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【天皇賞(春)】「前年有馬記念の9番人気以内馬」は複勝率57.7% データで導く穴馬候補3頭

2026/04/30 17:00
鈴木ユウヤ
天皇賞(春)データで導く穴馬3頭,ⒸSPAIA

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データで見る「穴候補3頭」

今週は京都競馬場で長距離GⅠ・天皇賞(春)が行われる。日本ダービー馬クロワデュノールが大阪杯から中3週で電撃参戦。一方で、昨年の当レースに出ていた馬はヘデントールだけ。エネルジコやエリキングといった4歳世代の菊花賞組も不在という異質なメンバー構成となった。

近年は上位人気馬が順当に勝っているが、かつてはイングランディーレの大逃げ成就をはじめ、スズカマンボ、マイネルキッツ、ビートブラックなどアッと驚く伏兵の勝利もあったレース。様々な切り口のデータを駆使して3頭の穴候補を導き出した。


「前年のジャパンC or 有馬記念出走馬」は侮れない/シンエンペラー

1頭目はシンエンペラー。昨秋の結果こそ振るわなかったが、国内外で重賞2勝、GⅠで4度の2~3着がある実績馬だ。

天皇賞(春)のポイントはやはり3200mの距離。適性が問われるのはもちろんだが、特殊な距離ゆえに敬遠されやすく、中距離のGⅠに比べてメンバーレベルが下がるという特徴もある。そのため、芝2000~2500m路線ではGⅠ善戦止まり、あるいはGⅡレベルという馬もしばしば好走する。


前年の秋古馬GⅠ出走歴別成績,ⒸSPAIA


たとえば、過去10年の天皇賞(春)において「前年のジャパンCに出走していた馬」の成績は【3-3-2-15】複勝率34.8%、複回収率123%。同じく有馬記念の出走馬は【7-5-4-25】同39.0%で、そこで9番人気以内の支持を受けていれば【7-4-4-11】同57.7%、複回収率127%となっている。

ジャパンCや有馬記念に出ていた馬にとって、このレースは基本的に相手緩和の一戦となる。距離をこなせるかの問題は別途発生するわけだが、とりあえず能力的には優勢であることが多い。

今年のメンバーで昨年のジャパンCか有馬記念に出走していたのはアドマイヤテラ、クロワデュノール、シンエンペラー、ミステリーウェイの4頭。ミステリーウェイについても後述するが、まずはシンエンペラーを取り上げる。

ジャパンCは1000m通過57秒台のハイペースを(クロワデュノールよりは後ろだが)先行し、展開面の不利と直線で挟まれる不利があった。

有馬記念も2周目4コーナーから直線にかけて前が完全に塞がり、ほとんど追えなかったもの。参考外でよい。折り合いに苦労するタイプではなく、距離にも対応できるのではないか。


直近1年の中距離GⅡ勝ち馬が複回収率120%/ミステリーウェイ

2頭目はミステリーウェイ。前述の「有馬記念出走」というポイントを満たすうちの1頭で、昨年11月にはGⅡ・アルゼンチン共和国杯を逃げ切った実績がある。


中距離GⅡでの実績別成績,ⒸSPAIA


ここでは冒頭で触れた「中距離ではGⅡ級の馬も好走できる」という点について、データを提示する。

過去10年の天皇賞(春)で、「直近1年以内に芝2500m以下の国内GⅡ勝ち」がある馬は【4-5-4-17】複勝率43.3%、複回収率120%だ。なお、日経賞の勝ち馬は【1-0-1-7】同22.2%、複回52%なので、単に前哨戦の勝ち馬が走っているわけではない。

これも趣旨は同じ。距離適性の問題はまた別に出てくるが、層の厚い中距離でGⅡを勝つ能力があれば、天皇賞(春)ではそこそこ高い確率で通用する。

今年のメンバーで1年以内に2500m以下のGⅡを勝っているのはアドマイヤテラとミステリーウェイの2頭。なんといってもミステリーウェイは脚質も魅力だ。後続に侮られる人気薄の大逃げ馬ほど、長距離戦で不気味な存在はない。ノーマークでスイスイ逃げてそのまま残ってしまうシーンを警戒しておきたい。


京都外回りはゴールドシップ産駒/マイネルカンパーナ

最後は昨年のステイヤーズS2着馬、マイネルカンパーナを選ぶ。父は現役時代にこの天皇賞(春)や菊花賞などGⅠ・6勝を挙げたゴールドシップだ。


ゴールドシップ産駒 京都外回りでの成績,ⒸSPAIA


ゴールドシップ産駒は今回の舞台となる京都の外回りコースで好成績、高い回収率を残している。とりわけ2200m以上の中長距離では【11-9-5-68】複勝率26.9%、複回収率142%だ。

さらに絞ると、前走馬体重479kg以下だった小型~中型馬が【10-8-5-43】複勝率34.8%、複回収率179%。前走で11着以下に大敗していた馬を除くと【10-8-5-36】同39.0%、複回200%までアップする。

意外にも(?)菊花賞と天皇賞(春)では馬券に絡んだ産駒がまだいないものの、24年菊花賞メイショウタバルの5番人気16着以外はいずれも人気薄で、人気よりは上の着順に来ていた。

マイネルカンパーナは初めて3000m超のレースに使ったステイヤーズSでいきなりの2着。前走のダイヤモンドSは7着に敗れたが、最後まで止まる感じはなく、ジリジリと伸びずバテずの走りはしていた。速い脚よりもスタミナが問われる展開になれば出番があっても驚けない。

《ライタープロフィール》
鈴木ユウヤ
東京大学卒業後、編集者を経てライターとして独立。中央競馬と南関東競馬をとことん楽しむために日夜研究し、Xなどで発信している。好きな馬はショウナンマイティとヒガシウィルウィン。

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