【ファルコンS】キーワードは「左回り巧者」! センスのよさ光るトウシンマカオ
高橋楓

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前走GⅢ組が優勢! GⅠ組は複勝圏内まで!?
東京は徐々に春の雰囲気を感じる今日この頃。しかし、テレビで放送されている故郷秋田の週間天気を見ているとまだまだ雪だるまマークがついている。本当かと思い、パソコンで地方自治体が配信しているライブカメラを見ると路肩にはギッシリ雪が積もっていた。考えてみれば、生まれ故郷よりも他県で過ごした時間の方が遥かに長くなった。春の感覚も変わってしまったわけだ。
さて、今週は春の飛躍を目指す若駒たちの戦い「ファルコンステークス」を予想していく。
早速、近10年間の前走クラス別成績を振り返ってみよう。
GⅠ [0-4-5-15]
GⅡ [0-0-0-1]
GⅢ [6-2-2-19]
オープン特別 [2-1-0-47]
1勝クラス [2-3-3-48]
未勝利 [0-0-0-7]
新馬 [0-0-0-1]
意外なことに前走GⅠ組から勝ち馬がでていない。昨年は朝日杯FS勝ち馬のグレナディアガーズをもってしても2着まで。対して好成績なのはGⅢ組。ファルコンS当日に4番人気以内に支持されていれば[5-1-0-3]と結果を残しており、前走大敗していても気にする必要はない。2012年アーリントンC7着ながらレース本番4番人気だったブライトラインや、2017年シンザン記念14着で本番3番人気だったコウソクストレートが該当する。
オープン特別組は2勝しているが苦戦傾向。クロッカスS組のみ馬券に絡んでいる。1勝クラス組は当日3番人気に支持されると[2-2-0-2]と、当日の人気と結果が比例傾向なだけに注意をしておきたい。
そしてこのレースは「勝ち馬」に限れば東西差が少ないのもポイントだ。
関東馬 [4-1-2-50]
関西馬 [6-9-8-89]
と大差ない。しかし母数が違うと言え2、3着数は大きな差がついていて、関西馬中心と覚えておいても損はなさそうだ。
中京・芝1400m巧者ランキング! 覚えておきたい騎手&種牡馬は?」
次にレースの舞台となる、中京芝1400m巧者を探っていく。2012年から2022年3月11日までの327レースを対象にする。まずは騎手部門。
第1位 福永祐一[20-17-11-74]
第2位 M.デムーロ[17-6-5-31]
第3位 川田将雅[16-13-9-49]
第4位 松山弘平[15-21-14-139]
第5位 浜中俊[12-6-11-63]
トップは福永祐一騎手でただ一人20勝を超えている。連対率30.3%、複勝率39.3%も十分に胸を張れる数字だ。また、2位のM.デムーロ騎手は勝率28.8%、連対率39.0%、複勝率47.5%。
第3位の川田将雅騎手は勝率18.4%、連対率33.3%、複勝率43.7%とハイアベレージを記録している。ランク外からだと柴田大知騎手が[4-1-2-8]と騎乗回数は少ないが好成績をあげており、ファルコンSに限らずこのコースでは要チェックだ。
次に種牡馬ランキング。
第1位 ディープインパクト産駒[28-34-36-187]
第2位 ダイワメジャー産駒[21-21-26-203]
第3位 アドマイヤムーン産駒[14-5-7-108]
第4位 ロードカナロア産駒[12-13-4-98]
第5位 マンハッタンカフェ産駒[12-10-7-70]
1400m戦とはいえ直線は長く、急坂もあるため一本調子では乗り切れない。第6位に同率でハーツクライ産駒とオルフェーヴル産駒がランクインしていて、その傾向が伺える。
トップは母数が多いとはいえ、ディープインパクト産駒がさすがの成績をあげている。複勝率も34.4%と好成績だ。気になるのは先にも紹介したオルフェーヴル産駒。成績は[10-2-3-19]で勝率29.4%、連対率35.3%、複勝率44.1%と高い数値になっている。
左回り3戦2勝のトウシンマカオが本命!
本命はトウシンマカオとしたい。朝日杯FSは6着だったが、前走のクロッカスSは完勝だった。ここまで左回りは3戦2勝で京王杯2歳Sは2着。どのレースもしっかりと前につけ、伸びるセンスの良さを持っている。
騎乗予定の戸崎圭太騎手は当該コース[3-3-2-21]で勝率10.3%、複勝率27.6%。軸には最適な1頭だ。
対抗はオタルエバー。前走クラス別成績のところでも取り上げたが、前走GⅠ組は1着こそないものの馬券にはしっかり絡んでいる。朝日杯FSでは初めての逃げない競馬となり12着大敗を喫したが、それまで逃げられたときは4戦すべて馬券圏内を確保。特にデビュー2戦目の新潟2歳Sでは、その後デイリー杯2歳Sを制し朝日杯FS2着のセリフォスと0.3秒差の競馬。しっかりと自分の競馬が出来れば馬券圏内は十分可能だ。
3番手はプルパレイとしたい。これまで6戦2勝も左回りに限れば3戦して1勝2着2回で連対率100%。前走のクロッカスSでは後ろからの競馬となったが、上がり3ハロン32.5秒と1頭抜けた末脚を披露した。先ほど取り上げた通り、騎乗予定のM.デムーロ騎手はこの舞台を得意としている。
以下、前走クロッカスSは感冒のため出走取消しも連勝中のデュガ、近2走マイル戦で連勝中のティーガーデンまで印を回したい。
◎トウシンマカオ
◯オタルエバー
▲プルパレイ
△デュガ
×ティーガーデン
《ライタープロフィール》
高橋楓。秋田県出身。
競馬のWEBフリーペーパー&ブログ『ウマフリ』にてライターデビュー。競馬、ボートレース、競輪の記事を中心に執筆している。
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