【フローラS】前走クラス、距離、場所すべて文句なしの好データ ファムクラジューズに熱視線

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人気と実力差はイコールではない
いよいよ春の東京が開幕する。ダービーは6週間後、オークスは5週間後。開催初日を迎えれば、それぞれ1週ずつ減る。クライマックスはあっという間にやってくる。
東京の1週目はダービー、オークスの両トライアルがメインカード。日曜日は牝馬のフローラステークス。スターアニスが圧勝した桜花賞から2週間。早くも優先出走権を競う戦いがはじまる。
桜花賞組のほかにも忘れな草賞を勝ったジュウリョクピエロなど、強力なライバルたちと争うのはどの馬だろうか。データは過去10年分を使用する。

1番人気は【1-2-0-7】勝率10.0%、複勝率30.0%と苦戦中。世代のトップクラスは桜花賞へ回るため、フローラSは人気ほど力差がない。それを端的に示したデータといえよう。
2番人気【1-3-2-4】勝率10.0%、複勝率60.0%や3番人気【2-0-0-8】勝率、複勝率20.0%に対し、5番人気【2-0-2-6】勝率20.0%、複勝率40.0%や7番人気【2-0-0-8】勝率、複勝率20.0%など、上下の差は極めて少ない。
さらに10番人気以下も【1-3-2-70】勝率1.3%、複勝率7.9%で、人気の隔たりがない。

人気よりキャリアが分かりやすい。3戦【5-3-4-29】勝率12.2%、複勝率29.3%と4戦【3-0-1-18】勝率13.6%、複勝率18.2%にピークがあり、5戦【0-4-2-16】複勝率27.3%までが優勢だ。
世代限定戦も佳境に入り、キャリアを積んだ馬が多くなるなか、やはりトライアルからGⅠにたどり着くにはある程度大事に使われていることも条件になる。数を使っている馬も7戦以上【0-2-1-11】複勝率21.4%と来ないわけではないが、単勝を狙うなら3~4戦だろう。
オークスに出走してほしいファムクラジューズの背景
今年の顔ぶれも、フリージア賞を制して1勝クラスを突破したファムクラジューズが目立つぐらい。未勝利勝ち直後の馬たちも多く、やはり人気と実力差はイコールとはいえない。

前走クラス別成績をみても、前走1勝クラスは【5-3-2-57】勝率7.5%、複勝率14.9%とボリュームゾーン。確率こそ高く出ていないが、勝ち馬の半数は前走1勝クラスから。しっかり検討しておきたい。

前走1勝クラスは距離別成績からみる。2000m【2-2-1-19】勝率8.3%、複勝率20.8%に対し、2000m未満は【2-1-1-32】勝率5.6%、複勝率11.1%。分母を考えると互角も、2000m経験は強みにできる。
キャリア4戦でフリージア賞を勝ったファムクラジューズは理想のローテ。2月に2勝目をあげてから3月の重賞には目もくれず、ここまで待ったのもいい。前走・フリージア賞は前半1000m通過59.9で、ラスト600mは11.4-11.3-11.5を押し切った。
母キューンハイトの牝系は中距離に強く、3代母は重賞ウイナーのヒカルダンサー。さらに遡るとダービー2着、通算26勝をあげた名牝タカハタの名がある。タカハタはオークスでスウヰイスーに敗れ、2着。今こそオークスの舞台に立ってほしい一頭だ。

もうひとつ。前走1勝クラス2000mのうち、その前走が東京だった馬は【1-1-1-1】勝率25.0%、複勝率75.0%。24年1着アドマイヤベル、25年2着ヴァルキリーバースなど近年もこのパターンが強い。
さらに当日2番人気以内なら【1-1-0-0】。よってファムクラジューズも上位人気ならむしろ買い。人気はアテにならないとはいうが、このパターンは崩れない。

《ライタープロフィール》
勝木 淳
競馬を主戦場とする文筆家。競馬系出版社勤務を経てフリーに。優駿エッセイ賞2016にて『築地と競馬と』でグランプリ受賞。主に競馬のWEBフリーペーパー&ブログ『ウマフリ』や競馬雑誌『優駿』(中央競馬ピーアール・センター)にて記事を執筆。Yahoo!ニュースオーサーを務める。『サラブレッド大辞典』(カンゼン)に寄稿。
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