【2歳馬ジャッジ】牝馬ロンは野路菊Sレコード勝利で好指数を記録! ダービー路線でも互角以上の存在
山崎エリカ
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目指せ「2歳戦で大儲け」
このコラムでは「2歳戦で大儲け」を目指して、古馬のレースと比較しながら2歳戦の指数を算出し、出走馬を評価していく。今回は中京の野路菊Sで牝馬のロンがレコード勝利。中山では出遅れながらも強い勝ち方をしたイルチルコなどがでた9月25日、26日の2歳戦について、指数と評価を掲載する。
9月25日(土) 中山5R 優勝馬 ビジュノワール 指数-2 評価B
好スタートを決め、2列目の好位で折り合おうとしたビジュノワールだったが、スピードがありすぎるのか、行きたがって逃げ馬に並びかけてしまう。4角ではもう先頭。しかし、そこからバテることなく押し切って勝利した。
ラスト2Fは11秒7-12秒5と大きく減速してのゴール。この点は全く評価できない。しかし、道中は行きたがるロスがあり、早仕掛けの競馬。能力のない馬なら失速のパターンだった。とりあえず今回の勝利は能力を出し切ってのものではないはずだ。次走、昇級すれば速い流れになる。そこで能力が測れるだろう。
9月25日(土) 中山9R 優勝馬 コラリン 指数-11 評価B
この連載で前走の未勝利戦勝ち時にA評価した、コラリンとシゲルファンノユメが激突することになった。どちらを本命にすべきかかなり悩まされたが、結局本命はシゲルファンノユメにした。一騎打ちムードのこの一戦で、馬連の配当は当初10倍ほど付いており、美味しい配当だった。
レースはコラリン、シゲルファンノユメがともに出遅れ。しかし、直線で大外に出された2頭が追い込んで1着、2着に浮上したところがゴールだった。前有利な馬場状態で能力の違いを見せつけた。
さて配当は枠連が7.5倍、馬連は6.5倍…。直前にオッズが下がった結果にガックリ。誰だよ、突っ込んだのは!!今回ではコラリン、シゲルファンノユメともに、この時期の芝短距離オープンとしては水準レベルの指数を記録した。今後は勝ったり負けたりしながら、上を目指していく展開になるだろう。
9月26日(日) 中山3R 優勝馬 イルチルコ 指数-4 評価A
新馬戦では行きっぷり良く好位から勝ちに行ったが、外で脚をタメていた馬に突き放されての2着だったイルチルコ。今回は2戦目。スタートで少し起き上がり、出遅れてしまった。道中は中団を進んでいたが、3角でゴーサインが出されると、大外から一気に進出。4角では2番手まで上がり、直線ではしっかり伸びて勝利した。今回は出遅れのロスを克服しての勝利。弾むような良いフットワークを見せ、素質の高さを感じさせた。
9月26日(日) 中山4R 優勝馬 タヤスゴールド 指数-10(ダート) 評価B
出遅れたため中団からの競馬となったタヤスゴールド。向正面から外に出すとスピードが違うのか、口を割るようにしながらグイグイ進出。4角では外を回りながら前に並びかける。直線では前を行く馬を競り落とし、結果は2着に3馬身半差の快勝だった。
ダ1200mの走破タイム1分11秒7はかなり優秀。古馬1勝クラスで通用するレベルの指数でだった。出遅れのロスがあったことを考えるとさらに価値が高い。潜在能力はかなり高いと思われ、今後が期待できる。
9月26日(日) 中山5R 優勝馬 サインオブサクセス 指数-2 評価B
道中は好位の後ろでレースを進めたサインオブサクセス。1角の進入時に勝つのはこの馬かなと感じさせられたように、やはり良いフットワークで走る馬だ。直線では内を突いてしっかり伸びて、少差の叩き合いを制した。ラスト2F11秒5-11秒8は悪くない。全体の着差が小さいわりには、それなりの指数での決着となったことから、このレースは出走馬全体の質が高めの一戦だったと推測される。
9月25(土) 中京9R 優勝馬 ロン 指数-14 評価AA
函館の新馬戦では余裕を感じさせる逃げ切りで数字以上の強さを感じさせていたロン。今回はスタートを決めると好位で折り合い、直線を向くと後続を突き放して4馬身差の圧勝。記録した指数は新潟2歳Sの勝ち馬セリフォスが記録した指数と同等なもの。現2歳世代の牝馬としては現時点でトップに立った。これで芝2000mを2戦2勝。今後は何度も牡馬と激突してダービーを目指すのか。今後の進路がとても楽しみである。
このレースで2着だったクラウンドマジックは、毎回出遅れて能力を出し切れていなかったが、今回はスタートを決めて復活した。一方、新馬戦の内容が超優秀だったマテンロウスカイは出遅れが響いて3着。新馬戦の内容が強すぎて、多少疲れが出たのかもしれない。また近年の2歳戦はスローペース化が進んでいるだけに、出遅れの不利は大きくなってきているようだ。
9月26日(日) 中京4R 優勝馬 ドライスタウト 指数-7 評価B
好スタートを決めてからすっと3番手で流れに乗り、揉まれるシーンもない理想的な競馬ができたドライスタウト。直線では前を目標に良い脚を使って2馬身半差の快勝だった。
上がり3Fタイムは35秒4と芝並みの数字。ラスト2Fも12秒1-12秒2とほぼ減速せず優秀なものだった。今回はかなり流れには恵まれたところがあったが、新馬戦としては優秀な指数。昇級直後は苦しむ可能性もあるが、今回示した高いレベルの瞬発力が、いずれ活きて上昇していくだろう。
9月26日(日) 中京5R 優勝馬 トゥーサン 指数-2 評価B
大外枠から出遅れたトゥーサン。しかし、このレースはペースがかなり緩んだのですぐにポジションを上げ、好位でレースを進めることができた。直線では苦しくなったのか、ヨレるシーンがあったのはマイナスだが、ラスト2F11秒6-11秒7でまとめて勝利した内容は優秀。地味な馬ではあるが実力はありそうだ。
※パワーポイント指数(PP指数)とは?
●新馬・未勝利の平均勝ちタイムを基準「0」とし、それより価値が高ければマイナスで表示
例)ロンの指数「-14」は、新馬・未勝利の平均勝ちタイムよりも1.4秒速い
ライタープロフィール
山崎エリカ
類い稀な勝負強さで「負けない女」の異名をとる女性予想家。独自に開発したPP指数を武器にレース分析し、高配当ゲットを狙う! netkeiba.com等で執筆。好きな馬は、強さと脆さが同居している、メジロパーマーのような逃げ馬。
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