【青葉賞】前走1勝クラス勝ち馬は複勝率38.6% 無敗馬ノーブルサヴェージに注目

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3つのファクターから推奨馬を見つけ出す
今回は4月25日(土)に東京競馬場で行われる青葉賞について、下記3つのファクターを組み合わせるコンプレックスアナライズで分析を行っていく。
・レースの好走馬及び凡走馬の共通項を探る「重要データ」
・目には見えない上積みを探る「前走の内容」
・適性と素質を知るための「血統評価」
特別登録のあった25頭を検討対象とし、過去10年のデータを使用する。
重要データ:1勝クラス1着からの臨戦に注目

青葉賞は日本ダービーの前哨戦であり、ダービーと同じ東京芝2400mで施行される。近年はフルゲートに満たないことも多かったが、今年は特別登録の段階で25頭も登録があった。
過去10年ではレース全体の単勝回収率が37%、複勝回収率も49%と重賞の中でもかなり堅い部類のレースだが、今回注目データとして取り上げたいのが前走クラス別成績だ。
まずは新馬・未勝利組。【1-0-1-21】単回収率30%、複回収率24%では積極的には狙いにくい。今年は上位人気になりそうな馬もおらず、堅い決着の多い近年の傾向を考えると本命にしたい馬はいない。
続いてはOP/L組。こちらは【0-2-1-12】で複回収率100%を誇る。ただし、こちらは2023年にティムールが11番人気3着と激走したことにより、一気に数値が跳ね上がったもの。2着の2頭はともに2番人気だった。勝ち馬も出ていないので、こちらも扱いとしては相手までとしたい。
次は重賞について。GⅢは【1-2-1-14】単回収率27%、複回収率33%と数字は奮わない。GⅡも【2-1-0-15】で単回収率こそ105%だが、勝利したのは2020年オーソリティ(3番人気)と2018年ゴーフォザサミット(6番人気)の2頭。複勝率で見ると16.7%で、複回収率も37%に留まっていることを思うと狙いは立てにくい。
となると、注目したいのが1勝クラス組だ。【6-5-7-61】単回収率32%、複回収率52%はレース平均と差のない数値にも見えるが、1着だった馬に限れば【6-4-7-27】で複勝率38.6%と上々の成績。複回収率も84%で、軸馬にはもってこいのゾーンだ。
【前走1勝クラス1着の出走予定馬】
・ケントン
・シャドウマスター
・テルヒコウ
・ノーブルサヴェージ
・ブラックオリンピア
前走の内容:ノーブルサヴェージの水仙賞
ノーブルサヴェージの前走は水仙賞(1勝クラス/中山芝2200m)で1着。今年の水仙賞はレースレベルが高く、2着ブレットパスは水仙賞の前にセントポーリア賞(1勝クラス)で2着と好走しており、3着イベントホライゾンは若駒S(L)で3着に入った実績があった。4着以下は5馬身以上離れ、上位3頭はもちろん、なかでも0.2秒差で勝利したノーブルサヴェージが強かった印象だ。
ペースは1000m通過が1分00秒6、勝ち時計2分12秒7でほぼミドルペース。ノーブルサヴェージは少し行きたがる仕草を見せつつ、先行して押し切る競馬をした。
ルメール騎手としては今後のことを考え、もう少し追い出しを遅らせたかったかもしれないが、各馬が後ろからスパートを開始してきたため、4コーナー手前からゴーサインを出した。跳びが大きいタイプで中山向きとは言えないなか、ムチ2発でしっかりと前を捉え、後続の追撃を封じ込めた内容は評価できる。
距離は伸びても良さそうで、走り方を見ても大箱コースの方が向きそう。今回は舞台好転での前進に期待する。
血統解説:ノーブルサヴェージ

ノーブルサヴェージ
日本での牝祖は祖母プリティカリーナ。その6代母Northern Fableを根幹として広がりを見せる牝系で、日本ではインティの5代母でもある。
ノーブルサヴェージからみて4代母となるCara Rafaelaが優秀で、競走馬としてはハリウッドスターレットS(GⅠ・ダート8.5F)を勝利。繁殖としてはプリークネスS(GⅠ・ダート9.5F)などGⅠ計3勝を挙げたBernardiniを輩出している。
アメリカで繋がってきた牝系だけあって、スピードの持続性能の高さが強み。日本ではインティが活躍していることからもわかる通り、ダートを走れるだけのパワーもあって馬場が渋っても問題はない。
活力は重賞級。あとは切れ味勝負に不安を残すだけに、レースがなかなか動かなかった場合、自分で動かすことができるかどうかはポイントとなるだろう。
ノーブルサヴェージの母アグレアーブルもシルクレーシングの所有馬で、現役時は芝中距離で3勝を挙げた実力馬。父がマンハッタンカフェということもあり、牝系の特徴と合わせて持続力で勝負するタイプだった。
本馬は父にリオンディーズを迎えた。父譲りの前向きさが魅力で、母に比べてスピードの絶対値も高い印象。このファミリーは全体的に器用で、コーナーワークが巧みな馬の多い印象だが、本馬は跳びが大きく幼さが残るため、現状は大箱コースが向いている。東京コースはベスト舞台であり、距離延長も歓迎だ。
Cアナライズではノーブルサヴェージを推奨
今回のCアナライズではノーブルサヴェージを推奨する。
前走、2走前ともにまだまだ底を見せない内容で無傷の2連勝。ジリっぽいところのある馬だが、今回は積極的に動くタイプのD.レーン騎手が騎乗予定。手は合いそうだ。
例年であれば重賞馬の出走も珍しくない青葉賞だが、今年は前走重賞で馬券内に入った馬が一頭もいない。まだ幼さが残るところや東京向きであることを考えれば、無理に皐月賞を目指すことなく青葉賞に狙いを定める方が良い結果につながりそう。この選択が吉と出ることに期待したい。
《ライタープロフィール》
貴シンジ
競馬ライター。サラブレッドの血統をファミリー中心に分析する牝系研究家。3つのファクターから構築する「コンプレックスアナライズ」を駆使して競馬予想を行う。WEBサイト『ウマフリ』で「牝系図鑑」も連載中。競馬予想のほか商業誌での執筆、一口馬主クラブ募集馬やセリ馬の血統分析、血統の魅力の伝承、繁殖牝馬の配合提案などを独自の切り口から行う。
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