【CBC賞】過去10年で7勝の「5歳馬」 軸にふさわしいのは唯一の該当馬ヨシノイースター
門田光生
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「5歳馬」、「前走1着」が好データ
2023年7月2日に中京競馬場で行われる第59回CBC賞。2012~19年までは中京、20年阪神、21、22年は小倉、そして今年はまた中京。
京都競馬場改修工事の影響で開催場所がコロコロ変わっており、データ予想をするうえで非常にやっかいなことが起こっている。ひとまず影響がないと思われるデータを中心にして、いつも通り過去10年の成績を参考にして検証していきたい。
☆所属と性別、年齢
美浦所属馬は出走頭数が極端に少なく、勝ったのも16年のレッドファルクスだけ(2着はなし)。出走馬の大半を占める栗東馬は【9-10-9-111】。今年の登録馬もすべて栗東所属馬だ。
性別では、牡馬が6勝(12連対)、牝馬が4勝(8連対)。勝率、連対率で大きな差は見られなかった。
年齢別だと、7勝(12連対)を挙げている5歳馬がほかの世代を圧倒している。続くのは6歳馬が2勝(4連対)、3歳馬が1勝(2連対)。4歳、そして7歳以上から勝ち馬が出ていない。4歳馬から勝ち馬が出ていないのは意外である。
☆前走クラスと前走
前走オープン組が半分の5勝を挙げてトップ。条件組も3勝と善戦しており、特に2勝クラス組は【1-0-1-1】と、サンプル数は少ないながらも、無視できない成績を残している(今年は該当馬なし)。
逆に勝ち馬が出ていないのはGⅠ、GⅢ、海外、地方組。前走GⅠ組は高松宮記念が【0-2-3-12】と勝ち馬が出ていない(これも今年は該当馬なし)。
レース別で調べてみると、最も勝ち馬を出しているのは安土S。ただ、リステッド格付け前【2-1-1-12】と後【0-0-0-8】では全く成績が違っており、どう扱うか悩む。
☆前走着順と前走着差
前走1着馬が5勝。これは文句なしだが、前走2~4着馬【0-3-4-23】から勝ち馬が出ていない。これを牝馬に限定すると、前走1着馬の好走率が高いのは同じで、前走2~5着馬まで広げても成績は【0-1-0-11】と、牡馬・セン馬よりさらに悪くなる。
また、前走で1.1秒以上負けていると勝ち馬がいなくなり、1.5秒以上負けていると馬券に絡んだ馬がいなくなる。
☆前走距離
前走を距離別にして見比べると、1200m【4-5-6-59】勝率5.4%、連対率12.2%、1600m【1-1-0-16】勝率5.6%、連対率11.1%を使っていた馬より、1400m【4-4-3-37】勝率8.3%、連対率16.7%を走っていた馬が、勝率、連対率ともに上回っていた。
☆その他
そのほかで気になったデータを挙げてみる。まず種牡馬だが、ディープインパクト産駒が3勝でトップ。複数の勝ち馬を出しているのはディープインパクトだけだ。産駒数は少なくなってきたが、今回は2頭の登録があり、注意したい。
続いて前走馬体重。438キロ以下だった馬はすべて連対を外している。平坦の小倉でもこのデータが当てはまっていたのだから、よりパワーが必要な中京なら、なおさらだと思われる(今年は該当馬なし)。最後に前走で3番人気に支持されていた馬は11頭いて、すべて馬券外に沈んでいる。
唯一の5歳馬が本命
CBC賞のデータを整理していこう。
【好走データ】
A「5歳」
B「前走1着」
C「前走が1400m」
D「ディープインパクト産駒」
【勝ち馬なし】
E「4歳or7歳以上」
F「前走がGⅠ、GⅢ、海外、地方」
G「牡馬・セン馬は前走2~4着、牝馬は前走2~5着」
H「前走が1.1~1.4秒の負け」
【連対馬なし】
I「前走が1.5秒以上の負け」
J「前走3番人気」
今回の登録馬で、複数のプラスデータを持つのはストーンリッジ(C、D)だけ。D「ディープインパクト産駒」はまずまずの強データだが、C「前走が1400m」はそこまでの強調材料ではなく、今回は対抗評価までとしたい。
注目データは10年で7勝しているA「5歳」。今回これに該当するのがヨシノイースターだけ。同馬は勝ち馬が出ていないG「牡馬・セン馬は前走2~4着」にも当てはまるが、前走4着馬は複勝率でいえば5割あり、高確率で馬券に絡んでいる。馬券の軸としてふさわしいのはこの馬だ。
ストーンリッジと同じくディープインパクト産駒のスマートクラージュは、マイナスデータがG「牡馬・セン馬は前走2~4着」だけなので、これも相手に入れておきたい。トゥラヴェスーラは弱データのC「前走1400m」組で、マイナスデータはE「7歳以上」のみ。今回のメンバーなら、これでも馬券候補となる。
エイシンスポッター、マッドクールは13年以来3着以内が出ていない4歳馬というのは気になるが、該当するB「前走1着」はここ10年で5勝とまずまず優秀。これも印を入れておきたい。
◎ヨシノイースター
◯ストーンリッジ(連闘のため、回避の可能性あり)
▲スマートクラージュ
△トゥラヴェスーラ
×エイシンスポッター
×マッドクール
《ライタープロフィール》
門田 光生(かどた みつお)
競馬専門紙「競馬ニホン」で調教班として20年以上在籍。本社予想などを担当し、編集部チーフも兼任。現在、サンケイスポーツにて園田・姫路競馬を中心に予想・記事を執筆中。
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