【大阪杯】“スピード強化型”の主流血統が躍動 メイショウタバルの大駆けに期待

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傾向解説
2017年にGⅠへ昇格した大阪杯。先週の高松宮記念ではサンデーサイレンス系の苦戦傾向を取り上げ、今年も非サンデーサイレンス系産駒が上位を独占する結果となりましたが、大阪杯は日本の主流カテゴリーらしくサンデーサイレンス系が中心のGⅠ競走です。本記事では血統面を中心に、大阪杯のレース傾向を整理していきます。
芝2000mで行われる大阪杯は日本競馬の主流カテゴリーのGⅠ競走。日本競馬が芝1600~2500mを中心に形成されていることはGⅠの数や賞金額からも明白で、それは競走馬の生産自体が「強い芝中距離馬」をつくることをメインテーマにしていることを意味します。層が厚いがゆえに世代交代のスパンが短いこともメインカテゴリーらしい特徴といえるでしょう。
そのため、過去9年の大阪杯では6歳以上での好走が2例しかなく、これは天皇賞(秋)やジャパンCでも同様の傾向が見られます。

<年齢別成績>
5歳以下【9-8-8-67/92】
勝率9.8%/連対率18.5%/複勝率27.2%/単回収率127%/複回収率91%
6歳以上【0-1-1-38/40】
勝率0.0%/連対率2.5%/複勝率5.0%/単回収率0%/複回収率15%
※過去9年
血統面でも日本の主流血統、特にディープインパクト系とキングカメハメハ系の活躍が目立つのが大阪杯。GⅠ昇格後はもちろんのこと、GⅡ時代の2014~16年にはディープインパクト産駒が三連覇を果たしました。
また、昨年は1~2着がキングカメハメハ系ロードカナロア産駒で、3着がディープインパクト産駒。特に北米血統や短距離血統からスピードを強化したマイル向きの主流血統馬には要注目です。

<血統別成績(5歳以下)>
ディープインパクト系【3-2-4-21/30】
勝率10.0%/連対率16.7%/複勝率30.0%/単回収率310%/複回収率112%
キングカメハメハ系【2-3-2-11/18】
勝率11.1%/連対率27.8%/複勝率38.9%/単回収率58%/複回収率139%
※過去9年
注目血統馬
前記の傾向に合う注目血統馬を2頭ピックアップしました。
☆メイショウタバル
芝中長距離種牡馬ゴールドシップの産駒ではあるものの、本馬は牝系譲りのスピードが持ち味の快速馬。気の勝ったタイプでもあり、リズム良く運べるかどうかが最大のポイントです。
今回は同型が複数頭いるため、まずは展開面に要注目。ただ、2000mへの距離短縮は間違いなくプラス材料で、ゴールドシップ×フレンチデピュティという組み合わせも魅力大。展開次第では大駆けを期待できるホームランバッターです。
☆クロワデュノール
母ライジングクロスは2006年英オークス2着、愛オークス3着の活躍馬。Bustedの5×5やSir Ivorの6×5、Princely Giftの6×6などを持つ本馬は血統通りのスレンダーな馬体で、頭の高い走りからも父キタサンブラックと同じようなカテゴリーが主戦場でしょう。
機動力に優れたFair Trial血脈も豊富に併せ持ち、古馬になった今なら小回りの中長距離戦がベスト条件ではないでしょうか。母父にマイルGⅠ馬Cape Crossを持つ点も魅力で、ハイレベルな現4歳世代のダービー馬として負けられない一戦です。

《ライタープロフィール》
坂上明大
1992年生まれ、岐阜県出身。元競馬専門紙トラックマン(栗東)。2019年より競馬情報誌サラブレにて「種牡馬のトリセツ」「新馬戦勝ち馬全頭Check!」などの連載をスタートさせ、生駒永観氏と共同執筆で『血統のトリセツ』(KADOKAWA)を上梓。2023年11月には本島修司氏との共同執筆で『競馬の最高戦略書予想生産性を上げる人の取捨選択の技術』(主婦の友社)を出版。現在はYouTubeチャンネル『競馬オタク』を中心に活動し、パドック解説や番組出演、映像制作、Webメディアでの連載もこなす。
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