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【香港チャンピオンズデー回顧】クイーンエリザベスⅡ世カップはロマンチックウォリアーが4度目の勝利 日本調教馬はマスカレードボール、サトノレーヴが2着

2026/04/27 13:00
三木俊幸
クイーンエリザベスⅡ世カップを制したロマンチックウォリアー,ⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)

ⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)

ラスト400mで10秒台を連発するも

26日、香港・シャティン競馬場では香港チャンピオンズデーとしてGⅠ・3競走が行われた。今年は少頭数となるレースも多かったが、海外から実力馬の参戦も多く好メンバーが揃った。日本からは6頭が出走したが、勝利ならず。またしても地元香港勢の強さを見せつけられる結果となった。

8頭立てとなった芝2000mのクイーンエリザベスⅡ世カップには日本からマスカレードボール、ジョバンニ、ジューンテイクが出走したが、断然の人気を集めていたロマンチックウォリアーが同レース4度目の勝利を果たした。

今年の香港ダービー2着馬のナンバーズが逃げ、1200m通過1:15.37(26.13-24.95-24.29)と遅い流れ。4番手の外でどっしりと構えていたロマンチックウォリアーは、直線に向いて残り400mを切ったところで鞍上のJ.マクドナルド騎手がゴーサインを出すと、レース上がり400mが22.15(10.92-11.23)のところ、21.91(10.68-11.23)でまとめての完勝。勝ちタイムは2:00.64で決着した。

昨年のジャパンカップでカランダガンの2着に入り、レーティング128とロマンチックウォリアーを上回る評価を受け、今回の遠征では現地でも注目を集めていたマスカレードボール。出遅れ気味のスタートで序盤は後ろから2番手を追走するも、向正面に差しかかってからは最後方の追走となる。ラストは21.67(10.72-10.95)と10秒台を2回連続で記録する末脚を見せたが、地元の王者には及ばなかった。

ただ、今回はドバイ遠征を取りやめた後に歩様の乱れが出て大阪杯を回避したうえでの出走。そうした背景を踏まえれば収穫は大きく、次回対戦する機会があればさらに上のパフォーマンスが発揮できそうな印象も受けた。


マスカレードボール,ⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)

ⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)


3着ソジーは昨年末の香港ヴァーズ優勝馬。今回は2000mへの距離短縮でもあったが、ラストは21.95(10.85-11.15)を記録し、GⅠ馬の意地は見せた。2番手から運んだジョバンニは5着、ジューンテイクは8着という結果に終わっている。


レコードタイムを更新

芝1200mのチェアマンズスプリントプライズも8頭立て。こちらも絶対王者で日本、香港ともに単勝1.0倍の支持を集めたカーインライジングが勝利してGⅠ9勝目。連勝記録も「20」へと伸ばした。

レースは抜群のスタートを切ったトモダチココロエを交わしてビューティーウェイヴスの逃げ。400mの通過は23.80、600m通過34.54とペースは遅かった。

直線ではZ.パートン騎手の手が動く場面もあったが、終わってみれば残り200mからは楽に後続を引き離すいつもどおりの走りを披露し、後続に4馬身1/4差。勝ちタイムは自身の持つレコードを更新する1:07.10を記録するとともに、2年連続で香港スピードシリーズ三冠を達成した。


カーインライジング,ⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)

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高松宮記念を連覇しての参戦となったサトノレーヴは、カーインライジングを前に見ながら4番手から運ぶも、2年連続の2着。自身の能力は発揮しているものの、またしても決定的な力の差を見せつけられるレースだったと言える。


サトノレーヴ,ⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)

ⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)


3着には昨年の香港スプリントで人気薄ながら2着に好走した実績のあるレイジングブリザード、4着も同じく香港スプリント3着馬のファストネットワークが入った。GⅠで2着5回という実績を持つヘリオスエクスプレスは伸びを欠いて6着。国際競走では2回連続で期待を裏切る結果となってしまった。


香港の5歳勢がワンツー

絶対的な存在がいた上記2レースとは違い、14頭立てで争われた芝1600mのチャンピオンズマイルは、昨年の香港4歳クラシック初戦の香港クラシックマイル優勝馬で、このレースの前哨戦であるチェアマンズトロフィー2着から挑んだマイウィッシュが勝利した。

レースはコパートナープランスが逃げて800m通過は46.18、後半が46.19という平均ペースで流れた。先行勢が総崩れとなるなかで、マイウィッシュは後方3番手のインコース追走から直線は外に持ち出されると力強く突き抜けてGⅠ初制覇。勝ちタイムは1:32.37だった。

これまでGⅠでは4着が3回あった。鞍上のH.ボウマン騎手とは2走前の香港ゴールドカップからコンビを組んで3戦目。他の馬にも騎乗する選択肢があるなかで、マイウィッシュを手放さなかったあたりからもボウマン騎手がその素質を高く評価していたことが窺える。まだ5歳でもあり、これからのマイル路線を引っ張る存在となっていくことを期待したい。


マイウィッシュ,ⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)

ⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)


2着のキャップフェラも同世代の5歳。昨年の香港ダービーの優勝馬でもある。昨年11月のササレディースパースで競走を中止し、前走のチェアマンズトロフィーで復帰して臨んだ一戦だった。

後方2番手からラスト400mでメンバー中最速の22.25(10.91-11.34)を記録してマイウィッシュにクビ差まで迫った。今回は人気薄での好走となったが、能力の高さを改めて証明してみせた。

3着はイギリスから参戦したドックランズ。昨年の香港マイルでは4着という成績を残しており、香港では2回続けての好走を果たした。

アブダビゴールドカップを制しての参戦だったシュトラウスは、直線で狭いところに入っていく形だったこともあり、力を出しきれず12着。日本、香港ともに1番人気の支持を集めていたジャンタルマンタルは、スタートでやや出遅れ。すぐさま3番手までポジションを押し上げていったが、力んだ走りになってしまったこともあってか、直線では伸びを欠き13着と日本勢は残念な結果だった。


ジャンタルマンタル,ⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)

ⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)


《ライタープロフィール》
三木俊幸
編集者を経てフリーランスとなる。現在はカメラマンとしてJRAや地方競馬など国内外の競馬場でレースシーンを撮影しながら、執筆活動も行っている。

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