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【弥生賞】アドマイヤクワッズ中心も混戦模様 京成杯組タイダルロック、ステラスペースは要警戒

2026/03/01 18:00
勝木淳
過去10年のデータから見る弥生賞,ⒸSPAIA

ⒸSPAIA

正式名称は報知杯弥生賞ディープインパクト記念

正式名称は報知杯弥生賞ディープインパクト記念。漢字込みで17文字もある。競馬新聞の略称はさまざまで「デ記念」という表記は未だに慣れない。

一般的に呼び名は弥生賞だろうか。だとすると、英雄ディープインパクトに悪い気もする。報知杯だと同日関西のフィリーズレビューと区別できない。かといって「ディープ記念」は略した気分にならない。ということで、今年も本稿では弥生賞と記す。

ここからは過去10年分のデータを使用して、今年の弥生賞を展望する。


人気別成績,ⒸSPAIA


人気別では、1番人気【2-4-1-3】勝率20.0%、複勝率70.0%をはじめ、2番人気【2-3-1-4】勝率20.0%、複勝率60.0%、3番人気【2-1-2-5】勝率20.0%、複勝率50.0%と以前ほど偏りがなくなったものの、上位陣の壁は分厚い。

さすがに皐月賞と同舞台で行われるトライアルとあって、実績馬は簡単には凡走しない。上位3頭が強力な分、その下はパラパラといった感じで、穴馬は目立たない。

10番人気以下も【0-0-0-21】。ローテーションが変化し、トライアルをパスするケースが目立つとはいえ、弥生賞は穴馬を漁るレースではない。


キャリア別成績,ⒸSPAIA


キャリア別では2戦【2-3-2-15】勝率9.1%、複勝率31.8%に対し、3戦【4-4-4-22】勝率11.8%、複勝率35.3%、4戦【2-1-3-12】勝率11.1%、複勝率33.3%と経験が効いてくる。

なるべく少ないキャリアでGⅠに挑むというコンセプトは揺るがないが、さすがに3歳3月ともなれば、3、4回は実戦を経験し、できれば強い相手との対戦歴が望ましい。

むしろ距離延長は買い

今年の目玉候補は朝日杯FS3着アドマイヤクワッズだろう。2歳時は新馬→重賞と連勝し、朝日杯FSは1番人気に支持された。

その前走はスタートで遅れ、位置取りが予想外に後ろだったこともあり、伸びきれなかったが、一貫してマイル戦を歩んできた世代トップクラスという事実は変わらない。

朝日杯FSの結果を受けてか、陣営は皐月賞に狙いを定めてきた。弥生賞は初の2000mへの対応と明確な課題がある。緩急をこなし、しっかり感触をつかんでほしい。


キャリア2戦~・前走クラス別成績,ⒸSPAIA


前走クラス別では、前走GⅠが【3-5-7-8】勝率13.0%、複勝率65.2%。連軸を選ぶならGⅠ経由の実績馬だろう。以下、GⅢ【3-1-1-13】勝率16.7%、複勝率27.8%、1勝クラス【3-3-1-28】勝率8.6%、複勝率20.0%と続く。


前走GⅠ・レース別成績,ⒸSPAIA


GⅠの内訳は、同舞台のホープフルSも【2-3-6-7】勝率11.1%、複勝率61.1%と買いだが、朝日杯FS【1-2-1-1】勝率20.0%、複勝率80.0%が数こそ少ないが、高い数字を残す。2歳はマイル、3歳になって2000mというプロセスは有効で、必ずしも距離延長は不安とはいえない。

なお、ホープフルSは5着以内【2-3-5-4】。朝日杯FSは2着以内【1-2-1-1】。3着以下は出走ゼロ。アドマイヤクワッズはデータ上微妙なラインだが、嫌うほどでもない。


前走GⅡ、GⅢ・レース別成績,ⒸSPAIA


GⅠ以外の重賞はきさらぎ賞【1-0-1-3】勝率20.0%、複勝率40.0%、京都2歳S【1-0-0-1】、東京スポーツ杯2歳S【0-1-0-1】など中距離重賞が上位。適性が異なる京都、東京の重賞が目立つのはポイントだろう。東京スポーツ杯2歳S1、3着パントルナイーフ、ライヒスアドラーなどは候補といっていい。

東スポ杯勝ち馬の弥生賞直行は18年2着ワグネリアン以来。同馬はその後、皐月賞7着を経て、ダービー馬に輝いた。パントルナイーフも弥生賞の内容次第でこの春の主役になり得る。

一方で同舞台の京成杯【0-0-0-6】は非常に気になる。京成杯から弥生賞というローテーションは敗れた馬たちが中心かと思いきや、1着【0-0-0-2】を筆頭に3着以内【0-0-0-5】。凡走馬の参戦は一頭しかない。

このつながらなさ加減をどう解釈するか。好走馬が凡走するなら、敗退馬の巻き返しはあってもいい。そう考えるなら、4、5着タイダルロック、ステラスペースは見直したい。

京成杯は前後半1000m59.9-59.4のイーブンペース。極端にラップが落ちない持続力勝負だった。1:59.6で乗り切ったステラスペースは侮れない。

勝ったグリーンエナジーに次ぐ上がり2位の末脚で追い込んだ4着タイダルロックは開幕2週目の芝がカギを握る。早めに動けないと苦しくなりそうだ。弥生賞で後方から進めた馬は【0-1-1-31】複勝率6.1%。できれば序盤で中団につけたいところだ。


過去10年のデータから見る弥生賞,ⒸSPAIA


《ライタープロフィール》
勝木 淳
競馬を主戦場とする文筆家。競馬系出版社勤務を経てフリーに。優駿エッセイ賞2016にて『築地と競馬と』でグランプリ受賞。主に競馬のWEBフリーペーパー&ブログ『ウマフリ』や競馬雑誌『優駿』(中央競馬ピーアール・センター)にて記事を執筆。Yahoo!ニュースオーサーを務める。『サラブレッド大辞典』(カンゼン)に寄稿。

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