ルメール騎手が猛チャージでトップ浮上 川田将雅騎手は2位に転落【6月終了時の騎手リーディング】
三木俊幸
ⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)
月間16勝、重賞2勝の大活躍
宝塚記念が終わるとともに、2023年の上半期の開催が終了した。今週末から本格的に始まる夏競馬を前に、6月3日~25日までの開催8日間におけるリーディング上位騎手の成績を振り返っていく。
ここまでリーディングを快走していたのは川田将雅騎手だった。しかし1→2→1→0→3→3→4→2と後半2週だけで12勝、月間では16勝と猛チャージしたC.ルメール騎手が77勝まで上積みしてトップに立った。
6月はペリエールでユニコーンS、イクイノックスとのコンビで宝塚記念を勝利。獲得賞金を2,249,659,000円まで伸ばし、2位以下に大差をつけている。さらに17日の東京6Rを勝利してJRA通算1700勝を達成するなど、大活躍の1ヶ月だった。
対照的に月間7勝で73勝の川田将雅騎手は、2位にランクダウン。期間内の勝率は17.5%、複勝率35.0%と同騎手としては物足りない成績に終わっている。
月間11勝、年間60勝で3位につけるのは岩田望来騎手。6月序盤は勝利数が伸び悩み、一旦は4位に後退したものの後半3日間で8勝をマークして再び巻き返した。
同じく月間11勝をあげた横山武史騎手は、6月2週目にキミワクイーンとのコンビで函館スプリントSを優勝するなど前半2週間で10勝と好調だった。しかし後半はわずか1勝のみと急ブレーキ。3位とは1勝差、7月は得意とする北海道開催での巻き返しが期待される。
5位は55勝とした戸崎圭太騎手。前月終了時点では2着の回数差で6位だったが、コツコツと勝利を積み重ねて、最終週には5勝の活躍で逆転した。また、ソングラインに騎乗して安田記念を優勝するなど、賞金ランキングでも5位にランクインした。
戸崎騎手とは2勝差の53勝で6位に後退した松山弘平騎手だが、獲得賞金1,394,811,000円で引き続き賞金ランキング3位をキープしている。
「本当に貴重な1勝になった」
リーディング上位騎手以外のトピックとしては、24日の東京5Rで三浦皇成騎手がJRA通算1000勝をマーク。5月13日にリーチをかけてから1ヶ月以上足踏みが続いていたが、71戦目で手にした記録達成の瞬間、東京競馬場は温かい拍手に包まれた。
「1勝することの大変さやありがたみっていうのを今までのジョッキー人生で一番強く感じられたのかなと思いますし、本当に貴重な1勝になったと思います」
記録達成後のインタビューでそう語った三浦騎手だったが、毎週末撮影している側としても1つ勝つことの大変さ、難しさというものを改めて考えさせられた数週間だった。
ⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)
それ以外にも3日・東京1Rの障害戦で五十嵐雄祐騎手がJRA通算200勝、17日の函館5Rで鮫島克駿騎手がJRA通算400勝、24日の東京1Rで木幡巧也騎手がJRA通算200勝と多くの騎手が節目の記録を迎えている。
ライタープロフィール
三木俊幸
編集者として競馬に携わった後、フリーランスとなる。現在はカメラマンとしてJRAや地方競馬など国内外の競馬場を飛び回りつつ、ライターとしても執筆している。
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