乗して、ロードノースと同着ながら勝利をあげる偉業を達成した。また3月26日には和田竜二騎手がJRA通算1400勝を達成。40代のベテラン騎手たちも存在感を発揮した1か月だった。

ライタープロフィール
三木俊幸
編集者として競馬に携わった後、フリーランスとなる。現在はカメラマンとしてJRAや地方競馬など国内外の競馬場を飛び回りつつ、ライターとしても執筆している。

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