【スパーキングレディーカップ】アーテルアストレアが重賞3勝目 菱田裕二騎手「いい時のリズムを意識して乗ろうと思った」
ⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)
道中は後方2番手を追走
川崎競馬場を舞台に争われた牝馬限定戦、スパーキングレディーカップ(JpnⅢ・ダート1600m)は菱田裕二騎手騎乗のアーテルアストレアが勝利。昨年10月のレディスプレリュード、今年2月のクイーン賞に続き重賞3勝目を挙げた。
好スタートからボヌールバローズがハナを奪うも、逃げて5連勝中だったフーリッシュホビーやヴィブラフォンなども先行争いに加わった。600m通過は35.7(12.4-11.2-12.1)。速い入りとなったことが後方から運んだアーテルアストレアに味方したと言えるだろう。
前半はじっくりと後方2番手を追走。向正面で徐々に前との差を詰めていき、馬群が一団となった3角でムチが入った。スムーズに進出を開始すると4角では5番手の外へ。ゴール前は中から伸びたキャリックアリードとの追い比べとなったが、クビ差で退けた。勝ちタイムは1:41.5(稍重)だった。
ⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)
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前走のエンプレス杯は勝利したオーサムリザルトから1.4秒離された6着に終わったが、菱田騎手によると「コース形態が違う競馬場を転戦する中で早めに動かざるを得ない場面もあり、それが仇となってリズムを崩した」とのこと。
今回は「いい時のリズムを意識して乗ろうと思いましたが、最後弾けてくれて強いところを見せてくれました」と振り返った。斤量面でも別定戦で57kgを背負っての出走となったが、クイーン賞ではハンデ56.5kgで勝利したこともあり、全く苦にすることもなく、ここでは力が違った。
神奈川記念の上位馬が2、3着
2着キャリックアリード、3着ヴィブラフォンは着順こそ入れ替わったが、昨年12月に同じ条件で行われた神奈川記念ではそれぞれ2、1着だった。コース適性の高さを改めて示した形だ。
キャリックアリードは神奈川記念の後、牝馬限定のダートグレードで3、4、3着と堅実に好走して今回のレースを迎えた。終始中団のインで脚を溜めて、進路が開いた直線で間から抜けてくる形に。赤岡修次騎手のさすがと思わせる騎乗が好走につながった。
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ヴィブラフォンは前走の兵庫女王盃で馬体重11kg増だったが、今回はきっちりと10kg絞って出走してきた。3番手追走から4角で早め先頭。直線では抜け出したが、神奈川記念より600m通過が1.0秒速い35.7という先行勢には厳しい流れで、最後は脚色が鈍ってしまった。それでも菅原明良騎手の乗り方は文句なく、ヴィブラフォンが持つ能力をしっかりと発揮させてくれた。
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ライタープロフィール
三木俊幸
編集者として競馬に携わった後、フリーランスとなる。現在はカメラマンとしてJRAや地方競馬など国内外の競馬場を飛び回りつつ、ライターとしても執筆している。
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