【日本ダービー】持ち時計と「単回収624%」の血が裏付ける舞台適性 ゴーイントゥスカイが青葉の呪縛を断つ

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今年の青葉賞馬は一味違う
31日、3歳世代の頂点を決める最高峰の戦い、日本ダービー(GⅠ、芝2400m)が東京競馬場で行われる。
皐月賞組が上位を賑わすレースではあるが、実は過去10回、皐月賞馬が勝利したのは20年のコントレイル1頭のみ。また、1番人気馬の勝利もわずか2回(うち1回はコントレイル)
と混戦傾向にある。
事実、2019年ロジャーバローズ(京都新聞杯)、2021年シャフリヤール(毎日杯)、2024年ダノンデサイル(皐月賞除外)と、「皐月賞を走っていない」馬の戴冠も近年は見られ、付け入る隙は十二分にある。
そんな中、馬券戦術的にも焦点となるのが「青葉賞組の扱い」だ。同コース・同距離で行われながら、これまでの勝ち馬はゼロ。「青葉賞組はダービーを勝てない」というジンクスは、競馬ファンの間で長く語り継がれている。
しかし、今年の青葉賞を制したゴーイントゥスカイは、その歴史を塗り替えるだけのポテンシャルを示してダービーへ駒を進める。ここからは本馬がダービー馬となり得るのか、青葉賞でのパフォーマンスを中心に、様々な観点からデータが示すその優位性を探っていく。
青葉賞歴代最速タイの走破時計
最大の推奨根拠は、今年の青葉賞で記録した2分23秒0という走破タイムだ。これは2020年の勝ち馬オーソリティに並ぶ、歴代最速タイの記録になる。
過去、青葉賞の走破時計が速かった年と、その勝ち馬のダービーでの成績を振り返ると、時計の速さが本番のパフォーマンスに繋がりやすいことがわかる。

<青葉賞の勝ち時計ランキングとダービー実績>
2020年オーソリティ / 2:23.0(34.1) / 不出走 ※ジャパンC2着
2026年ゴーイントゥスカイ / 2:23.0(33.4) / ?
2017年アドミラブル / 2:23.6(34.6) / ダービー 3着
2023年スキルヴィング / 2:23.9(34.1) / ダービー 17着 ※急性心不全発症
→同年2着ハーツコンチェルト / 2:24.0(34.1) / ダービー 3着
2004年ハイアーゲーム / 2:24.1(33.7) / ダービー 3着
レコード走破のオーソリティはダービーこそ不出走だったが、後に同舞台のジャパンCでダービー馬2頭に割り込む2着に好走。走破時計3~5位の年からは、いずれもダービー3着馬が出ていた。
また、上記の馬たちはいずれも上がり3F3位以内を記録。2017年アドミラブルを除くと3F34.1以内という点でも共通していた。「高速決着×上がり3F上位」の両立がダービー好走のポイントとも言えそうだ。
さらに、ゴーイントゥスカイの持つ「2分23秒0」という時計は、ダービーの歴代決着時計と比較しても、4位に相当する極めて高い水準となっている。

<日本ダービー 勝ち時計ランキング>
2022年ドウデュース / 2:21.9
2021年シャフリヤール / 2:22.5
2019年ロジャーバローズ / 2:22.6
2015年ドゥラメンテ / 2:23.2
2004年キングカメハメハ / 2:23.3
開催時期の違いからも断定こそできないが、持ち時計の観点ではすでにGⅠ馬級と評してよいかもしれない。
また、今年の青葉賞の価値を高めているのが、レース後半のラップだ。ラスト3ハロンは11.7-11.3-11.2と、「加速ラップ」で推移していた。
過去の青葉賞にて、加速ラップで決着したのは2002年(勝ち馬シンボリクリスエス、ダービー2着)と2025年(勝ち馬エネルジコ、菊花賞勝ち馬)の2例のみ。この時期の3歳馬にとって、東京芝2400mというタフな条件のなか、最後まで失速せずに脚を伸ばしたという事実は、ダービーを勝つための資質にほかならない。
好相性「Seattle Slewの血」
時計面の裏付けに加え、血統背景もまたゴーイントゥスカイの背中を強力に後押しする。それが本馬の母方にあるSeattle Slewの血だ。
Seattle Slewの血がもたらす東京芝2400mへの高い舞台適性は昨今のダービーにおける重要なトレンドの一つ。事実、過去10年の日本ダービーにおいて、母方にこの血を持つ馬は【6-1-2-17】で実に6勝を挙げ、勝率23.1%、単勝回収率624%、複勝回収率118%と驚異的な成績を叩き出している。さらに、先述した青葉賞組のオーソリティ、アドミラブル、ハーツコンチェルトらも一様にこの血を内包していた。
驚くべきは、前記したダービー歴代決着時計の上位3頭(ドウデュース、シャフリヤール、ロジャーバローズ)すべてがこの血を持っていることだ。その他にも、東京芝2400mのダービーにおいて歴代最速となる後半5F56秒8という驚異的なラップを計時した2024年の勝ち馬ダノンデサイルもこれを内包。近年の高速ダービーを攻略するうえでは、存在感を放つ血統と言えそうだ。
ゴーイントゥスカイが青葉賞で見せた「2分23秒0」という記録も、高い舞台適性を誇る血統背景が呼び寄せた必然の副産物。本番でさらに時計を詰める下地は十分に整っている。
中3週→中4週の価値
ローテーションの観点からも、今年のゴーイントゥスカイには例年の青葉賞組とは異なるプラス材料がある。昨年から青葉賞の施行時期が1週前倒しされたことで、本番への間隔が「中3週」から「中4週」へと拡大した。中3週では厳しかった反動のケアや本番への再調整が、1週の猶予を得て可能となったはずだ。
これが奏功してか、この中間は2週前の段階からウッドコースで質の高い併せ馬を消化。同じくダービーへ出走する僚馬を相手に互角の動きを披露しており、本番へ向けての順調さが窺える。
これまでジンクスの一因ともなっていた詰まった間隔が緩和され、幾分かゆとりを持って挑む今回、青葉賞で見せた圧倒的なパフォーマンスからさらに状態を上げてくれば、データが示した優位性がさらに高まる公算は高い。長年破れなかった「青葉賞組0勝」の壁。その歴史を塗り替えるだけの条件がゴーイントゥスカイには揃っている。
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