【高松宮記念】雨馬場になりそうな中京 香港帰りレシステンシア、サリオスの2頭に勝機

佐藤永記

高松宮記念_過去10年前走香港組の成績,ⒸSPAIA

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今年は雨が降りそうだが……

春のスプリント王決定戦・高松宮記念を予想する上で最初に気をつけたいのは、香港からの転戦組をどう評価するか、である。昨年も香港スプリントを勝ったダノンスマッシュがそのまま高松宮記念も制したように、前走が香港であった馬を最初に取捨選択したいところだ。

直近10年でみると前走香港からの馬は【2-0-1-4】。勝ったのはダノンスマッシュのほかに、2015年の外国馬エアロヴェロシティ。前走・香港GⅠチェアマンズスプリントプライズ2着からの参戦で勝利している。

3着は2017年のレッドファルクスで、前走だった香港スプリントは12着だったが、前年スプリンターズSを制し、この年の秋にはスプリンターズSを連覇する馬。つまるところ、香港で走っていた馬は香港で結果を出してきたか、もしくは、そもそも日本のスプリント路線で結果をすでに出していた馬かどうかを考慮すればよい。

そう考えると香港スプリント2着で、昨年の高松宮記念も2着であったレシステンシアについて評価を落とす理由がない。過去実績も馬券圏外となったのは二度のマイル戦のみで、1400m以下ならば【4-3-0-0】でオール連対である。

香港マイルで魅せた、初逃げで新境地のサリオス

そしてなにより今年も週末の空模様が怪しい。昨年も一昨年も重馬場だったが、昨年2着のレシステンシアはすでに重馬場でも問題なし、ということがわかっている。勝つかどうかはともかく、馬連や3連複ならば堅軸として信頼してよさそうだ。

もう一頭、香港からの転戦組なのはサリオス。だがこちらは、香港は香港でも香港マイル3着から。その香港マイルは生涯初となる逃げでの競馬。直線に入るとすぐにあのゴールデンシックスティに交わされたがゴール前まで2番手で粘り、寸前で3着となってしまったが、レースを見れば「距離が短くなったら意外と面白そう」という印象をもつには充分な内容だった。初のスプリント戦になるが、香港で得た経験が爆発するかもしれない魅力がある。良馬場以外の実績も【1-1-0-1】と、苦にするわけではなさそうだ。

今年は思い切って香港帰り2頭を狙ってみたい。3連複でレシステンシアとサリオスを軸に流してみようと思う。猛者揃いの難しいレースだが、香港での経験が活きる舞台は整ったとみる。

<ライタープロフィール>
佐藤永記
20代を公営ギャンブラーとして過ごし、30歳から公営競技の解説配信活動を開始。競馬を始め多くの公営競技ファンに各競技の面白さや予想の楽しみを伝えている。現在はYoutubeで配信活動を続けながらライターとして公営競技の垣根を超えて各所で執筆中。

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