【2歳馬ジャッジ】キラーアビリティ、ベルクレスタは2着敗戦も大きく成長! 今後の活躍が楽しみな内容

山崎エリカ

2021年10月5週目の2歳馬ジャッジ,ⒸSPAIA

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今後が楽しみな馬が現れた10月5週目の2歳戦

このコラムでは古馬のレースと比較しながら2歳戦の指数を算出し、出走馬を評価していく。今回はアルテミスSを豪快に差し切ったサークルオブライフや、阪神のダート戦を圧勝し、今後のダート界を引っ張ってくれそうな期待馬などがでた10月30日、31日の2歳戦について、指数と評価を掲載する。

10月30日(土) 阪神9R 優勝馬 ダノンスコーピオン 指数-9 評価A
前走の小倉未勝利戦で好タイム、好指数で圧勝したキラーアビリティがデビュー3戦目として出走してきた今回の萩S。前走の勝ちっぷりを見れば、今回は当然の1番人気。

しかし、馬券を買うとなるとキラーアビリティの素質、能力の高さは理解していても前走があまりにも強すぎて、ひょっとしたら疲れが残っているのではないか、という懸念があって中心視できない。しかし、他に積極的に買いたくなるような配当妙味のある馬もおらず、こういったレースは見学するに限る。

キラーアビリティは中団待機し、3F目からゆっくりと動き出して4F目で先行2頭の外と勝ちにいく競馬。最後に伸びを欠き、好位からワンテンポ仕掛けを遅らせたダノンスコーピオンが、キラーアビリティを差し切って勝利した。

ダノンスコーピオンは新馬戦の内容がそこまで強かったとは言えないが、さすが評判馬で2戦目で前進した。レース内容としてもある程度勝ちにいきながら結果を出しており、今後も期待できそうだ。今回2着に惜敗したキラーアビリティは、勝ちにいっての2着で評価を落とす必要はない。今後に期待が持てる2着だった。

10月31日(日) 阪神1R 優勝馬 タイセイドレフォン 指数-12(ダート) 評価B
芝の新馬戦では6着、前走はダートで2着だったタイセイドレフォン。今回はダート2戦目の競馬。トップスタートを決めるとマイペースで逃げ、直線に入ってからジワジワと差を広げ、結果は2着に7馬身差をつけて圧勝。指数は古馬1勝クラス勝ちレベルのものを記録と強かった。ダートで今後も上昇が期待できそうで楽しみだ。

10月31日(日) 阪神3R 優勝馬 ボルドグフーシュ 指数-5 評価B
新馬戦では出遅れて6着だったボルドグフーシュ。今回はデビュー2戦目、またスタートで出遅れた。道中は後方を追走、4角では大外に出された。すると急に馬がやる気を出したかのようにフットワークの回転が上がりスピードアップ。

結果は大外一気で2着に2馬身半差の勝利。指数もなかなか良い。このタイプは昇級即というタイプではなく当てにならないが、今回は最後の直線で見せた豪快なフットワークにはなかなか光るものがあった。どこかで化けてきそうだ。

10月31日(日) 阪神5R 優勝馬 ジャマン 指数-5 評価B
スタートを決めるとマイペースの逃げになったジャマン。直線に入ると馬場の真ん中に持ちだし独走、結果4馬身差の圧勝だった。指数は新馬戦としては優秀。走破タイムも上がり3Fタイムも悪くないが、ラスト2Fは10秒6-11秒7と減速。そこまで余力はなかったかもしれない。

ジャマンは今回単勝オッズ113.4倍での勝利で、今後も人気は出ないと推測されるが、新馬戦でこれだけの指数が出せるということから能力は高いはず。いずれまた穴を開けるだろう。

10月30日(土) 東京3R 優勝馬 インダストリア 指数-6 評価A
新馬戦では上がり3Fタイム最速、最後は良い脚で追い詰めながら負けて強しの2着だったインダストリア。今回は後方待機策、直線では外からグンと伸びて3着馬を3馬身半差引き離し、未勝利クラスとしてはなかなか優秀な指数で勝利した。

これで新馬戦から2戦連続で上がり3Fタイム最速を記録。今回マークした上がり3Fタイム33秒5はこの日の東京芝では最速タイの数字。今回は目一杯に走った感があるが、かなりの瞬発力の持ち主だけに今後も期待が持てる。

10月30日(土) 東京11R 優勝馬 サークルオブライフ 指数-12 評価A
前走の未勝利戦では派手に出遅れながら捲り上げ、最後まで減速せずにゴールすると言う、桁外れな勝ち方をしたサークルオブライフ。その内容を評価して私は今回のレースでは本命視。レースはスタートを決めてから脚をタメる理想的な競馬をした。直線で外に出されると最後までしっかり伸びて差し切った。

サークルオブライフは出世レースのアルテミスSを優勝したわけで、今後も勝ったり負けたりしながら活躍していくだろう。このレースで高い評価をすべきは勝ちに行く競馬をしながら2着に粘り込んだベルクレスタ。同馬は一戦ごとに着実に成長している。今後もかなり期待できそうだ。

10月31日(日) 新潟5R 優勝馬 ディオサデルソル 指数-1 評価B
スタートで出遅れ後方待機になったディオサデルソル。直線を向いて外に出されると追い上げ開始。直線半ばでは届きそうな感じではなかったが、最後にグンと伸びて差し切った。ラスト2Fは12秒1-11秒9。時計の掛かる新潟の芝で最後まで加速できたことは評価できる。地味ながら能力は高そうだ。

2021年10月5週目の2歳馬ジャッジ,ⒸSPAIA


※パワーポイント指数(PP指数)とは?
●新馬・未勝利の平均勝ちタイムを基準「0」とし、それより価値が高ければマイナスで表示
例)ダノンスコーピオンの指数「-9」は、新馬・未勝利の平均勝ちタイムよりも0.9秒速い

ライタープロフィール
山崎エリカ
類い稀な勝負強さで「負けない女」の異名をとる女性予想家。独自に開発したPP指数を武器にレース分析し、高配当ゲットを狙う! netkeiba.com等で執筆。好きな馬は、強さと脆さが同居している、メジロパーマーのような逃げ馬。

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