【大阪杯】ダノンデサイル、クロワデュノールら豪華競演 割って入るのは中山記念組

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主役を対抗格が打ち負かすイメージ
例年だと芝中距離戦線はドバイターフ、ドバイシーマクラシックと分散され、大阪杯はどちらかというと、広いコースより内回り2000mの適性を見込まれるメンバーが集まっていた。
ところが今年は中東の情勢不安により、ドバイ遠征を取りやめたGⅠ馬たちも矛先を向けてきた。実績を武器に圧倒するのか、それとも内回り2000m適性が上回るのか。例年とは少し違ったテーマになりそうだ。
ともあれ、ダノンデサイル、クロワデュノールのGⅠ馬2頭が参戦し、一気にレースは豪華になった。GⅠに昇格して10年目。初代王者キタサンブラックから数えると、GⅠ馬が4勝。GⅠ初勝利は5頭と互角に渡り合っている。
ここからはGⅠ昇格後9回のデータを使用し、今年の大阪杯を展望する。

人気別成績では1番人気【2-1-2-4】勝率22.2%、複勝率55.6%は少し物足りない感もあるが、2番人気が【4-1-1-3】勝率44.4%、複勝率66.7%と強く、上位人気は外せない。2番人気が強いというのがポイントで、満場一致の主役を対抗格が打ち負かす。これが大阪杯の基本的な図式と考えていい。
4番人気【1-2-2-4】勝率11.1%、複勝率55.6%、5番人気【0-0-0-9】の間に壁が存在し、人気薄の好走も多少はみられるものの、確率を考えると、上位4頭を検討し、本命を打っていくのが筋ではないか。

年齢の中心は5歳【6-5-3-37】勝率11.8%、複勝率27.5%。ついで4歳が【3-3-5-30】勝率7.3%、複勝率26.8%と続き、基本はこの二世代の競馬だ。6歳【0-1-0-22】複勝率4.3%、7歳以上【0-0-1-16】複勝率5.9%なので、年齢のラインは思った以上にシビアだ。
なお、6歳以上で馬券圏内に入った2頭はステファノスとヨーホーレイク。どちらも重賞ウイナーだった。
前走有馬記念を信頼
内回り2000m適性にフォーカスすると、実績的にはエコロヴァルツ、セイウンハーデス、ファウストラーゼンあたりだろうか。加えて中山記念、オールカマー、セントライト記念と中山の重賞実績があるレーベンスティールも適性を感じる。
1800m、2200mの重賞ばかりで、2000mの実績がないのは気がかりだが、24年天皇賞(秋)はドウデュースの0.5差。相手が悪かったのであり、決して距離適性がないわけではないとみる。

前走クラス別をみると、前走GⅠは【2-2-1-14】勝率10.5%、複勝率26.3%。前年秋の中長距離GⅠ以来の休み明けという馬はやはり注目しないといけない。
前走有馬記念が【2-1-0-8】勝率18.2%、複勝率27.3%。5着以内だと【2-1-0-5】なので、ダノンデサイルが該当する。阪神初出走も、中山の重賞を好走しており、コーナー4つの2000m戦も問題ないだろう。
前走ジャパンCは【0-0-1-2】複勝率33.3%。有馬記念と比べると必ずしも主流とはいえない。クロワデュノールをデータで判定するのは難しい。

GⅠ初制覇となるメンバーなら前走GⅡ【5-6-7-69】勝率5.7%、複勝率20.7%だろう。その内訳をみると、勝ち馬は金鯱賞【3-2-1-25】勝率9.7%、複勝率19.4%、京都記念【1-2-3-16】勝率4.5%、複勝率27.3%、中山記念【1-1-2-15】勝率5.3%、複勝率21.1%の3レースから出ている。一方でAJCCは【0-0-0-8】。ショウヘイにとっては気になるデータだ。

前走金鯱賞は登録がなく、今年は前走中山記念に注目する。1、2着【1-0-1-6】、3、4着【0-0-0-4】、5着【0-1-0-1】といったまだらな分布。レーベンスティールも決して悪くないが、10着以下からの巻き返しもある。
今年の中山記念も開幕週らしく内、先行有利の馬場状態で行われ、1000m通過59.2のスローだった。ただし、ラップの並びを見ると、600m通過後から11.5-11.4-11.5-11.5-11.4-11.5と1200mも一定のラップを刻んでいた。
持続力勝負の典型のような展開になっており、好位から3着に敗れたエコロヴァルツも内容的にはそん色ない。メイショウタバルが引っ張る流れがどれほどになるか見えづらいが、その後ろに構え、上手く脚を溜められるようなら面白い。

《ライタープロフィール》
勝木 淳
競馬を主戦場とする文筆家。競馬系出版社勤務を経てフリーに。優駿エッセイ賞2016にて『築地と競馬と』でグランプリ受賞。主に競馬のWEBフリーペーパー&ブログ『ウマフリ』や競馬雑誌『優駿』(中央競馬ピーアール・センター)にて記事を執筆。Yahoo!ニュースオーサーを務める。『サラブレッド大辞典』(カンゼン)に寄稿。
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