【アイビスSD】“韋駄天S逃げ切り”は連対率100% エコロレジーナが前年覇者に挑む

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注目はベテラン勢と枠順
昨年から開催2週目に移ったアイビスSDは、関屋記念の外回りと並ぶ新潟名物直線1000mが舞台。究極のスピード勝負になるからこそ、わずかな高低差が響く。
このコースは目立たないが、スタートして外回り4コーナーとの合流地点まで上り勾配になっており、そこから600m標識地点あたりまで下っていく。
レース序盤から中盤にかけてのわずかなアップダウンはゴール前で響く。いかにここまで脚を使わないか。位置をとりながらもゆっくり上って、ゆったり下りる。
スピードの下地とムキにならない精神的なゆとりがなければ攻略できない。一直線のコースであっても、決して一気に押し切れない。奥深さを感じる舞台だ。
ここからは過去10年分のデータを使用し、今年のアイビスSDを展望する。

国内唯一の芝直線重賞とあって、ここを最大目標に定めるコース巧者が多い。そのため、直線競馬の実績がモノをいうため、1番人気は【4-3-0-3】勝率40.0%、複勝率70.0%と強力。衆目一致の直線巧者は簡単には崩れない。2番人気【2-5-0-3】勝率20.0%、複勝率70.0%も含め、上位人気は堅い。
とはいえ、上位はそこまで。3番人気【1-1-1-7】勝率10.0%、複勝率30.0%以下は目立った数字をあげられず、人気の差はほぼなくなる。さらに10番人気以下【0-0-4-76】複勝率5.0%と人気薄の3着割り込みの可能性は十分考えられる。
上位人気と人気薄で決まる確率が高く、馬券は簡単ではない。あくまで手広く攻めないと、3連系の的中はない。

年齢別では3歳【1-1-1-4】勝率14.3%、複勝率42.9%、4歳【3-1-0-24】勝率10.7%、複勝率14.3%と若い組の数字がいい。
とはいえ、5歳【4-4-5-38】勝率7.8%、複勝率25.5%を組み込まないと馬券の的中はない。6歳【0-3-2-43】複勝率10.4%、7歳以上【2-1-2-31】勝率5.6%、複勝率13.9%を含め、ベテラン勢を上手に取捨しないといけない。

直線競馬といえば、枠順という要素ははずせない。1枠【0-0-2-17】複勝率10.5%に対し、8枠が【3-2-2-20】勝率11.1%、複勝率25.9%。周回コースでは使われることが少ない外ラチ沿いのグリーンベルトは直線競馬攻略のためには欠かせない。
だが、ことアイビスSDに関しては、そこまで数字的に圧倒しておらず、7枠【2-2-1-21】勝率7.7%、複勝率19.2%など5枠までは圏内といえる。この枠順の幅は予想する上で注意したいところだ。
カギを握るのは韋駄天S組
昨年の1、2着ピューロマジック、テイエムスパーダが今年も登録してきた。2頭の臨戦過程は対照的で、ピューロマジックは函館スプリントSを制し、重賞4勝目をあげたばかり。
対してテイエムスパーダは昨年のアイビスSD以降好走がなく、前走韋駄天Sは11着に敗れた。過去2年、3着→2着の得意レースで一変するだろうか。

このレースのカギとなるのはテイエムスパーダが走った前走韋駄天S【4-8-1-32】勝率8.9%、複勝率28.9%。その着順内訳をみると、1着【1-3-1-3】勝率12.5%、複勝率62.5%、2着【1-2-0-3】勝率16.7%、複勝率50.0%の好走組と、4着【2-0-0-1】勝率、複勝率66.7%が目立つ。
6着以下は【0-1-0-17】なので、データ上、テイエムスパーダはさすがに苦しいか。注目は韋駄天Sを勝ったエコロレジーナだろう。

韋駄天Sを逃げ切った馬は【1-2-0-0】。3着以下がない。これはエコロレジーナにとって追い風となる。時計が速くない春開催、ハンデ戦から別定戦、対戦メンバーのレベルなど相違点が多く、つい軽く扱いたくなるところだが、むしろ優遇しないといけない。
この舞台を逃げ切れるスピードは魅力。ピューロマジックなどスピード型は他にもいるが、それでも外枠を引こうものなら、再び粘り腰を発揮するのではないか。

《ライタープロフィール》
勝木 淳
競馬を主戦場とする文筆家。競馬系出版社勤務を経てフリーに。優駿エッセイ賞2016にて『築地と競馬と』でグランプリ受賞。主に競馬のWEBフリーペーパー&ブログ『ウマフリ』や競馬雑誌『優駿』(中央競馬ピーアール・センター)にて記事を執筆。Yahoo!ニュースオーサーを務める。『名馬コレクション 世界への挑戦』(ガイドワークス)に寄稿。
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