芝は「距離短縮」「北海道」が単回100%超で絶好の狙い目 キタサンブラック産駒のプラス条件、マイナス条件

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春GⅠにも有力馬が多数出走予定
今週末は東京芝2400mを舞台に青葉賞(GⅡ)が開催される。本番と同じコースで行われる伝統の日本ダービートライアル。2枚しかない切符をかけて、無傷の3連勝で重賞制覇を目指すノーブルサヴェージや、京都2歳ステークスの3着馬ゴーイントゥスカイなどが集結した。
なかでも今回大きな注目を集めるのが、キタサンブラック産駒のブラックオリンピアだ。前走・アザレア賞(阪神芝2400m/1勝クラス)では、ホープフルS4着馬アーレムアレスに2馬身差の快勝。母は芝2500mの豪GⅠ勝ち馬で、クラシックディスタンスでの活躍が期待される。
そこで今回はキタサンブラック産駒のプラス条件、マイナス条件を徹底検証。先日は中山グランドジャンプ(J・GⅠ)をエコロデュエルが圧勝し、来週の天皇賞(春)にはクロワデュノールが出走予定。この春のGⅠ戦線でも目が離せない種牡馬だ。
なお、参照するデータは初年度産駒がデビューしてから現在までの2021年6月20日から2026年4月19日までとする。
芝は短距離、ダートは長め

<キタサンブラック産駒のプラス条件>
芝×距離短縮【53-45-40-305】
勝率12.0%/連対率22.1%/複勝率31.2%/単回収率106%/複回収率84%
芝×札幌・函館【23-29-16-96】
勝率14.0%/連対率31.7%/複勝率41.5%/単回収率139%/複回収率121%
ダート×1600m以上【66-46-54-371】
勝率12.3%/連対率20.9%/複勝率30.9%/単回収率106%/複回収率86%
障害レース【16-9-7-42】
勝率21.6%/連対率33.8%/複勝率43.2%/単回収率144%/複回収率86%
※集計期間:2021年6月20日~2026年4月19日
■芝×距離短縮
キタサンブラックといえば、3歳時に菊花賞を制し、古馬になってからも天皇賞(春)を連覇した名ステイヤー。産駒も距離は伸びれば伸びるほどプラスなようにも思えるが、意外にも狙い目は距離短縮だ。
<前走からの距離変化別成績(芝)>
距離短縮【53-45-40-305】
勝率12.0%/複勝率31.2%/単勝回収率106%/複勝回収率84%
距離延長【52-47-39-370】
勝率10.2%/複勝率27.2%/単勝回収率73%/複勝回収率77%
上述の通り、距離短縮組が好走率・妙味のどちらも優勢。父の現役時代とのギャップからか、実は短距離が絶好の狙い目となっている。
<距離別成績(芝)>
1200m【21-27-19-140】
勝率10.1%/複勝率32.4%/単勝回収率75%/複勝回収率110%
1600m【41-30-35-256】
勝率11.3%/複勝率29.3%/単勝回収率106%/複勝回収率72%
ご覧の通り、1200mでは複勝回収率が、1600mでは単勝回収率がプラス域をマーク。キタサンブラック産駒は短い距離でこそ狙っていきたい。
■芝×札幌・函館
競馬場別成績を見ると、北海道の芝で滅法強いのが特徴となっている。
<場別成績(芝)>
札幌【13-13-12-53】
勝率14.3%/複勝率41.8%/単勝回収率173%/複勝回収率136%
函館【10-16-4-43】
勝率13.7%/複勝率41.1%/単勝回収率96%/複勝回収率102%
昨夏も短距離のブラックチャリス(函館2歳S2着)から中距離のココナッツブラウン(札幌記念2着)まで、幅広い条件で重賞好走馬を出している。今年の夏も積極的に狙っていきたい。
■ダート×1600m以上
芝とは逆で、ダートはある程度距離があった方がベター。ダート1600m以上では単勝回収率が106%とプラス域をマークしている。
<コース別成績>
新潟ダ1800m【6-4-6-13】
勝率20.7%/複勝率55.2%/単勝回収率123%/複勝回収率117%
東京ダ1600m【9-4-10-20】
勝率20.9%/複勝率53.5%/単勝回収率123%/複勝回収率122%
特に素晴らしいのが上述した2つのコース。複勝率50%超かつ単複の回収率も100%超と無双状態であり、該当馬がいれば必ず買い目に入れておきたい。
■障害レース
平地に限らず、障害でもキタサンブラック産駒の存在感が上昇中。先日J・GⅠ3連勝を達成したエコロデュエルはその代表例だ。
<場別成績(障害)>
京都【4-1-2-5】
勝率33.3%/複勝率58.3%/単勝回収率285%/複勝回収率151%
小倉【5-0-0-8】
勝率38.5%/複勝率38.5%/単勝回収率126%/複勝回収率54%
狙い目は上記の2場で、単勝回収率はプラス域をマーク。とくに京都はすさまじい成績だ。
また、上級条件に強いのも特徴で、OPでは【5-2-5-6】勝率27.8%、複勝率66.7%で単回収率355%、複回収率159%を叩き出している。重賞も【5-5-1-5】勝率31.3%、複勝率68.8%で回収率も単勝110%、複勝108%と、こちらも見逃せない。
新潟芝は割引

<キタサンブラック産駒のマイナス条件>
芝×新潟【10-5-10-120】
勝率6.9%/連対率10.3%/複勝率17.2%/単回収率32%/複回収率40%
ダート×1400m以下【15-9-10-157】
勝率7.9%/連対率12.6%/複勝率17.8%/単回収率48%/複回収率61%
牝馬【135-120-122-987】
勝率9.9%/連対率18.7%/複勝率27.6%/単回収率72%/複回収率77%
※集計期間:2021年6月20日~2026年4月19日
■芝×新潟
芝の場別成績を見ると、新潟競馬場で勝率6.9%、複勝率17.2%と苦戦が目立つ。現時点での産駒の最高傑作であるイクイノックスがデビューした地であるが、実は相性が良くない。
<新潟のコース別成績>
新潟芝2000m【0-0-0-18】
勝率0.0%/複勝率0.0%/単勝回収率0%/複勝回収率0%
新潟芝2200m【1-0-0-12】
勝率7.7%/複勝率7.7%/単勝回収率14%/複勝回収率8%
新潟芝2400m【0-0-1-4】
勝率0.0%/複勝率20.0%/単勝回収率0%/複勝回収率44%
さらに意外なことに2000m以上が壊滅的な成績で、2000mに関しては18回の出走で1度も馬券圏内がない。新潟記念や新潟大賞典に有力馬が出走してきた時は、大きく評価を下げる必要がありそうだ。
■ダート×1400m以下
ダートでは短距離が明確な苦手条件。1400m以下の単勝回収率はわずか48%で、特にローカル開催では【5-3-1-59】単勝回収率39%、複勝回収率27%と非常に苦戦が目立つ。
ちなみに、札幌・函館・福島の3場に関しては合計で【0-0-0-16】と好走馬が1頭も出ていない。ここは割引が必要だ。
■牝馬
地方や障害も含めて5頭のGⅠ馬を出しているキタサンブラック産駒だが、実はこの5頭はすべて牡馬。牝馬のGⅠ成績は【0-2-1-20】となっている。
全体成績でも牡馬・セン馬が勝率14.6%、単勝回収率95%なのに対し、牝馬は勝率9.9%で単勝回収率72%止まり。牡馬の方が圧倒的に優勢だ。
大型馬を狙うべし

<キタサンブラック産駒のピックアップデータ>
馬体重520kg以上【36-26-19-114】
勝率18.5%/連対率31.8%/複勝率41.5%/単回収率102%/複回収率88%
芝2400m以上×重賞【4-2-2-24】
勝率12.5%/連対率18.8%/複勝率25.0%/単回収率23%/複回収率30%
芝×中4週以内【77-70-70-505】
勝率10.7%/連対率20.4%/複勝率30.1%/単回収率80%/複回収率76%
※集計期間:2021年6月20日~2026年4月19日
■馬体重520kg以上
キタサンブラック産駒はまず馬体重に注目。
<馬体重別成績>
459kg以下【83-81-64-644】
勝率9.5%/複勝率26.1%/単勝回収率72%/複勝回収率71%
460kg~519kg【227-160-171-1182】
勝率13.0%/複勝率32.1%/単勝回収率88%/複勝回収率80%
520kg以上【36-26-19-114】
勝率18.5%/複勝率41.5%/単勝回収率102%/複勝回収率88%
この通り、馬体重は重ければ重いほど好走率が上がり、妙味もある。
直近の注目馬で言えば、青葉賞に出走予定のブラックオリンピアは前走馬体重534kgで、天皇賞(春)に出走予定のクロワデュノールも前走・大阪杯の馬体重が522kgと好データに合致してきそう。どちらも好走に期待が膨らむ。
■芝2400m以上×重賞
青葉賞や天皇賞(春)、そして日本ダービーなど、中長距離の重賞に有力馬の出走予定が多いキタサンブラック産駒。そこで芝2400m以上の成績をチェックすると、全体で【18-16-14-99】勝率12.2%、複勝率32.7%とまずまず。
ただし、非重賞【14-14-12-75】複勝率34.8%に対し、重賞では【4-2-2-24】複勝率25.0%と数値が落ちる。現役時代の父のイメージにつられて評価を上げ過ぎるのは禁物だ。
■芝×中4週以内
青葉賞→ダービーは中4週、大阪杯→天皇賞(春)は中3週。クロワデュノールや、ブラックオリンピアがダービーの権利を獲得した場合、間隔が詰まった中でレースに挑むことを考えなければならない。これがキタサンブラック産駒にとってプラスにはたらくかどうかを確認してみよう。
<間隔別成績(芝)>
中4週以内【77-70-70-505】
勝率10.7%/複勝率30.1%/単勝回収率80%/複勝回収率76%
中5〜9週【56-36-45-311】
勝率12.4%/複勝率30.9%/単勝回収率62%/複勝回収率74%
中10週以上【71-56-40-335】
勝率14.1%/複勝率33.3%/単勝回収率101%/複勝回収率84%
わずかではあるが、間隔を空けた方が勝率・複勝率ともに高くなっていることが分かる。間隔を詰めたローテはやや割引要素と考えて良いだろう。

《ライタープロフィール》
東大ホースメンクラブ
約30年にわたる伝統をもつ東京大学の競馬サークル。現役東大生が日夜さまざまな角度から競馬を研究している。現在「東大ホースメンクラブの愉快な仲間たちのブログ」で予想を公開中。
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