【函館2歳S】前走函館デビュー組のセタキトらが有力 シーザリオ牝系イモージェンに熱視線

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2歳重賞戦線、開幕
6月に幕が開いた2歳戦も1カ月半が過ぎ、いよいよ重賞の舞台も動き出す。例年2歳重賞の一番星を決める函館2歳ステークスは「北海道」「芝1200m」「早期デビュー組」という構造から、北海道に滞在する早熟スプリンターの舞台だ。
なかなかその後も重賞戦線で活躍するような馬は現れなかったが、昨年2着ブラックチャリスは今年のフェアリーSで重賞タイトルを獲得し、この夏も青函Sを勝った。これは例外なのか。それとも函館2歳Sの構造に変化が起きつつあるのか。
早期デビューが常識になりつつある昨今、早熟という言葉は褒め言葉に変わってきた。いや、早期から力を出し、それをできる限り長く維持できる馬づくりの進化も見落としてはいけない。いずれ函館2歳Sから距離延長に対応し、翌年クラシック戦線に進む道もできるのではないか。

1番人気【2-2-0-6】勝率20.0%、複勝率40.0%、2番人気【2-2-2-4】勝率20.0%、複勝率60.0%と続き、4番人気【2-1-2-5】勝率20.0%、複勝率50.0%までは横一線。要は上位人気馬に対し、明確な順位づけができず、その差はないに等しい。
ただし、5番人気【0-0-0-10】からは断層があるようで、9番人気【1-0-0-9】勝率、複勝率10.0%までは苦しい。であれば、10番人気以下【2-1-3-46】勝率3.8%、複勝率11.5%まで目線を下げたい。上位4頭と二桁人気。少し極端な傾向がある。

ほぼ1戦1勝馬が占める重賞であり、前走クラスは新馬や未勝利。新馬【6-9-9-76】勝率6.0%、複勝率24.0%、未勝利【3-1-1-25】勝率10.0%、複勝率16.7%。3着内を占める数でみると新馬経由の1戦1勝馬だが、未勝利組も軽視できない。
位置取り微妙も記録は優秀だったセタキト
今年もほぼ函館デビュー組ばかりで、新馬1着馬が大半を占める。特に開幕2週目までの新馬を勝った馬が有力で、セタキト、イモージェン、フェリチタなどが該当する。

まずは前走新馬の競馬場別成績から。函館は【5-7-7-57】勝率6.6%、複勝率25.0%で、ほかでは阪神【0-1-1-4】複勝率33.3%が目立つ。
阪神2週目の新馬戦(芝1200m)を逃げ切ったロンドンガーズも注目の一頭。前後半600m34.4-33.8は優秀で、北海道への移動と洋芝適性さえクリアできれば、食い込みがある。

函館デビューの1戦1勝馬は距離に注目。1200m【3-5-4-40】勝率5.8%、複勝率23.1%に対し、1000mも【2-1-3-17】勝率8.7%、複勝率26.1%と悪くない。例年1週目にひと鞍しかないという設定を踏まえても、貴重な存在だ。
今年の勝ち馬はセタキト。勝ち時計57.7は水準級だが、ラスト600m11.6-11.1-11.0のまとめは優秀。200m延長でパタッと来るとは思えない。あとは同型との兼ね合いだろう。位置取りはポイントで、前走1000m逃げ【0-1-2-11】、先行【2-0-1-6】。できれば控えた経験がほしい。
これは1200mも同じ。前走函館芝1200m新馬戦で逃げ切り【0-1-2-15】複勝率16.7%に対し、先行は【3-4-2-20】勝率10.3%、複勝率31.0%。やはり控えて抜け出す競馬が理想だ。
今年だと2週目の新馬を勝ったイモージェンが当てはまる。前走は前後半600m35.1-33.9を3番手から抜け出した。ラスト200mは11.0秒で、2着に1馬身1/4差をつけており脚力は評価できる。さすがはシーザリオ牝系だ。だが、ゲートで予想外に遅れをとってしまうと、流れに乗れない可能性も考えられる。重賞の流れは速い。

前走未勝利のうち、函館芝1200mだった馬は【3-1-1-22】勝率11.1%、複勝率18.5%。未勝利は新馬とはやや違い、逃げも【1-0-0-5】勝率、複勝率16.7%と勝ち馬を出した。先行が【2-1-1-13】勝率11.8%、複勝率23.5%なので、先行基本も未勝利逃げ切りは決して軽視できない。
3週目の未勝利戦を先行して抜け出したダイシンドラゴンは8頭立てで前後半600mは34.6-35.6とさほど強調できるラップではなかった。未勝利組にも注目すべき重賞だが、今年は新馬組が優勢のようだ。

《ライタープロフィール》
勝木 淳
競馬を主戦場とする文筆家。競馬系出版社勤務を経てフリーに。優駿エッセイ賞2016にて『築地と競馬と』でグランプリ受賞。主に競馬のWEBフリーペーパー&ブログ『ウマフリ』や競馬雑誌『優駿』(中央競馬ピーアール・センター)にて記事を執筆。Yahoo!ニュースオーサーを務める。『名馬コレクション 世界への挑戦』(ガイドワークス)に寄稿。
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