【チューリップ賞】阪神JF組はアランカールに注目 侮れない1勝クラス・河津桜賞組も要警戒

ⒸSPAIA
キャリアの目安は3戦
桜花賞トライアルを前に、桜花賞戦線を少し整理しよう。2歳牝馬重賞の勝ち馬はフィロステファニが引退し、フェスティバルヒルは骨折で離脱。桜花賞へ直行するとみられる。
2歳GⅠ・阪神ジュベナイルフィリーズは中京2歳ステークスの2着馬スターアニスが1:32.6で勝ち、2着ギャラボーグ、3着タイセイボーグで決着した。
スターアニスは桜花賞に直行する予定で、ギャラボーグは先日のクイーンカップで9着敗退。阪神JF組ではタイセイボーグと5着アランカールがチューリップ賞に出走する。
チューリップ賞はスターアニスの実力を測る材料としても注目したい。データは過去10年分を使用する。

1番人気は【5-1-2-2】勝率50.0%、複勝率80.0%と強力。その分、2番人気【1-1-4-4】勝率10.0%、複勝率60.0%以下は混戦で、7番人気【1-2-1-6】勝率10.0%、複勝率40.0%など、相手候補は手広くいきたい。
10番人気以下も【0-1-2-46】複勝率6.1%であり、「1番人気は来たが、相手がいない」。そんな決着になりやすい。
やはり3歳牝馬の春は必ずしも実績通りとはいかない。そもそも力関係もファンが考えるほど差がなく、人気の盲点も存在するので、簡単には決めつけられない。

キャリアの傾向をみると、3戦【5-1-3-26】勝率14.3%、複勝率25.7%に頂点があり、4戦【3-1-4-32】勝率7.5%、複勝率20.0%や2戦【2-3-2-22】勝率6.9%、複勝率24.1%など、適度に経験を積んだ馬がリードする。
1戦は【0-2-1-7】複勝率30.0%で、馬券圏内はあるがアタマはとっていない。さすがに桜花賞の重要トライアルとあって、経験値を求められる。新馬→1勝クラス→重賞。あるいは新馬→重賞→GⅠのように順調にステップアップできた馬をまず評価したい。
阪神JF組は着順で明暗くっきり
阪神JF組に相対するのは1勝クラスの特別戦・河津桜賞組や、朝日杯フューチュリティステークス7着のホワイトオーキッド、シンザン記念6着エイズルブルームが中心を担う。

キャリア2戦以上の前走クラス別成績では、前走GⅠ【7-1-5-12】勝率28.0%、複勝率52.0%が際立つ。このうち、前走・阪神JF【7-1-5-11】勝率29.2%、複勝率54.2%が馬券のポイントだ。

阪神JF組は1着なら【3-0-2-0】勝率60.0%、複勝率100%と安心だが、3着となると【0-1-0-2】複勝率50.0%とちょっと厳しい。
5着にいたっては出走がなく、6着以下となると【1-0-0-6】。4着が【2-0-0-2】勝率・複勝率50.0%なので、アランカールは悪くないはず。なにせ新馬、野路菊Sを連勝した馬であり、GⅠでは最後方から動いて0.5差まで詰めていた。
2走前は中京マイルで上がり600m33.3を記録しており、決め手は世代上位。GⅠを経験した変わり身に期待。ただし、未完成ゆえゲートなど課題も多く、桜花賞に向けて課題克服を見極めたいところだ。
次に出走馬が多い河津桜賞について。前走1勝クラスは【1-0-2-35】勝率2.6%、複勝率7.9%なので、必ずしも主要ルートではないが検討は必要だろう。
前走1勝クラスは同距離だと【1-0-2-18】勝率4.8%、複勝率14.3%に対し、それ以外【0-0-0-17】なので、マイルの河津桜賞組は可能性を感じる。

前走1勝クラス×1600m戦の着順内訳は、前走1着【1-0-0-4】勝率・複勝率20.0%のほか、3着【0-0-1-3】複勝率25.0%、5着【0-0-1-1】複勝率50.0%など掲示板以内ならOK。1着ソルパッサーレ、3着スマートプリエールなどが候補だ。
河津桜賞は前後半800m45.7-48.0。200m通過後から10.8-10.9と突っ込んで入った競馬であり、ソルパッサーレはややあがりがかかる競馬を好位の外から差し切った。消耗戦で結果を残した点は気に留めておこう。
一方で、2着タイムレスキスはクイーンCで12着に敗れている。それがチューリップ賞にどうつながるのか。だが、大敗はドリームコアに弾かれた影響もある。
また、河津桜賞で厳しい流れを演出したスマートプリエールは、落ち着いてレースには入れれば巻き返す可能性があるのではないか。逃げ馬の敗退直後はむしろ買いだ。

《ライタープロフィール》
勝木 淳
競馬を主戦場とする文筆家。競馬系出版社勤務を経てフリーに。優駿エッセイ賞2016にて『築地と競馬と』でグランプリ受賞。主に競馬のWEBフリーペーパー&ブログ『ウマフリ』や競馬雑誌『優駿』(中央競馬ピーアール・センター)にて記事を執筆。Yahoo!ニュースオーサーを務める。『サラブレッド大辞典』(カンゼン)に寄稿。
《関連記事》
・【チューリップ賞】過去10年のレースデータ
・トライアルに強い騎手を特集 頭で狙いたい岩田望来騎手、「中山マイスター」津村明秀騎手に注目
・東大HCが「3歳重賞に強い騎手、調教師、種牡馬」を調査 安定のルメール騎手、頭にしたい川田将雅騎手