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【フィリーズレビュー】過去10年で上がり3F5位以内が9勝 京大競馬研の本命はサンアントワーヌ

2026/03/07 06:00
京都大学競馬研究会
フィリーズR 上がり3F5位以内馬の成績,インフォグラフィック,🄫SPAIA

ⒸSPAIA

3着までに桜花賞の優先出走権

3月7日(土)にフィリーズレビュー(GⅡ)が行われる。3着までの馬に桜花賞の優先出走権が付与されるトライアル競走だ。その桜花賞と同じ阪神競馬場での施行であるが、レースの様相は大きく異なる。

また、1400mという距離でスプリンターからマイラーまで幅広く出走するため、能力比較が非常に難しい。メンバーのポテンシャルを一つ一つ丁寧に紐解いていきたい。

以下では、本レースが行われる阪神芝1400mのコース形態とそれに起因するレースの質、そして想定される展開を踏まえ予想する。

先行勢にはタフなコース形態

まずは阪神芝1400mのコース形態をみる。向正面左側、2コーナー出口付近のポケットからスタートし、初角までの距離は約440m。内回りを使用する。3~4コーナーを回ると、最後の直線は356.5m(Aコース使用時)となっている。

スタート直後は平坦で、向正面半ばから微かに下り傾斜、3~4コーナーから直線残り約200m地点まで緩やかな下り坂、最後に勾配1.8mの急な上り坂が待ち構えている。これが今回のコースレイアウトだ。

まず注目すべきは初角までの距離が約440mと長い点だ。序盤の先手争いは長引きやすく、ペースは上がりやすい。またこのレースに限っては、例年1200mからの距離延長馬も多く出走してくるため、この点でもハイペースを誘発する。

向正面半ばからは微かな下り傾斜があり、3コーナー中間の残り800mから残り200m地点まで緩やかな下り坂。コーナーに入った後もペースは落ちにくい。内回りコースを使用するとはいえ、先行勢は息を入れるタイミングがないまま淀みないペースで流れる。

先行勢はここまでかなりタフな競馬を強いられ、さらに最後には勾配1.8mの急坂が待ち構えている。地力のない先行馬はここで完全に脚が止まる。

したがって序盤、中盤は中団から後方で脚を温存した、速い上がりを持つ差し脚確かな馬が恵まれやすい。これが今回のレースの質だ。

メンバー上位の末脚が好走の鍵

フィリーズレビュー、上がり5位以内馬の成績,ⒸSPAIA


<フィリーズレビュー 上がり3F5位以内馬の成績>
【9-9-7-38/63】
勝率14.3%、連対率28.6%、複勝率39.7%、
単勝回収率190%、複勝回収率152%
※過去10年

この傾向は数字にも表れている。フィリーズレビューにおける上がり3F5位以内馬の成績は上記に示した通り優秀だ。

馬券圏内となった30頭中25頭を占めており、メンバー上位の上がりを使えることが本レースで好走するために重要な要素だといえる。

ただし本レースはGⅠシーズンを間近にした世代限定重賞ということもあり、メンバー間の地力の差が大きい。厳しい競馬を強いられる先行勢でも、メンバー最上位の地力があれば内前をロスなく立ち回って好走することはある。

差し脚の確かな馬を重視しつつ、各馬の地力と、枠や並び次第で先行馬の残り目も十分に起こり得ることに注意して印を打っていく。

ハイペース必至のメンバー

続いて今回想定される展開から恵まれる馬を考える。メンバー構成は前走通過順位に3番手以内のある先行馬が6頭と出走馬全18頭に対して少なくない。

ファニーバニー、クリエープキーをはじめ、その多くが近走でハイペースを先行している。距離延長馬も複数いる。序盤のペースが上がりやすいコース形態と合わせてハイペースは必至とみる。

この展開で恵まれるのは序盤、中盤で脚を温存した、速い上がりを持つ差し脚確かな馬だ。また、この引き締まった展開では中団以前につける追走力も必要だ。最後方から直線だけで一気に逆転するのは至難の業で、相当な地力の高さがなければできない。

<フィリーズレビュー 上がり3F5位以内かつ4角15番手以下の馬の成績>
【0-0-2-12/14】
勝率0.0%、連対率0.0%、複勝率14.3%、
単勝回収率0%、複勝回収率58%
※過去10年

成績がよかった上がり3F5位以内馬に限っても、4角15番手以下だった14頭は馬券圏内への好走が2例しかない。連対はゼロだ。どんなに速い上がりの脚が使えても最後方からでは上位に食い込めない。

序盤からペースが流れて馬群が縦長になる例年通りの展開では、最低限のポジションにつける追走力も前提条件といっていい。この点も踏まえて印を打っていく。

新潟2歳Sで見せた重賞級のポテンシャル

◎サンアントワーヌ
前走のフェアリーSは前半600m34.1秒のややハイペースを中団前目で追走し、外目からスムーズに追い出すも最後の200mで伸びきれず0.3秒差5着。外を回した影響もあったが、やはり適性は2戦2勝の1400mという内容だった。

注目は3走前の新潟2歳S。前半600m35.7秒のスローペースで4角7番手から上がり3F2位33.0秒の末脚を使って0.9秒差4着に入った。2、3着馬とは0.2秒差だった。

勝ち馬リアライズシリウスは朝日杯FS5着、共同通信杯1着、2着馬タイセイボーグはアルテミスS3着、阪神JF3着、チューリップ賞1着、3着馬フェスティバルヒルはファンタジーS1着とハイレベルなレース。上位の末脚でこの3頭に迫った本馬も重賞級のポテンシャルを持つと評価する。

前走で示した追走力およびハイペースを追走した経験、3走前に見せた上位の末脚は本レースで大きく生きる。適性距離に戻し、前走同様スムーズに追い出して能力を発揮できれば勝ち負け必至とみる。前走の敗戦でそれなりのオッズ妙味も見込まれる。

◯トワニ
京王杯2歳Sはスローペースの14番手追走から同2位の馬より0.3秒速い上がり最速33.0秒の脚を使い0.5秒差3着。着順、着差以上に評価できる内容だった。2番手で展開が向いた勝ち馬ダイヤモンドノットも次走で朝日杯FS2着と結果を残した。

近2走は1600mを使い、前で立ち回る競馬を覚えた。再度1400mに戻し3走前に見せた末脚を中団から発揮できれば好走のチャンスは十分だ。高いオッズ妙味が見込まれる。

▲ショウナンカリス
中団から常に堅実な末脚を使える一頭。前走の阪神JFは大外枠とはいえスムーズな競馬で実力通りの着順という印象。ただ、メンバーレベルを考えれば悲観する敗戦ではない。

ファンタジーSで見せた中団追走からの大外一気を高く評価している。今回のメンバーでは上位の末脚がある。こちらも1400mに戻しての上積みに期待したい。

△イヌボウノウタゴエ
新馬戦は上がり最速の脚を使い、のちのクイーンC2着馬ジッピーチューンと0.1秒差に迫った。阪神JFは2、3走前の末脚が発揮できずの敗戦。オッズ妙味を見込んで相手に押さえる。

×ルージュサウダージ
前走は完全な前残りの競馬を大外からモノが違う脚で差し切って快勝。ハイペース追走経験、追走力も申し分ない。距離延長を生かして前走よりも前からスムーズに追い出せれば。

×ローズカリス
阪神JFはハイペースを3番手で先行し13着。展開とメンバーレベルを考えれば度外視可能な敗戦だ。距離短縮を生かした粘り強さを見せれば残るチャンスがある。

買い目は◎単勝1点、◎-◯▲△馬連3点、◎-◯▲-◯▲△×3連複7点で勝負する。

▽フィリーズレビュー予想▽
◎サンアントワーヌ
◯トワニ
▲ショウナンカリス
△イヌボウノウタゴエ
×ルージュサウダージ
×ローズカリス

ライタープロフィール
京都大学競馬研究会
今年で30周年を迎える、京都大学の競馬サークル。馬主や競馬評論家など多くの競馬関係者を輩出した実績を持つ。また書籍やGⅠ予想ブログ等も執筆。回収率100%超えの本格派が揃う。

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