【スプリングS】アサヒ、アライバル、ドーブネ……有力馬が次々消去! 残ったのは高配当必至の超伏兵!?
八木遊
ⒸSPAIA
5つのデータから絞れた馬は?
先週の『フィリーズレビュー』はコンクパール、マイシンフォニー、ラブリネスオーバーの3頭が消去を免れた。対抗、単穴の2頭は掲示板(4、5着)を確保したが、肝心の本命馬が12着に大敗。弥生賞に続く的中とはならなかった。
今週予想するのは20日に中山競馬場で行われる皐月賞トライアルの『スプリングS』。いつも通り過去10年のデータから、複勝率10%未満の「凡走データ」を5つピックアップ。当てはまった馬を順番に消していく。
『関東馬』×『前走GⅢ』★0.0%★
まずは関東馬と関西馬を比較した。関東馬の【7-4-9-60】(複勝率25.0%)に対し、関西馬は【3-6-1-40】(同20.0%)と、前者が優勢。ただし、前走でGⅢを走っていた関東馬は【0-0-0-23】(同0.0%)と全滅していた。関東馬はGⅡ以上かリステッド競走以下からの参戦が狙い目だ。
今年この条件に当てはまったのは、アサヒとアライバルの2頭。両馬ともに重賞実績がある有力馬だが、過去10年の傾向を信じて消しという判断を下したい。
【今年の該当馬】
・アサヒ
・アライバル
『前走から距離短縮』×『前走5着以下』★0.0%★
続いては前走からの距離変動に注目した。取り上げるのは距離短縮組だ。過去10年の成績は【4-4-3-40】(複勝率21.6%)と悪くないが、その前走で5着以下に敗れていた馬に絞ると、【0-0-0-13】(同0.0%)と好走例はなかった。2つ目はこのデータを採用する。
今年この条件に当てはまったのは4頭。サトノヘリオスとリューベックという良血馬の2頭もここで消去対象となった。
【今年の該当馬】
・グランドライン
・サトノヘリオス
・トーセンヴァンノ
・リューベック
『前走4角6番手以下』×『前走上がり4位以下』★0.0%★
3つ目の消去データは前走時の4角通過順と上がり3ハロンタイムの組み合わせだ。前走4角6番手以下、かつ上がり時計が4位以下の馬は過去10年で13頭いたが、すべて馬券圏外に沈んでいた。差し、追い込み馬には、前走で3位以内の上がり時計を求めたいところだ。
今年は2頭がこの条件に当てはまった。消去済みのアライバルに加え、有力馬の1頭でもあるドーブネが消去対象となった。
【今年の該当馬】
・(アライバル)
・ドーブネ
『前走から中3週以下』×『前走時馬体重増』★5.9%★
4つ目は、前走からのレース間隔が詰まっている馬をピックアップ。具体的には前走から中3週以下で参戦してきた48頭で、過去10年の成績は【2-2-3-41】(複勝率14.6%)とやや苦戦している。このうち前走でプラス体重だった馬は【0-0-1-16】(同5.9%)。18年のマイネルファンロンが3着に入ったが、連対馬は皆無だ。
今年この条件に当てはまったのは2頭。新たに消去リストに追加されるのはM.デムーロ騎手が騎乗を予定しているオウケンボルトとなった。
【今年の該当馬】
・オウケンボルト
・(リューベック)
『関西馬』×『今回馬体重480kg未満』★0.0%★
4つ目の消去条件を終えて、登録15頭のうち過半数の8頭を消去した。残る7頭を対象にさらに絞り込みを図りたい。
最後に取り上げるのは関西馬である。最初の消去データで紹介したように過去10年の複勝率は20.0%で、関東馬に比べやや劣勢。そんな関西馬にとって重要なのがスプリングS当日の馬体重だ。これが480kg以上なら【3-6-1-15】(複勝率40.0%)と好走が期待できる。一方で、480kg未満だと【0-0-0-25】(同0.0%)。少なくとも過去10年においては、馬格に欠ける関西馬は馬券に絡んでいない。
残っている7頭のうち関西馬は以下の4頭。このうちアルナシームとビーアストニッシドは今回480kg未満が濃厚。最終判断はレース1時間前になるが、前走480kg台だったソリタリオとディオの2頭も消去の可能性が残っている。
【今年の該当候補】
・アルナシーム(前走時426kg)
・ソリタリオ(同482kg)
・ディオ(同486kg)
・ビーアストニッシド(同470kg)
5つの条件を終えて、確実に残るのは、エンギダルマ、サノラキ、ニシノスーベニアの3頭となった。サノラキとニシノスーベニアはダートで勝ち上がってきた超伏兵。もう1頭のエンギダルマも未勝利勝ちを収めたばかり。ただし、母が桜花賞馬のアユサンという血統は注目に値する。母と同じく、3歳春に才能を開花させる可能性も……。馬券は、エンギダルマの単複、そして伏兵2頭へのワイドは押さえておきたい。この組み合わせならワイドでも万馬券は間違いないか。
【ライタープロフィール】
八木 遊
野球兼競馬ライター。スポーツデータ会社やテレビ局の校閲職などを経てフリーに。2021年には全重賞の予想、買い目、年間収支をTwitterに掲載したが、回収率は自己ワーストの46.4%に終わる。今年はトリガミ覚悟で単複ワイドに絞り、回収率はなんとか80%台を維持している(3月13日現在)。
《関連記事》
・【阪神大賞典】マカオンドールは万葉S組不振データを破れるか? 安定感ならディープボンド
・【阪神大賞典】ゴールドシップ3連覇にオルフェーヴル「逸走2着」など 存在感放つステイゴールドの血
・【スプリングS】アサヒもアライバルもキケン! 狙うはドーブネ、グランドライン、サトノヘリオス、アルナシームだ
おすすめ記事