【フェブラリーS】“単複回収率100%超”キタサンブラック産駒が好相性 東京ダート1600mをデータ分析

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2026年最初のGⅠが到来
22日(日)、東京競馬場で2026年最初のJRA・GⅠ、フェブラリーS(ダート1600m)が開催される。当レース連覇を狙うコスタノヴァをはじめ、秋春ダートGⅠ制覇を狙うダブルハートボンドやチャンピオンズC2着馬ウィルソンテソーロなどが中心となって争われる。
舞台となる東京ダート1600mでは、GⅠフェブラリーSのほか、チャンピオンズCの前哨戦であるGⅢ武蔵野Sの計2重賞が施行される(2026年)。ここでは当該コースの特徴を過去のデータから分析していく。なお、データは2021年2月20日〜2026年2月15日の5年分を使用する。
まずはコース紹介。2コーナー奥の芝をスタートし、そのまま150mほど芝を走る。コースレイアウト上、内枠に比べて外枠の馬のほうが芝を走る距離が長く、スピードに乗りやすい。向正面を上って3コーナーで緩やかに下り、4コーナーを抜けると、ダートコースでは日本最長となる500mを超える直線を走り抜ける。大箱を生かしたワンターンの形態だ。
内枠はマイナス

<東京ダート1600m・枠別成績>
1枠【48-58-51-756】
勝率5.3%/連対率11.6%/複勝率17.2%/単回収率62%/複回収率57%
2枠【62-63-56-790】
勝率6.4%/連対率12.9%/複勝率18.6%/単回収率89%/複回収率67%
3枠【60-53-60-842】
勝率5.9%/連対率11.1%/複勝率17.0%/単回収率92%/複回収率68%
4枠【56-64-76-863】
勝率5.3%/連対率11.3%/複勝率18.5%/単回収率48%/複回収率61%
5枠【79-76-70-858】
勝率7.3%/連対率14.3%/複勝率20.8%/単回収率76%/複回収率76%
6枠【81-76-93-856】
勝率7.3%/連対率14.2%/複勝率22.6%/単回収率61%/複回収率72%
7枠【85-75-74-886】
勝率7.6%/連対率14.3%/複勝率20.9%/単回収率76%/複回収率67%
8枠【94-100-86-839】
勝率8.4%/連対率17.3%/複勝率25.0%/単回収率60%/複回収率80%
※集計期間:2021年2月20日〜2026年2月15日
最初は枠順別成績について。東京ダート1600mは芝スタートであるため、スピードの出やすい芝を長く走れる外枠有利の傾向が強い。
特に、逃げ・先行馬は先手を取りやすいことから外枠の恩恵が大きく、「7・8枠×逃げ」は【16-12-11-68】勝率15.0%、単勝回収率286%、「7・8枠×先行」は【106-78-67-405】で勝率16.2%、単勝回収率109%といずれもベタ買いでプラスだ。
また過去10年のフェブラリーSでは、内中外で枠順成績を比較すると下記のようになる。
・1〜3枠【3-1-4-50】勝率5.2%、複勝率13.8%、単回収率23%、複回収率35%
・4〜5枠【4-4-4-28】勝率10.0%、複勝率30.0%、単回収率117%、複勝回収率110%
・6〜8枠【3-5-2-50】勝率5.0%、複勝率16.7%、単回収率31%、複勝回収率70%
好走率・回収率のいずれも中枠>外枠>内枠の傾向になっている。フェブラリーSを検討する上では「外枠有利」ではなく「内枠不利」と捉えたい。内枠の中でも、1枠は【0-0-0-19】と全滅しており、該当馬は大きく割り引く必要がある。
直線は長いが……

<東京ダート1600m・脚質別成績>
逃げ【90-68-45-362】
勝率15.9%/連対率28.0%/複勝率35.9%/単回収率167%/複回収率116%
先行【266-227-199-1359】
勝率13.0%/連対率24.0%/複勝率33.7%/単回収率101%/複回収率107%
差し【160-184-217-2508】
勝率5.2%/連対率11.2%/複勝率18.3%/単回収率59%/複回収率58%
追込【49-86-105-2452】
勝率1.8%/連対率5.0%/複勝率8.9%/単回収率39%/複回収率42%
※集計期間:2021年2月20日〜2026年2月15日
次に脚質別成績を見ていく。最終直線が500m超と長いコースではあるが、基本、芝よりも先行有利の傾向が強いダート戦とあって、前目の脚質が好成績だ。直線が長い大箱コースのイメージに囚われて、差し・追込脚質を過度に評価し過ぎないようにはしたい。
過去10年のフェブラリーSでは逃げ・先行が6勝、差し・追込が4勝で、ほぼ互角。地力勝負になりやすく、脚質による有利不利は大きくないと考える。
2番人気以内の脚質に着目すると、逃げ・先行は【5-0-0-5】で、1着or着外という極端な成績をしている。一方、差し・追込は【3-3-2-2】で複勝率80.0%、複勝回収率118%と安定感が抜群だ。上位人気に支持されるほどの実力馬であれば、差し・追込馬の信頼度は非常に高いものとなる。
キタサンブラックに注目

<東京ダート1600m・種牡馬別成績>
ヘニーヒューズ【37-40-51-229】
勝率10.4%/連対率21.6%/複勝率35.9%/単回収率44%/複回収率95%
ロードカナロア【26-18-20-162】
勝率11.5%/連対率19.5%/複勝率28.3%/単回収率88%/複回収率75%
キタサンブラック【9-3-10-20】
勝率21.4%/連対率28.6%/複勝率52.4%/単回収率126%/複回収率121%
※集計期間:2021年2月20日〜2026年2月15日
この章では種牡馬別の成績について確認する。
■ヘニーヒューズ
単勝回収率44%に対して、複勝回収率が95%と高く、2・3着に食い込む穴馬も多い。内枠を苦にしない産駒が多いのか、1〜3枠では【11-16-15-84】で複勝率33.3%、複勝回収率110%とプラス域をマークしている。狙い目は前走からの距離短縮組。【13-13-16-61】複勝率40.8%、複勝回収率120%と好走率・回収率がともに優秀だ。
■ロードカナロア
3勝クラスでは【6-5-7-14】で複勝率56.3%、複勝回収率193%と異様な強さを誇る反面、OP・リステッドや重賞では【2-2-2-26】複勝率18.8%、複勝回収率45%と低調。条件戦とOPクラスの間に大きな壁があるようだ。寒い時期の東京ダートに強いのも特徴で、11月〜2月では【14-8-7-49】勝率17.9%、単勝回収率145%と黒字回収率を叩き出している。
■キタサンブラック
複勝率は50%オーバー、回収率は単複100%超えと、東京ダート1600mに抜群の適性を見せている。芝のイメージが強い種牡馬ではあるが、データからは芝からのダート替わりよりは、継続してダートを使われている馬を狙いたい。
前走芝→今走ダートの馬は【1-2-0-6】で複勝率33.3%、複勝回収率107%と悪くはないが、前走ダート→今走ダートの場合は【8-1-9-11】で複勝率62.1%、複勝回収率135%と、さらに優秀な数字になっている。
フェブラリーSにはロードカナロア産駒のコスタノヴァ、キタサンブラック産駒のウィルソンテソーロと、上位人気が想定される実績馬が出走を予定している。
その他、シックスペンスやダブルハートボンドの父であるキズナの産駒は【10-12-14-120】複勝率23.1%、複勝回収率78%、ラムジェットが該当するマジェスティックウォリアー産駒は【8-8-13-118】で複勝率19.7%、複勝回収率85%といった成績だ。
内枠の川田将雅、大舞台の坂井瑠星

<東京ダート1600m・騎手別成績>
ルメール【67-41-36-109】
勝率26.5%/連対率42.7%/複勝率56.9%/単回収率73%/複回収率82%
川田将雅【12-9-2-25】
勝率25.0%/連対率43.8%/複勝率47.9%/単回収率79%/複回収率75%
坂井瑠星【12-7-10-47】
勝率15.8%/連対率25.0%/複勝率38.2%/単回収率85%/複回収率98%
※集計期間:2021年2月20日〜2026年2月15日
最後に騎手別成績について確認していく。
■C.ルメール
直近5年での勝利数は67勝と圧倒的で、次点の戸崎騎手(40勝)には27勝差をつけている。8枠では【12-7-1-9】で勝率41.4%、単勝回収率116%と信頼度が高く、見かけたらベタ買いでプラスになる計算だ。逆に1枠では、【4-8-8-19】で勝率10.3%、単勝回収率23%と低調。馬券で逆らうならこのタイミングだろう。
その他、前走からの距離短縮馬に騎乗する際も狙い目。成績は【36-11-12-47】勝率34.0%、単勝回収率102%で、同距離組の勝率24.8%、単勝回収率55%や、距離延長組の勝率13.8%、単勝回収率50%と比較しても優秀だ。
■川田将雅
1~4枠【7-5-2-11】複勝率56.0%、複勝回収率86%に対し、5~8枠では【5-4-0-14】複勝率39.1%、複勝回収率63%、と内目の枠で騎乗時の方が好成績。外枠有利のコース傾向には反するが、川田騎手の場合は内枠の方がデータ上は狙い目になる。
ほか、騎乗馬の生産牧場にも注目。大手牧場の生産馬では、ノーザンF【2-5-1-9】勝率11.8%、単勝回収率34%、社台F【2-1-0-3】勝率33.3%、単勝回収率78%、と妙味はあまりない。対して、前記以外の生産牧場だと【8-3-1-13】で勝率32.0%、単勝回収率110%と黒字。トップ騎手が非社台・ノーザンの生産馬に騎乗する際の勝負度は高いと考えられる。
■坂井瑠星
前走で4コーナー3番手以内の馬に騎乗すると【4-3-5-9】複勝率57.1%、複勝回収率116%の好成績。逃げ・先行策が取れそうな馬に騎乗する際には狙いたい。また、OP・リステッドや重賞では【2-0-4-3】勝率22.2%、複勝率66.7%、単勝回収率173%、複勝回収率222%の大活躍。上級条件や大舞台でも心配無用だ。
フェブラリーSでは、ルメール騎手がコスタノヴァ、川田騎手がウィルソンテソーロ、坂井騎手がダブルハートボンドに騎乗予定。ウィルソンテソーロは非社台・ノーザン生産馬、ダブルハートボンドは前走4コーナー3番手以内と、前記プラスデータに該当している点は見逃せない。
その他、ラムジェットに騎乗予定の三浦皇成騎手は【23-35-27-186】勝率8.5%、複勝率31.4%、単回収率73%、複勝回収率75%、ロードクロンヌに騎乗予定の横山和生騎手は【21-18-13-130】勝率11.5%、複勝率28.6%、単回収率102%、複勝回収率69%を記録している。
《ライタープロフィール》
東大ホースメンクラブ
約30年にわたる伝統をもつ東京大学の競馬サークル。現役東大生が日夜さまざまな角度から競馬を研究している。現在「東大ホースメンクラブの愉快な仲間たちのブログ」で予想を公開中。
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