【全日本2歳優駿予想】オマツリオトコが2歳世代ダート王に輝く
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2歳ダート王決定戦
全日本2歳優駿(ダート1600m・JpnⅠ)が2022年12月14日(水)に川崎競馬場で実施される。兵庫ジュニアグランプリを4馬身差で圧勝したオマツリオトコを筆頭に、エーデルワイス賞の勝ち馬マルカラピッド、デビューから2戦2勝のペリエール、地方馬ではハイレベルの北海道勢からJBC2歳優駿の3着馬リアルミーと4着馬オーマイグッネス、川崎の重賞・鎌倉記念を快勝したヒーローコールなど実力馬がそろった。2歳ダート王の称号をつかむのはどの馬か。過去10年の傾向から勝ち馬を導き出す。
人気別では1番人気が【5-1-2-2】と好成績で、勝率は50%。2番人気は【1-3-0-6】、3番人気は【2-2-1-5】で、ともに連対率40%をマーク。勝ち馬全10頭が5番人気以内だった。
所属ではJRAが7勝を含む15連対(栗東8、美浦7)と圧倒的にリード。地方馬は船橋が2連対、北海道と川崎と浦和がそれぞれ1連対で、近年では2019年のヴァケーション(川崎)、2020年のアランバローズ(船橋)と2年連続で優勝を果たしている。
連対馬20頭に注目すると、実績面では17頭が重賞勝ち馬もしくはダートの連対率100%。連対した地方馬全5頭に重賞で連対実績があった。また、連対18頭が前走で1着または重賞2着。勝ち馬10頭中8頭は2走前も勝利していた。連対馬の脚質は【逃げ4先行10差し5追込1】で、小回りコースだけに先行勢の活躍が目立つ。
主役はオマツリオトコだ
◎オマツリオトコ
JRA・美浦所属で、前走の兵庫ジュニアグランプリを4馬身差で完勝。地方の馬場に難なく対応して見せた。これまで4戦3勝で、敗れたのは3走前の芝重賞・函館2歳ステークスだけ。ダートでは負けていない。器用に立ち回れることから小回りの川崎コースでも不安はなく、左回りは2走前の中京競馬場で経験済み。芝も含めた全4戦でメンバー中最速の末脚を発揮しており、ここでも自慢の爆発力を繰り出して2歳ダートチャンピオンの座を手にする。
◯ヒーローコール
デビューから6戦5勝2着1回の安定感。鎌倉記念ではのちに兵庫ジュニアグランプリで2着に好走したスペシャルエックスを負かしており、その比較から交流重賞でも引けを取らない地力がある。川崎は4戦無敗と抜群の適性を誇り、持ち前の先行力は小回り向き。負けていないコースならJRAの強豪を撃破してもおかしくない。
▲ペリエール
デビューから2戦2勝。前走は東京競馬場のオキザリス賞を3馬身半差で快勝した。初コース、小回りなど初物づくしだが、昨年の勝ち馬ドライスタウトはオキザリス賞を勝ってこのタイトルを獲得。前走東京コース組は過去10年で【2-2-2-5】と好走している。初の地方遠征でも要注意だ。
ほか、スペシャルエックスは前走の兵庫ジュニアグランプリで2着。これまで3勝2着2回と連対を外しておらず、川崎コースは2走前に経験済み。2013年のハッピースプリント以来となる北海道勢の制覇も十分に狙える。デルマソトガケはダートに路線を替えてから3、1、1着。父マインドユアビスケッツ、母アムールポエジーの血統背景が示すように砂適性が高い。相手は強化されるが、持ち前の先行力を生かして上位をうかがう。オーマイグッネスは前走のJBC2歳優駿で4着だったが、それまで地元の重賞Vを含め【2-3-1-0】と堅実。スムーズに好位を奪えるスピードがあり、初の左回りをこなせれば上位に食い込んでも不思議ではない。
《ライタープロフィール》
菊池 敬太
サンケイスポーツで南関東競馬を中心に予想とコラムを掲載。近況のレース内容や傾向、データのほか、現場取材などで集めた情報をもとに高配当を狙っている。
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