【函館2歳S】“前走加速ラップ”の差し脚で重賞一番星へ 京大競馬研の本命はイモージェン

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今年最初の2歳重賞
7月19日(日)に函館2歳S(GⅢ)が行われる。例年通り、函館のスプリント戦で新馬や未勝利を勝利した馬が多く出走する。各馬キャリアが浅く、今年も横の比較が非常に難しい混戦模様のレースだ。丁寧に紐解いていきたい。
以下では、本レースが行われる函館芝1200mのコース形態とそれに起因するレースの質、そして想定される展開を踏まえ予想する。
4コーナー時点で前に位置を取りたい
まずは函館芝1200mのコース形態をみる。向正面2コーナーポケットからスタートし、初角までの距離は約490m。スタート後から3コーナーにかけて緩やかな上り坂で、3、4コーナーはスパイラルカーブだ。最終直線は262.1m(Bコース使用時)で半ばまで緩やかな下り坂、その後は平坦となる。これが今回のコースレイアウトだ。
コースを通してかなり起伏がある。そのうえ洋芝を採用しているため、全体的に時計がかかることもコース形態に付随する大きな特徴だ。
まず注目すべきは初角までの距離が約490mと長い点だ。先手争いは長引きやすい。特にこの函館2歳Sは、先行有利な短距離の新馬、未勝利戦を前で押し切った馬が多く直行してくる。テンの速いメンバーが揃いやすく、先手争いはより激しくなる。タフな洋芝も相まって、序盤、中盤の先行負荷はキャリアの浅い若駒にとって大きい。
では差し有利なレースかと思いきや、そう単純ではない。スプリント戦で3、4コーナーがスパイラルカーブ、直線も短いため、完全な差し決着にはなりにくい。地力の高い先行馬であれば十分に残せる。
スパイラルカーブで外に振られた先行馬のさらに外を回す差し馬は距離ロスが大きくなりすぎてしまう。最後方から大外を回るようでは絶望的だ。差すのであれば、中団前目につけ、先行馬が外に膨れたところをインから差す形がいい。
序盤、中盤の先行負荷が大きい脱落戦を残し切れる持続力の高い先行馬と、中団インから馬群を捌いて差せる追走力の高い差し馬。つまり、4コーナー時点で前に位置を取れる地力の高い馬が恵まれやすい。これがこのコースが持つレースの質だ。
勝ち馬10頭中8頭が4角5番手以内から

<函館2歳S 4角通過順別成績>
5番手以内
【8-9-6-29/52】
勝率15.4%、連対率32.7%、複勝率44.2%、
単勝回収率295%、複勝回収率188%
※過去10年
この傾向は数字にも表れている。函館2歳Sにおける4角5番手以内馬の成績は上記の通り優秀だ。勝ち馬10頭中8頭、連対馬20頭中17頭、馬券圏内30頭中23頭を該当馬が占めている。各馬のテンの速さを比較して前目のポジションが取れる馬を探したい。
ただし本レースは世代限定戦で、出走馬間の能力差が大きい。能力が展開や舞台適性を凌駕することは往々にして起きる。近走内容から現時点でのポテンシャルも重視して印を打っていきたい。
ハイペース必至のメンバー構成
続いて今回想定される展開から恵まれる馬を考える。メンバー構成は前走通過順位に3番手以内のある先行馬が12頭と、出走馬全13頭に対してかなり多い。距離延長馬もいる。序盤のペースが上がりやすいコース形態と合わせてハイペースは必至だ。
この展開で恵まれるのは、まず中団インから馬群を捌ける追走力の高い差し馬、次点で持続力の高い先行馬だ。先行負荷が大きくなるため、各馬の地力がもろに試される。
ハイペースでも最後方から大外を回って差すのは依然として厳しい。4コーナー時点で前にいることが重要なのは変わらない。この展開も踏まえて印を打っていく。
前走からの上積みに期待
◎イモージェン
函館芝1200mの新馬戦はまずまずのスタートから、いい二の脚を使って4番手での追走。前半600m35.1秒のスローペースを内ラチ沿いで先行した。その後は内から馬群を捌き、上がり3F最速33.6秒の脚を使い2着に0.2秒差をつけて快勝した。
ラスト2F11.5-11.0の加速ラップで差し切っており、次走以降の上積みに期待できる内容だった。勝ち時計も同日1勝クラス(前半600m34.0秒)に0.3秒差まで迫っており、スローペースの新馬戦としては高く評価できる。
今回はかなり先行馬が揃っており、末脚を生かす競馬なら前走以上に展開が向く。前走の二の脚を見れば追走力も申し分ない。道中なるべく内に入れて追走し、馬群を捌いた経験を生かして持ち前の差し脚を発揮できれば勝ち負け必至とみる。
◯ダイメイビッグボス
前走の函館芝1200m新馬戦は最内枠から押していきインの6番手で追走。ミドルペースの地力が問われる展開で上がり2位、2着に0.3秒差をつけ快勝した。4コーナーから直線にかけて追い出しを我慢して、内から馬群を捌く器用さを見せた。
このレースの5、6着馬は次走で未勝利戦を勝利。2着馬も次走2着と、新馬戦としてはハイレベル。今回も出走してくるその3頭(アルテクィーン、ダイシンドラゴン、ショウナンカノア)を負かしていて、ポテンシャルは上位だ。想定される展開も向く。スムーズな追い出しから力を出し切れば好走可能だ。
▲ロンドンガーズ
前走の阪神芝1200m新馬戦は超好スタートから前半600m34.4秒で逃げる競馬。そのままラスト3F11.3-11.1-11.4秒という優秀なラップで先頭を譲らず、2着に0.5秒差をつけ快勝した。勝ち時計は同週2勝クラスに0.1秒差の好時計。3着馬は次走、未勝利戦を勝利した。メンバーレベル、時計、ラップどれも高く評価できる。
今回のメンバーでもテンの速さは上位。先行馬が非常に多く展開は厳しいが、高い地力で前から残し切れるとみる。
△シグレ
函館芝1200mの新馬戦は好スタートから基礎スピードの違いでハナに立つ競馬。楽逃げとはいえ、ほぼ追わずノーステッキでラスト3F11.4-11.4-11.8のラップを刻んで勝利した。間違いなく上積みはある。今回は後方からとなりそうだが、良い差し脚を使えれば。
×セタキト
前走の函館芝1000mは逃げてラスト3F11.6-11.1-11.0の加速ラップを刻んだ。ここでも上位の末脚がある。中団からスムーズに追い出せればチャンスはある。
買い目は◎単勝1点、◎-◯▲△×馬連4点、◎-◯▲△×3連複6点で勝負する。
▽函館2歳S予想▽
◎イモージェン
◯ダイメイビッグボス
▲ロンドンガーズ
△シグレ
×セタキト
《ライタープロフィール》
京都大学競馬研究会
今年で30周年を迎える、京都大学の競馬サークル。馬主や競馬評論家など多くの競馬関係者を輩出した実績を持つ。また書籍やGⅠ予想ブログ等も執筆。回収率100%超えの本格派が揃う。
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