【東京ダービー回顧】フィンガーが二冠達成 羽田盃以上の消耗戦を押し切る

2026-06-11 10:40:39三木俊幸
2026年東京ダービー勝ち馬フィンガー,ⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)

ⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)

戸崎騎手「三冠もありえる」

大井競馬場で行われた3歳ダート三冠の2戦目・東京ダービー(JpnⅠ・ダート2000m)は、戸崎圭太騎手が騎乗したフィンガーが勝利。勝ちタイムは2:04.4(重)、前走の羽田盃に続く勝利で二冠を達成した。

12.7-12.4-12.2-12.2-12.2(1:01.7)というラップを刻んだ羽田盃ではロックターミガンに3馬身差をつける快勝。フィンガーの能力を最大限に発揮させる方法は、底力が問われるタフな展開に持ち込むことだと見せつけた一戦でもあった。

そして今回も、戸崎騎手が「ハナを取るために強気で行こうと思っていました」と語った通り、好スタートを切ると内枠から先手を主張したロックターミガンに対して迷いなく競りかけていく。スタンド前では3番手以下を引き離し、12.2-11.0-11.9(35.1)のハイペースでレースの主導権を奪った。

2角から向正面にかけては13.2-12.8とペースを落とし、1000mを1:01.1で通過する。再びロックターミガンが差を詰めにかかったところで12.1-12.1とペースアップするという前走以上にタフなレースを繰り広げ、直線に向いたところでロックターミガンは脱落した。

こうなってしまうのが当然とも言える流れだが、ラスト12.6-13.6と苦しくなるところでひと踏ん張りできるのがフィンガーの武器でもあり、そのまま押し切って二冠達成できた要因と言ってもいいだろう。

管理する田中博康調教師は「この馬には大きな可能性を感じているので幅広い選択肢があるなと思っています」、戸崎騎手も「これからも大きな舞台を目指せる、三冠もありえると思います」と陣営はさらに大きな期待を寄せる。ライバルに付け入る隙を与えず偉業達成となるのか、それを阻止する新星は現れるのか秋を楽しみにしたい。


上がり最速の末脚で追い上げるも2着まで

JRA勢は4頭が出走したなかで、3頭が羽田盃組。そこで完勝したフィンガーとは未対戦かつ2走前の3歳1勝クラス、そして前走のユニコーンSを好内容で勝利して勢いに乗るシルバーレシオが1番人気の支持を集めての出走だった。

スタートは決めたものの、今回も序盤は流れに乗り切れず中団からのレース運びとなる。1000mを過ぎて再びペースが上がったところでポジションを押し上げ、4角では7番手だったが前とは大きな差があり、外に膨らんだ馬がいたこともあって大外に振られてしまう場面もみられた。

結果として1馬身1/4馬身差及ばずの2着に敗れてしまったが、レースの上がりが39.1を要するところ、自身の上がりは37.5とメンバー中最速の末脚でフィンガーに迫った内容からも能力はある。秋にもうワンランク成長した姿を見せてほしい。


シルバーレシオ,ⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)

ⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)


3着リアライズグリントは前走に続いてスタートが良くなかったが、離れた3番手を追走した。中盤にかけてのペースが落ち着いたところで前との距離を詰めていき、4角では前2頭に食い下がるところまでポジションを上げる競馬で、自身としてはできることはやり切った。ただフィンガーの姿は遠く、またしても強さを見せつけられる結果に終わってしまった。

《ライタープロフィール》
三木俊幸
編集者を経てフリーランスとなる。現在はカメラマンとしてJRAや地方競馬など国内外の競馬場でレースシーンを撮影しながら、執筆活動も行っている。

《関連記事》
【東京ダービー】結果/払戻
【東京ダービー】羽田盃勝ち馬は連対率50% フィンガーの2冠制覇を好データも後押し
【羽田盃回顧】フィンガーが3馬身差で逃げ切り 戸崎圭太騎手「前々で競馬をしようと話していました」