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「武豊騎手×内枠」に単勝回収率192%データ 京都芝3200mのコース傾向を分析

2026/05/01 06:00
東大ホースメンクラブ
京都芝3200mのコースレイアウト,ⒸSPAIA

ⒸSPAIA

天皇賞(春)の舞台をコース分析

今週末は、京都芝3200mでGⅠ天皇賞(春)が開催される。豪華メンバーの大阪杯を大外枠から勝ち切ったクロワデュノール、阪神大賞典をレコードで完勝したアドマイヤテラ、昨年の覇者へデントールなど、伝統の一戦に楽しみなメンバーが顔をそろえた。

当該コースが舞台のレースは天皇賞(春)のみとサンプル数が少ない。そのため、ここでは1986年以降の計37レース分のデータを使用して、分析を行っていく。

まずはコース紹介。使用するのは外回りコースで、向正面のスタートから3コーナーまでの距離が十分にあるため、序盤の隊列は定まりやすいものの、長丁場とあって道中の動きが激しい。2週目の3コーナー、京都名物の坂下付近からペースが上がって持続力勝負となり、平坦な最終直線を舞台にタフさと根性が試される傾向にある。


内枠有利、差しや追い込みは案外…

枠別成績,ⒸSPAIA


<京都芝3200mの枠別成績>
・1枠【9-2-2-47】
勝率15.0%/連対率18.3%/複勝率21.7%/単回収率437%/複回収率148%
・2枠【5-4-3-53】
勝率7.7%/連対率13.8%/複勝率18.5%/単回収率42%/複回収率97%
・3枠【5-2-3-58】
勝率7.4%/連対率10.3%/複勝率14.7%/単回収率125%/複回収率77%
・4枠【7-4-4-53】
勝率10.3%/連対率16.2%/複勝率22.1%/単回収率40%/複回収率57%
・5枠【2-6-7-58】
勝率2.7%/連対率11.0%/複勝率20.5%/単回収率50%/複回収率70%
・6枠【4-5-7-58】
勝率5.4%/連対率12.2%/複勝率21.6%/単回収率39%/複回収率58%
・7枠【3-7-4-74】
勝率3.4%/連対率11.4%/複勝率15.9%/単回収率8%/複回収率80%
・8枠【2-7-7-78】
勝率2.1%/連対率9.6%/複勝率17.0%/単回収率8%/複回収率68%
※集計期間:1986年以降

この章では枠順と脚質データについて紹介する。

当該舞台はコーナーを6回通過するため、外々を回してしまうと、ロスが大きくなる。そのため、ロスが少なくスタミナを温存できる内枠が非常に有利だ。

実際、データでは1〜4枠は勝率10.0%、複勝率19.2%、単勝回収率154%、複勝回収率93%であるのに対して、5〜8枠は勝率3.3%、複勝率18.5%、単勝回収率24%、複勝回収率69%と、内枠優勢の結果が出ている。


脚質別成績,ⒸSPAIA


<京都芝3200mの脚質別成績>
・逃げ【5-0-2-38】
勝率11.1%/連対率11.1%/複勝率15.6%/単回収率540%/複回収率145%
・先行【13-24-17-70】
勝率10.5%/連対率29.8%/複勝率43.5%/単回収率67%/複回収率201%
・差し【15-13-17-204】
勝率6.0%/連対率11.2%/複勝率18.1%/単回収率52%/複回収率58%
・追込【0-0-1-157】
勝率0.0%/連対率0.0%/複勝率0.6%/単回収率0%/複回収率1%
・マクリ【4-0-0-9】
勝率30.8%/連対率30.8%/複勝率30.8%/単回収率200%/複回収率78%
※集計期間:1986年以降

約400mの最終直線があるコースのため、差しや追い込みが決まりやすいと印象だが、実際はその逆。逃げ、先行、マクリといった前目で最終直線を迎えられる脚質が非常に強い。 位置取りのデータでは、最終コーナーを5番手以内で迎えた馬が【31-25-23-132】勝率14.7%、複勝率37.4%、単勝回収率191%、複勝回収率171%と好成績を挙げている。

これは、「坂の上り(向正面)でペースが緩みやすく、先行勢が息を入れる展開になりやすいこと」、「最終直線が平坦なため、他のコースに比べて前が止まりにくいこと」などが理由として考えられる。大箱コースではあるが、立ち回りの巧さも必要となる。


阪神芝2000mの勝ち馬に注目

ピックアップデータ,ⒸSPAIA


<京都芝3200mのピックアップデータ>
・武豊×4番人気以内【8-5-5-7】
勝率32.0%/連対率52.0%/複勝率72.0%/単回収率99%/複回収率134%
・前走阪神芝2000mで勝利【4-1-2-10】
勝率23.5%/連対率29.4%/複勝率41.2%/単回収率147%/複回収率94%
・前走阪神大賞典×4角3番手以内【12-5-7-51】
勝率16.0%/連対率22.7%/複勝率32.0%/単回収率258%/複回収率125%
・前走4角7番手以下【4-8-9-167】
勝率2.1%/連対率6.4%/複勝率11.2%/単回収率38%/複回収率61%
・前走ダイヤモンドS×2着以下【0-0-0-15】
勝率0.0%/連対率0.0%/複勝率0.0%/単回収率0%/複回収率0%
※集計期間:1986年以降

この章では、2026年天皇賞(春)の予想に使えるデータをピックアップして紹介する。

武豊×4番人気以内
このコースを語る上で外せないのが武豊騎手の存在だ。天皇賞(春)では8勝を挙げており、4番人気の馬に騎乗した際は複勝率72.0%、複勝回収率134%と信頼度抜群。上位人気が濃厚のアドマイヤテラに騎乗予定の今年も要注目である。

また、武豊騎手は1〜4枠で【7-2-0-3】単勝回収率192%、複勝回収率148%であるのに対して、5〜8枠では【1-3-5-7】で単勝回収率10%、複勝回収率99%と内外で回収率に開きがある。2枠3番に入った今年は、さらに評価を上げてもよさそうだ。

前走阪神芝2000mで勝利
クロワデュノールが該当する、前走阪神芝2000m組(大半が大阪杯組)は【7-5-6-59】複勝率23.4%、単勝回収率61%、複勝回収率57%とまずまず。これを前走着順で絞り込むと、2着以下【3-4-4-49】複勝率18.3%、単回収率37%、複勝回収率47%に対し、1着【4-1-2-10】で複勝率41.2%、単勝回収率147%、複勝回収率94%と後者が優勢となっている。

京都芝3200mと阪神芝2000mは後方一気が決まりにくいという共通点があり、距離帯こそ違うが阪神芝2000mで勝ち切った馬の評価は上げたい。

前走阪神大賞典×4角3番手以内
天皇賞(春)の前哨戦として最も機能しているレースが阪神大賞典であり、24年は前走阪神大賞典組が馬券内を独占した。その中でも信用できるのが、前走で前目にいた馬たちだ。

阪神大賞典で4角4番手以下だと【3-6-10-80】勝率3.0%、単勝回収率17%しかないが、4角3番手以内の場合は【12-5-7-51】で勝率16.0%、単勝回収率258%と圧倒的。近年も、テーオーロイヤルやジャスティンパレス、ディープボンドなどの好走馬がこれに該当していた。今年はアドマイヤテラとアクアヴァーナルが当てはまる。

前走4角7番手以下
前章の脚質別成績でも触れたように、京都芝3200mでは案外、差しや追い込みが決まらない。そのため、前走で後方を追走していた馬の苦戦が目立っており、前走4角7番手以下だった馬は勝率2.1%、複勝率11.2%と厳しいデータが残っている。

このうち、単勝オッズ9.9倍以内に支持された人気馬に限定しても、【1-3-4-19】で勝率3.7%、単勝回収率21%と物足りない。今年想定される上位人気馬では、へデントールがこのマイナスデータに該当する。

前走ダイヤモンドS×2着以下
昨年、へデントールがダイヤモンドSからの臨戦で天皇賞(春)を制したが、これは異例のことだった。このローテから馬券に絡んだのは該当26頭のうち、へデントールとフェイムゲーム(15年)の2頭しかいない。

ハンデ戦であるダイヤモンドSは、別定戦である阪神大賞典に比べてメンバーレベルが落ちやすい。そのため、天皇賞(春)で通用するためには勝利実績が絶対条件となる。2着以下の場合は【0-0-0-15】と好走例がない。過去にはサリエラ(24年3番人気12着)やフェイムゲーム(16年4番人気8着)といった人気馬も4着以下に沈んでいる。今年の該当馬であるホーエリート、ヴェルテンベルク、マイネルカンパーナにとっては厳しいデータだ。

《ライタープロフィール》
東大ホースメンクラブ
約30年にわたる伝統をもつ東京大学の競馬サークル。現役東大生が日夜さまざまな角度から競馬を研究している。現在「東大ホースメンクラブの愉快な仲間たちのブログ」で予想を公開中。

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