川田将雅騎手が35勝でトップ 岩田望来騎手は初重賞含む月間19勝で3位浮上【2月終了時点の騎手リーディング】
三木俊幸
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月間最多勝は岩田望来騎手
先週末をもって2月の開催が終了。JRAで今年最初のGⅠ・フェブラリーSや、春のGⅠ、クラシックへと繋がる前哨戦も数多く行われた。2月5日〜27日の開催8日間で騎手たちはどのような活躍を見せてきたのか、騎手リーディング上位の成績を中心に振り返っていく。
1月に引き続きトップは川田将雅騎手。重賞勝利こそなかったものの、1→4→2→0→2→1→3→3とコンスタントに勝ち星を積み重ね、月間16勝、年間では35勝としている。最終日の2月27日には引退する藤沢和雄厩舎の管理馬に2頭騎乗し、いずれも勝利に導く見事な騎乗を見せた。
1月終了時点で3位と出遅れていたルメール騎手は巻き返しを図り、日別の成績は1→3→3→3→1→4→0→0、月間15勝で30勝まで到達。最終週はサウジアラビアに遠征したため騎乗できず2位に下がっているが、2月20日終了時点では川田騎手を抜いてトップに立つ活躍を見せた。
15勝中14勝が東京コースでのもので、重賞を除くと勝率35.0%、連対率62.5%、複勝率75.0%とルメール騎手らしい素晴らしい成績だった。一方で、国内の重賞では5回騎乗して2着が3回あったものの、勝利はなし。しかし先週末のサウジカップデーでは5戦4勝と大活躍。これぞルメール騎手という騎乗ぶりを見せただけに、暖かくなってきてエンジン全開となるか注目だ。
1月終了時点で9勝だった岩田望来騎手は3位に急浮上。4→2→1→4→1→2→4→1と1日4勝の固め打ちが3回もあり、2月は19勝と大躍進を果たした。またこれまで重賞レースでは結果が伴っていなかったが、京都牝馬Sをロータスランドで勝利し、98回目の挑戦で嬉しい重賞初制覇を達成している。
4位の松山弘平騎手は共同通信杯をダノンベルーガで制したものの、1→0→0→1→2→2→0→0という成績で6勝のみ、年間勝利数は23勝。ルメール騎手と同じく、最終週はサウジアラビアで騎乗していたことを考慮しても、やや物足りない数字だったと言える。
5位は22勝の横山武史騎手。3→1→0→3→2→0→1→0で月間10勝。重賞でもクイーンC2着、中山記念3着と馬券圏内に好走させているものの、まだ今年に入って重賞勝利はなし。1日3勝が2回あったが、全体的には地味な印象の2月だった。
ベテランが続々と節目の記録達成
リーディングトップ5以外の騎手では3人が節目の記録を達成した。まず2月5日の東京2Rをニシノスーベニアで勝利した内田博幸騎手がJRA通算1300勝を達成した。近2年は30勝、39勝と勝ち星は伸びていないが、51歳を迎えても力強い騎乗ぶりはまだまだ健在だ。
翌週の2月12日には内田騎手と同じく地方競馬出身の戸崎圭太騎手も続いた。東京6Rを勝利してリーチをかけると、メインレースのGⅢ・クイーンCではプレサージュリフトに騎乗し、大外から豪快に差し切りJRA通算1200勝を達成した。
戸崎騎手は全体リーディングでも横山武騎手と3勝差の19勝をあげており、賞金ランキングでは5位につけている。このまま好調を維持すれば、トップ5争いに食い込んできそうだ。
そして2月26日の中山8Rを9番人気オウケンロジータで勝利した田中勝春騎手がJRA通算1800勝を達成。2月はこの1勝のみだったが、ダイヤモンドSでは11番人気のランフォザローゼスで2着となるなど、馬券圏内に好走した3回はいずれも7番人気以下と波乱を演出した。
3人ともファンの多いベテラン騎手たち。まだまだ多くの勝利を積み重ねていってくれることを期待したい。
ライタープロフィール
三木俊幸
編集者として競馬に携わった後、フリーランスとなる。現在はカメラマンとしてJRAや地方競馬など国内外の競馬場を飛び回りつつ、ライターとしても執筆している。
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