【高松宮記念】道悪なら先行、人気薄の激走を狙う！　東大HCの本命はロータスランド

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先行有利、馬場が渋ればなお

3月27日（日）に中京競馬場で行われる高松宮記念（GⅠ・芝1200m）。今年初となる芝のGⅠレースにして春のスプリント王を決める一戦に精鋭18頭が集結した。GⅠの舞台で惜敗が続いているレシステンシアや、阪神Cの覇者グレナディアガーズなどが出走を予定しているが、信頼できるのは果たしてどの馬か。今週もデータを踏まえて検討していこう。

初めに、過去10年の傾向を分析する。

過去10年のうち良馬場で行われたのは5戦のみと、比較的馬場が渋りやすい傾向にあるレース。執筆時点では週末に雨予報が出ており、今年も重馬場への適性がある馬を選ぶ必要がありそうだ。

脚質面では先行馬が【5-3-3-28】と優秀、連対馬20頭のうち半数が4角5番手以内につけている。15、16、19年には4角5番手以内の馬でワンツーの決着となっており、15年は3着馬も4角5番手以内にいた。さらに良馬場を除く5レースでみると、先行馬は【3-1-2-13】と、勝率、連対率、複勝率ともに全体のデータより上昇。時計のかかる馬場を活かして押し切れる馬を狙いたいところだ。

道悪なら人気薄にも勝機あり

続いて人気別成績を確認する。良馬場で行われた5レースでは上位人気馬3頭が堅実、特に2、3番人気の馬はともに複勝率80.0%と、極めて優れた結果を残している。一方4番人気以下の馬は【0-1-3-70】と勝利がなく、複勝圏内突入も少ない。

良馬場以外で行われた5レースでは上位人気馬3頭の複勝率こそ高いものの、勝率は今一つだ。1番人気の馬の勝利はなく、2、3番人気の馬もそれぞれ1勝のみに留まっている。一方4番人気以下の馬は【3-2-1-69】と、良馬場の場合と比べて明らかに成績が良い。4番人気以下の馬の勝率、連対率、複勝率はともに一桁台だが、これは母数が多いため当然。馬場が渋るのであれば思い切って人気薄を狙うのも手だ。

人馬ともに初のGⅠ制覇へ

◎ロータスランド
前走京都牝馬Sではメンバー最重量の56キロを背負いながらも勝利。関屋記念を勝利したときと同じく、番手につけて押し切る戦法だった。先行策が板についているこの馬にとって今回は絶好の条件だろう。血統的にも道悪勝負に期待ができ、実際に重馬場の米子Sを勝ち、不良馬場のもみじSでは2着に入っている。1200mは初の経験となるが、筋肉量の多い馬体に陣営は適性を見出しているようだ。前走で岩田望来騎手に重賞初制覇を届けた勢いそのままに、初のGⅠタイトルを手に入れてほしい。

◯レシステンシア
1200m戦線に移ってからも実力はトップクラス。前走香港スプリントでは4角で落馬事故に巻き込まれそうになりながらも2着に入った。5歳馬は過去10年で【5-2-3-36】と最多の勝ち星を挙げ、勝率は唯一の二桁台を記録している。また同馬のGⅠ成績は【1-5-0-2】。このうち2レースは重馬場での開催ながらともに2着に入っている。道悪もどんとこいの馬だろう。阪神JF以降は勝ち切れていないが、連対率が高く馬券の軸には最適な一頭だ。

▲トゥラヴェスーラ
重馬場で行われた昨年の高松宮記念ではうまく馬群をさばいて4着。続く重賞では連続で2着に入っており、GⅠの舞台でも十分通用する力をもっている。ここ3戦は後方待機で結果を出しているが、先行策でもリステッド勝ちの実績を残しており、脚質の自在性が魅力だ。

△ナランフレグ
鋭い末脚が武器の馬で、4戦連続で上がり最速を叩き出している。前走オーシャンSでは上がり33秒5、2位の上がりタイムとは0秒6の差があった。丸田恭介騎手はシルクロードS後に「中京は合う」とコメント。実際中京芝1200mの成績は【1-2-1-1】と優秀だ。ただ脚を余す可能性を考えて4番手に留めておく。

以下、相手には重馬場適性と近走の実績を重視して、シャインガーネット、ダイアトニック、メイケイエールを押さえる。

◎ロータスランド
◯レシステンシア
▲トゥラヴェスーラ
△ナランフレグ
×シャインガーネット
×ダイアトニック
×メイケイエール

《ライタープロフィール》
東大ホースメンクラブ
約30年にわたる伝統をもつ東京大学の競馬サークル。現役東大生が日夜さまざまな角度から競馬を研究している。現在「東大ホースメンクラブの愉快な仲間たちのブログ」で予想を公開中。

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